FXにはある種ゲーム的な刺激もあり、趣味の一環としての資金運用を楽しんでいる人もいます。しかし、デイトレとなると現実はそう生易しいものではありません。FXを専業としている人であっても、勝率が6割もあれば大成功と言われています。4勝6敗でも最終損益をプラスにもっていくのがプロといわれる所以なのです。
我々一般トレーダーにとっては、このことは実は大問題でもあります。勝ちやすい手法を教わっても、実際に運用してみると勝ったり負けたりが通常で、2連敗・3連敗といった逆波に襲われることもしばしば。精神的に相当タフでなければならないし、損切りを繰り返した末に帳尻を合わせるには、それ相応の訓練を受けていなければなりません。
残念ながら、精神的にあまりタフでなく、あまつさえ必要な訓練を受けていない我々にとっては、デイトレは最初から危険ともいえるのです。特に、精神的にも肉体的にも無理のきかなくなった中高年や女性には不向きと断言してもよさそうです。
筆者の知人で、FXで負け知らずという人がいます。月間収支ベースでもう10年近く勝ち続けているのです。世上、喧伝されるような大儲けとは参りませんが、それでも毎年3月には税務申告しているからたいしたものです。その手法は特殊なトラリピで、現在のところMT4上でのみ実行可能なやり方です。元祖M社のトラリピや同種のサイクル注文等MT4非採用業者のシステムでは稼働できないシステムです。この特殊システム、本年初頭(2019年)のドル円大暴落時にも逆にチャンスと化したと聞けば意外に思われる方が多いかもしれません。
何はともあれ、その特殊トラリピの仕掛けをお見せしましょう。トラップの内容は;
① 通貨ペア:EURUSD チャートは2019年4月4日午後2時20分現在
② 特殊トラリピの範囲:ATR_Channelsのσ-2(現足青い帯の上辺)1.1126を底とするトラップ20本、トラップ幅30ピップス、利確幅32ピップス、逆指値幅30ピップス
③ 上記の設定画面とトラリピ設定後のチャートは下記の通り:
チャート上の現値は1.12404、現在トラップは1.13060を最下段として6本張られています。「このトラリピ、ちょっとおかしい」と思われませんか?底値は1.1126となっているが、現値と底値の間には何の注文も入っていません。
改めて説明しましょう。
チャート上トラップの最下段は1.13060ですが、もう一段下のトラップはもし表示されていれば、30ピップス下の1.12760となります。この注文が出されるタイミングは現値が1.12760からさらに30ピップス下落して1.12460となった瞬間です。そうです、相場が期待に反して下げ続けた場合でも、逆指値注文が出されるだけで決してポジションを取らないようになっています。相場が反転(好転)して上昇に向かった場合には、逆指値が次々と約定してトレンド相場を順張りで謳歌することができる仕組みです。お正月早々、ドル円が大暴落となりましたが、下げの途中では買いの逆指値を出すばかりで決してポジションを取らなかったのです。相場は、1日を待たずに回復して大きな利益につながったことは知る人ぞ知る事実です。
この手法の優れている点を纏めると次の通りです。
① トラリピは比較的負け難い手法とされているが、本特殊手法はさらに安全確実な手法であること。相場の突然の逆行にも耐えつつ、相場が有利に転じた際には、順張りで利益を重ねることができる。
② 日足ATRの50%程度のトラップ幅で運用していれば、目先の相場の動きに惑わされず、平均1日1回の利確チャンスとなる。原則として少額かつ低レバの安全運転。
③ プロによる日中の相場攪乱とは無縁、むしろ相場の激しい揺れはトラリピには利益の源泉となり好都合。
④ MT4採用会社でEAによる運用.。MT4非採用会社では、トラリピ自体、手数料や広スプレッドで高コスト運用となるが、MT4であれば通常スプレッドでの低コスト運用となる。トラップ幅が狭小でなければ、自己のパソコンによる半自動での運用も可能、その場合、1日3~4回程度パソコンのスイッチをオンにする必要あり。
⑤ MT4では証拠金は通常ポジション発生分のみ、一般には待機注文発注時点で証拠金を要求される。
⑥ 取引通貨単位は1000通貨単位、少額・多数の注文を出すやり方は100万ドル単位で取引するプロにはまねができない。大げさに言えば、プロやAIに対抗できる取引手法でもある。
(追記) MT4でのトラリピ運用の有利点は諸々ありますが、この特殊手法の運用方法はまさに多彩であり、ここでは語り切れません。さらに詳しい説明を、uploaderにアップロードしておきますので、ダウンロードの上参考にしていただきたい。
EAはMT Studio21.comにて公開中です。こちらから
MT4/5によるトラリピに関するご照会が多いので、前に書いたブログをリニュウアルしました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます