
今月中旬過ぎ、友人3人がフィンランド旅行に連れだって出掛けて行った。 で、そのお土産がこれである。 可愛い紙ナプキンや、グミやお洒落なマリメッコのポーチなどは普通に嬉しいのだが、私の目をくぎ付けにしたのは手前の黒い液体の入った瓶。 これって、噂に聞く『サルミアッキ・ウォッカ』ってヤツ……? 女優片桐はいり氏の抱腹絶倒エッセイ『わたしのマトカ』で、この酒はこんなふうに描写されている。 《その日は、一週間の外国暮らしと仕事をこなした喜びで、少しほろ酔いだった。バーテンにからみながらお酒を選んでいると、黒い帽子をかぶったおしゃれな紳士が近づいてきた。紳士は後ろから、いきなりわしっとわたしの両肩をつかむと、ひるむわたしの耳元に口寄せて、甘くささやいた。 「サルミアッキ・ウォッカをためしてごらん」 紳士のささやきにしたがって、ショットグラスに注がれた黒く濃く激しいお酒を頼む。 甘い状況で飲んでも、けしておいしいと思えるものではなかった。まずいうえにアルコールが強い。ブスなうえに乱暴だ、と言っているみたいだ。》 強烈である。バカ舌の私もさすがにひるむ。 いつ、どのタイミングで飲むか、今のところ検討中である。 ところで友人3人は、人の溢れる街中を、着物で闊歩したそうな。 私たちってアイドルだったっけ、と思うほど、沢山の人達にカメラや携帯で写真を撮られたとの事。 遠いフィンランドの見知らぬ人達の携帯の中に、彼女たちが収まっているかと思うと、なんだか愉快な気持ちになった。