朝、テレビをつけたら、三谷幸喜監督と役所広司さん、大泉洋さんが番宣のため大暴れしていた。だからというわけでもないのですが、レイトショーで映画「清須会議」を観てまいりました。
三谷監督の初歴史物ということで期待に胸を膨らませて劇場に着きますと、さすがに話題作、ほとんどの席が埋まっている。結論から申しますと、かなり見応えのある作品に仕上がっています。
本能寺の変で、織田信長が明智光秀に討たれたところから物語は始まり、羽柴秀吉(大泉洋)、柴田勝家(役所広司)が織田家の跡目を狙って、策を巡らし、そこに、後ろで糸を引く黒田官兵衛(寺島進)、丹羽長秀(小日向文世)が頭脳戦を繰り広げ、お市の方(鈴木京香)や松姫(剛力彩芽)が絡んでいくという、何とも豪華なキャスト。
三谷幸喜さんですから、節目節目で笑いのペーソスは入っていますが、いつもよりぐっと落ち着いた展開の仕切り。歴史物ということで、史実に基づいて、破綻なく物語は進んでいきます。2時間半を超える長尺ですが、一気に魅せる力量は、さすが三谷作品。
俳優陣がそれぞれに、持ち味を存分に発揮しており、主演の2人はもちろんのこと、脇を固めるひとりひとりが、どこか破天荒でユーモラスな一面をのぞかせる。
印象に残ったのは、まず大泉洋と役所広司の演技。はまり役とはこういうことを言うのでしょう。かなりのくせ毛である大泉さんと、マルちゃん製麺やダイワハウスのCMで注目されている役所さんの変貌ぶりも、見どころの一つ。
そして、お市の方の鈴木京香と寧々役の中谷美紀。コントラストが、すばらしく、あの時代の女性のもつ性を、見事に演じきっています。松姫役の剛力彩芽がこれまた・・。
この時代にあっても、ほんとうの知恵者は男性でなく、女性なのか・・?!
http://youtu.be/1FzR6pKEbDk 予告編
衣装、メイク(お歯黒とアイブローで、これほど印象がかわるとは・・)、セット、どれをとっても秀逸。織田信長の一族は、鼻が大きいということで、特殊メイクにより鼻を大きくしているんだとか。どの出演者の鼻が大きいのかを見るのも一興かと。
話題作で、ヒットは間違いないところ。歴史の知識がなくとも、十二分に楽しめる作品。
ぜひ。