「ニーベルングの指環」を観る時、特に注目しているシーンがいくつかあります。
「ラインの黄金」
ラインの乙女たち、神々、巨人、小人等の扱い、エルダの登場の仕方、ワルハラへの入場シーン等、見どころいっぱいですが、一番の注目ポイントは蛙になったアルベリヒを捕まえるところでしょうか。
「ワルキューレ」
第1幕、ジークムントがノートゥングを引き抜いた時のジークリンデのリアクション、第1幕ラストシーン、第2幕の死の告知の場面、ジークムントが倒れた後のヴォータンのリアクション、第3幕のワルキューレの騎行、ラストシーンなど。
「ジークフリート」
まず熊、ノートゥング鍛造から1幕ラストまで。
森の小鳥、大蛇等の描き方。
「神々の黄昏」
グンターに扮したジークフリート、バーゲンが家臣たちを呼び集めるシーン、ジークフリートの葬送行進曲、そして終幕。
他にも見どころ満載なので、聴くだけでなく、観たいのがこの「ニーベルングの指環」四部作です。
今漫画やラノベで異世界モノが流行っていますが、みんなリングにインスパイアされたに違いない、
・・・というのは言い過ぎにしても、題材的に魅力的な要素が多いということですよね。
ネーデルランド・オペラの配信をギリギリまで観ていました。
よく「動画を観て夜更かしした」なんて話を聞きますが、初めて気持ちがわかりました。
観れば観るほど、壮大なリング(環)の世界を美しく現したいいプロダクションだと思いました。1999年収録のDVD買っちゃおうかな。
ジークフリートの葬送行進曲のシーンは、音楽の聴きどころの上に、演出の見どころの一つでもあります。
ジークフリートが曲の前に息絶えて運ばれていく、というのが王道ですが、曲中瀕死の状態で、曲の一番盛り上がるところで息絶える、というのもありました。
このオーディの演出は、ブリュンヒルデの後悔や悲しみが伝わる劇的なもので、終幕に向けて非常に納得できる演出でした。
それにしても、ハーゲンとフンディングを歌ったクルト・リドル。
1947年10月生まれということで、この公演の時66歳か67歳。
ハーゲンは特に、上半身裸にサスペンダー姿で悪役に徹した演技でした。
トーキョーリングにも出演されていましたが、私がリドルを知ったのは、オペラ的に「生まれたて」の頃。
1980年9月のウィーン国立歌劇場日本公演の「フィガロの結婚」をテレビで観て、でした。
ベーム指揮、ヘルマン・プライ、ルチア・ポップ、ベルント・ヴァイクル、グンドゥラ・ヤノヴィッツ、アグネス・バルツァという、(当時はわからなかったけど)錚々たるメンバー!
この時バルトロを歌っていたのがリドルでした。
NHKで放映されたのを観ていたので、顔も覚えていました。
あの時32歳だったことにビックリです!!
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