![](/.shared-blogzine/decokiji/deco1004_sorry/header.gif)
ときたまスパムコメントが入るので。
そう頻繁ではないし、ただでさえ私のブログはコメントを寄せて下さる方が少ないし
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/coldsweats01.gif)
(もちろんIPアドレス拒否もしていたのですが、あんまり有効的対策でもないんですよね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/despair.gif)
でも、自分も嫌だし、なによりスパムは目にしたほかの方も不快だろうと思ったので、そのようにさせていただきました。少し面倒で恐縮ですが、よろしくお願いします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/bz/clover.gif)
![]() |
The Best of Marion Zimmer Bradley (Daw science fiction) 価格:¥ 358(税込) 発売日:1988-04-05 |
もう15年以上も前、自分が訳したたどたどしい訳文です。『The Best Of Marion Zimmer Bradley』というペーパーバックのイントロダクション部分でした。
なぜそんな文を書いたか、いきさつはこうです。高校の時の後輩で、マリオン・ジマー・ブラッドリーの作品が好きな人がいて、その人にこの本をプレゼントし、序文と、最も短くてタイトルの気に入った短編を訳した文を添えたのです。
今から思えば、迷惑だったと思います。誰もがお気に入り作家の未訳作品を、苦労して外国語を訳してまで、読みたいわけではないからです。
それに、私が素人訳した作品は、未訳でも無かった訳しているうちに気づきました。SFの短編集に入っていて、なおかつ読んだことのある作品だったことに。(たしか、『たんぽぽ娘』という短編集に入っている、『風の人々』という作品だったかと……)
でもその序文部分、読んでいて懐かしかったし、まさに物語を書くことになったきっかけというものに触れていて、興味深かったのです。
書き出しの文はまあまあの部分もあり、こっちも参考にできる訳文があったのかな、とも思いましたが、中ほどは失速してたどたどしくなるので、やっぱり自分で全部訳したのかしら、と思ったり。(もはや覚えていない……)
“ことのはじまりがどんなだったか、以前に話したことがあるかもしれない。あの日私はニューヨーク州のウォータータウンから、レンセルの田舎の家族の元へ帰る旅の途中で、乗り換え駅はウティカだった。そこで私は自分のために一箱のチョコレートと、そしてほとんど生まれてはじめて、自分自身で選んだ雑誌を買ったのだ。”
そうして、『スタートリング・ストーリーズ』という雑誌を買い、その中のカットナーの『ザ・ダーク・ワールド』という作品に魅せられ、それが作家になるきっかけとなったことが語られます。
(余談ですが、“それがヘンリー・カットナーの名義ではあったが、本当はキャサリン・ムーア・カットナーの作品であることは後に知った”とあり、それに、“『シャンブロウ』のC・L・ムーアか?”と私のメモがありました)
“振り返ってみて、私のそれまでの人生も決して波乱のないものではなかった。けれどあのとき、黄昏をゆく汽車の中で読んだ、カットナーのすばらしく神話的な世界を変えた人間の物語、正直言ってあれほどに輝くような喜びを与えてくれたものは、それまでになかった”
“その旅が終わる頃にはもうわかっていた。私は将来作家になって小説を書いていきたいけれど、でもそれはただの小説じゃない。私の書きたいのはサイエンス・フィクションなのだ”
こんな文章を再読(まったく覚えていませんでしたが)して、物語の種というものに興味のある私は嬉しくなり、また、その最初のきっかけとなった雑誌が、なにげなく一箱のチョコレートとともに買われたのも味わい深い気がして、掘り出してよかった、と思いました。
けれど。まだ二十代の頃、学生時代英語がかなり苦手だったにもかかわらず、お気に入り作家の未訳作品が読みたいばっかりにペーパーバックに手を出した私ではありましたが、最近はそんな情熱はほとんど無くなってしまった
遠いところにきたなぁ、とも思いました。
![]() |
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫) 価格:¥ 609(税込) 発売日:2004-12-18 |
それをボーっと観ていて、「ああ、サスペンスかぁ……嫌いじゃないけど、映画は無理だな。怖すぎる感じだし……」と思っていたのですが、原作者を知ってちょっと驚きました。
米澤穂信氏だったんですね~こういうストーリーを書かれる方とは思わなかった!
なにしろ、私の唯一持ってる米澤作品が、上記のこのシリーズなので。
内容は、日常の謎、ってヤツですかね。たとえば、雑な性格の男の子が丁寧に作らなくてはならない“美味しいココア”を作れたのはなぜか?とか。
探偵役は高校生の男の子で、その相棒(?)は同級生の女の子。
2人の共通目標は小市民として生きること……と、生き残り心理サスペンス『インシテミル』とはだいぶイメージが違います。
それにタイトルからうかがえると思いますが、とにかくスイーツがよく出てくる!
とくに続編『夏期限定トロピカルパフェ事件』は、出現率の多さに、読んでいるとなんとなく口の中が甘くなってくるほど。
ただ、ちょっとビターな結末が待っているので、バランスとれてる気もしますが……。
(まだ買ってないけど、『秋期限定……』もあるのです。ということは冬季限定まで行く?)
他にも学園ミステリがあるらしいし、デリケートな青春ものを書くひとだと思ってた……。
でも、興味は湧きました。『インシテミル』映画は無理だけど(私はホラー小説は好きでけっこう読むのですが、映画はダメ。ダイレクトに恐怖が来るので怖すぎる)小説の方は読んでみたくなりました。
今たまっている積読本が減ったら、手に取ってみようかな……
![]() |
ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘 価格:¥ 1,500(税込) 発売日:2010-02 |
わが家でも毎朝観ておりました。
そして、それにのっかったわけでもないのですが、結局購入してしまったのがこの本。
水木しげる氏の次女水木悦子さん、赤塚不二夫氏の長女赤塚りえ子さん、そして手塚治虫氏の長女手塚るみ子さんの3人の対談をまとめ、3氏の短編作品を挿入した1冊。
もともとは、2008年7月かな、朝日新聞に載った同タイトルの座談会の記事が忘れがたく、もう一度読みたいな、と思って検索したのがきっかけでした。
へえー、こういう本が出てるんだー、と思っていたのですが、結局ネットの古本屋で買ってしまった。
読んでみると、娘たちが父親を語る企画だけに、赤裸々なエピソードや、ちょっと手厳しい意見もあったりするのですが、なにより印象に残ったのは、彼女たちの父親に対する一途な愛情でした。
本当に、3人が3人とも、父親とその作品を心から愛していて、たくさんの人に読んでもらいたい、読み継がれてほしい、と一途に願っている。その思いの深さには、あまり父親との関係がよくない私としては、少したじろぐほどでした。
これはただ自分の父親に対する愛情なのかな、それともいずれ劣らぬ天才3氏への才能に対する尊敬なのかな……と思いつつ、でも、微笑ましいというか、ちょっとじーんとする部分も。
娘さんたちの選んだ短編漫画も、ちょっと変わったテイストで興味深いです。
余談ですが、父親を深く愛する娘のことを、エレクトラ・コンプレックスというのはマイナスの表現なのでしょうが、エレクトラ、という響きが好きなので記事のタイトルに使ってしまいました。
エレクトラという娘は、琥珀色の瞳を持っていたそうです。そうして古代の人も、琥珀をこすり合わせると電気が発生することを知っていた。だからエレクトロニクスという言葉に、彼女の名前が使われていると。
こういうちょっとロマンテックぽいエピソードに弱いんです。
さらに余談。『ゲゲゲの女房』を観ているとき、日本画を描く友人と、よく言っていたのです。
認められなくとも、かき続けるのが大事だねって。
自分の作品を信じて努力する水木氏と夫人に、頭が下がり、また力づけられた半年間でした。
今日は仕事が早番だったので、帰りにコスモス畑に寄って、トイカメラで写真を撮ってきました。
去年は9月の末に寄りました。同じように満開に近かったのですが、そのときは恐ろしく風が強かったせいか、今回初めて感じたものがあります。
それは、コスモスの香り。花の間に立っていると、はっきりと花々が匂い立つのを感じました。
薔薇や百合、金木犀や沈丁花のような芳香ではありません。もっと密やかな、つつましい香り。でも、ああ、コスモスってこんな香りがするんだ、と感慨がありました。
満開の夜桜を見たとき、その清々しい香りに感動したことがありますが、たくさんの花が集まって初めて、感じる香りもあるのですね。
以前駐車場にかたまって咲いていたおしろい花が、思いがけず良い香りを漂わせていて驚いたことがあります。どなたかが“器量よしの田舎娘のような花”と書いていましたが、何となくうなずけました。
コスモスは、もう少し地味で、でも清潔感のある香り。
去年は心にわだかまりがあって花を見に来たのでしたが、今回は気持ちはそれほど荒れてはいませんでしたが、なんとなく疲れていました。
そんな中、一面の花の中に立って、その香りに包まれたのは、少し心和む体験でした。
花の季節はあっという間に過ぎて行きます。季節の美しさを感じる時間を大切にしたい、と思った午後でした。