Annabel's Private Cooking Classあなべるお菓子教室 ~ ” こころ豊かな暮らし ”

あなべるお菓子教室はコロナで終了となりましたが、これからも体に良い食べ物を紹介していくつもりです。どうぞご期待ください。

ダマスクローズ 216

2021年04月14日 | ダマスクローズをさがして ― Ⅲ

ステシコロスStesichorus of Metauros 

マートル※と薔薇の花輪が飛び交う

王の乗る戦車に。

マルメロを投じた、そして惜しみなく花を投げた

バイオレットの香水を落とした花を。

 

※ マートル(ギンバイカ、4/30の写真参照)Wikiから、

シュメールでは豊穣と愛と美と性と戦争の女神イナンナの聖花であり、古代ギリシャでは豊穣の女神デーメーテールと愛と美と性の女神アプロディーテーに捧げる花とされた。古代ローマでは愛と美の女神ウェヌスに捧げる花とされ、結婚式に用いられる他、ウェヌスを祀るウェネラリア祭では女性たちがギンバイカの花冠を頭に被って公共浴場で入浴した。その後も結婚式などの祝い事に使われ、愛や不死、純潔を象徴するともされて花嫁のブーケに使われる。

 

※ マルメロ Wikiから、

果物はそれをsupurgilluと呼んだアッカド人に知られ、リンゴが育たない暑いメソポタミア平原や地中海周辺で栽培されました。

ギリシャ人はそれをシドニアンポムとしてクレタ島のシドニアと関連付け、テオプラストスはEnquiry into Plantの中で、マルメロは種子からは実らない多くの結実植物の1つであると述べています。

 

ギリシャの歴史家、ヘロドトス(紀元前490〜420年)によると、紀元前700年にエスキシェヒル(Eskisehir)近くの中央アナトリアで君臨したフリュギアのミダス王は、彼の庭で香りのよい薔薇を育てていたということです。ペルシャ軍に敗れた後、彼はバラをマケドニアに持っていきました。それらの薔薇はダマスケナの変種、(R. damascena var. semperflorens)であると信じられ、アナトリアの一部で現在も栽培され、「キングスローズ」と呼ばれています。それがこの花です。             

     

               エスキシェヒル 

  1. damascena var. semperflorens (別名、'Quatre Saisons Blanc Mousseux', Botanischer Garten Berlin-Dahlem )

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Rosa_damascena_var._semperflorens 

 

10/28 にご紹介したあのQuatre Saisonsと同じバラでしょうか。

                                  

ヒポクラテス(Hippocrates , Hippocrates of Kos , Hippokrátēs ho Kṓosca. BC460-ca. BC370、古代ギリシャの医者。)について、5/6, 6/24, 6/30, 7/12, 7/14, 7/18, 7/20, 8/14とこれまでのブログの中で、彼については幾たびか名前が挙がっていたのですが、詳しく述べる機会がありませんでした。ここで取り上げようと思います。彼が著したHippocratic Corpus(ヒポクラテス コーパス:ヒポクラテス全集、紀元前5世紀後半または紀元前1世紀初頭 ) をご紹介するのが彼を知る一番の近道でしょう。

 

 “人生は短く、術のみちは長い : ὁ βίος βραχύς, ἡ δὲ τέχνη μακρή." という言葉、今でも耳にすることがあります。その他に、”ヒポクラテスの袖”、”ヒポクラテスの誓い”, “ヒポクラテスのベンチ”、“ヒポクラテス指”、“ヒポクラテス顔貌(死相のこと)”など、ヒポクラテスは今尚我々に影響を与えている医師です。

        

ヒポクラテスは、原始的な医学から迷信,呪術を取り除いて経験に基ずく科学へ導いた人物です。彼が着ていた上着の円錐状の袖が、ヒポクラスを作る際に使う袋、――ワインの中に入れたスパイスを濾す袋――に形が似ていたところから、その袋をヒポクラスの袖(a manicum pocraticum)と呼ぶようになりました。ヒポクラテスの袖は上の絵の通り、彼の袖はいつも長く膨らみがあります。7/12に取り上げたヒポクラテス(右側)も、その袖が長く描かれています。                       

 

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿