Rosa roxburghii Tratt. イザヨイバラ
サンショウバラとコウシンバラ の交雑種といわれています、中国中南部の湖南、広西省から貴州省、四川省、雲南省原産。
原産種は一重。和名は花弁の一部が欠け、十六夜の月に見えることから。別名で、中国名の訓読みで「とげなし(刺梨)」とも呼ばれます。貝原益軒の『花譜』(1694, 中巻)にヲランダイバラ(繅絲花)、1709刊の『大和本草』(大和本草巻之十二 木之下)にはラザイバラ(いざよいばら)、1695の花壇地錦抄には12種のバラが掲載され、山桝荊(サンショウイバラ)や「らうざ」などがその中にあり、花譜の繅絲花(をらんだいばら)は中国名の繅絲花と一致し、イザヨイバラであろうとされている。これらからイザヨイバラは江戸時代頃に渡来したと推定されています。
Rosa roxburghii Tratt.
=Juzepczukia microphylla (Roxb.) Chrshan.
≡Juzepczukia roxburghii (Tratt.) Chrshan.
=Platyrhodon macrophyllum Hurst
=Platyrhodon microphyllum (Roxb.) Hurst
=Rosa microphylla Roxb. ex Lindl.
=Rosa microphylla var. glabra Regel
=Rosa roxburghii f. esetosa T.C.Ku
=Rosa roxburghii f. normalis Rehd. & E.H.Wilson
=Rosa roxburghii f. roxburghii
=Rosa roxburghii var. plena Rehder
=Saintpierrea microphylla (Roxb. ex Lindl.) Germ.
=Saintpierrea microphylla (Roxb.) Germain de Saint Pierre
花弁は5枚、芳香があり、ピンク色~ローズ紫色~帯赤色、倒卵形
花柱は離生、突き出ず、雄しべより短く、有毛
花托筒は扁球形、剛毛が密生する、咢片は5枚、広卵形、外面は密に刺があり、内側は綿毛があり、羽状に分裂し、先は尖鋭形
葉は羽状複葉、楕円形から卵状長楕円形の小葉がつき、縁には鋭い鋸歯がある、
葉柄を含めて長さ5~11㎝、小葉は9~15枚、長さ1~2㎝×幅0.6~1.2㎝、無毛、下面は脈が目立ち、網脈も明瞭、基部は広楔形、縁は鋭い単鋸歯、先は鋭形又は円状鈍形
http://mikawanoyasou.org/data/izayoibara.htm
托葉はほとんど葉柄につき、分離した部分は錐形、縁に腺のある毛をもつ
ローズヒップは黄色く熟し、扁球形、直径1.5~2㎝、刺が密にあり、直立した咢片が残る
https://fineartamerica.com/featured/chestnut-rose-rosa-roxburghii-anthony-cooperscience-photo-library.html
Rosa roxburghii Tratt.の特徴
樹形 山野に生え、よく分枝して高さは2mほどになる
樹皮 灰褐色、小枝は斜上~広がり、紫褐色、円柱形、縁に対の小刺がある
小刺 ほぼ真っすぐ、やや平たく、急に狭くなり、基部が広い
花 8cmほどのピンク色の花を咲かせ、単生、又は枝先に2~3個、束生し、直径4~6㎝、花柄は短い
花弁 5枚、芳香があり、ピンク色~ローズ紫色~帯赤色、倒卵形
花柱 離生、突き出ず、雄しべより短く、有毛
花期 3~7月、枝先に直径で、萼片や花柄には強い棘がある
苞 2又は3個つき、小さく、縁には腺毛がある
花托筒 扁球形、剛毛が密生する
咢片 5枚、広卵形、外面は密に刺があり、内側は綿毛があり、羽状に分裂し、先は尖鋭形
心皮 花托筒の基部の広がった円環面の上にある
葉 奇数羽状複葉、楕円形から卵状長楕円形の小葉がつき、縁には鋭い鋸歯がある、
葉柄を含めて長さ5~11㎝
小葉 9~15枚、楕円形又は長楕円形、まれに倒卵形、長さ1~2㎝×幅0.6~1.2㎝、無毛、下面は脈が目立ち、網脈も明瞭、基部は広楔形、縁は鋭い単鋸歯、先は鋭形又は円状鈍形
托葉 ほとんど葉柄につき、分離した部分は錐形、縁に腺のある毛をもち、葉軸や葉柄は小さな刺が散在する
ローズヒップ 黄色く熟し、扁球形、直径1.5~2㎝、刺が密にあり、直立した咢片が残る、ビタミンCが多く含まれサプリメントや果実酒などに利用、果期は8~10月
貝原益軒の『花譜』(1694, 中巻)にはヲランダイバラ(繅絲花)、宝永6年(1709年)刊の『大和本草』(大和本草巻之十二 木之下)ラザイバラ(いざよいばら)、元禄8(1695年)の花壇地錦抄には12種のバラが掲載され、山桝荊(サンショウイバラ)や「らうざ」などその中にある。花譜の繅絲花(をらんだいばら)は中国名の缫丝花と一致し、イザヨイバラであろうとされている。これらからイザヨイバラは江戸時代頃に渡来したと推定されている。Flora of China やGRINでは日本も原産地としています。