杏の読書日記プラス

本が好き。お昼寝が好き。こどもが好き。
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そこへ届くのは僕たちの声

2006-10-07 22:23:51 | 
そこへ届くのは僕たちの声
小路 幸也著新潮社 (2004.11)通常2-3日以内に発送します。

小路幸也作品、二作め。★★★★☆

震災で母を亡くし、父が植物状態になってしまった中一のかほりは、叔父のところで暮らしている。
かほりが、気にしているクラスメートのリンも、植物状態になり、奇跡的に回復したという母がいるらしい。
かほりとリンの周囲には、クラスメートの満ちるとツトム。
リンの父・真山(建築家兼ライター)、真山の友人・辻谷(新聞記者)。
満ちるの祖父・八木(もと刑事)が、少しずつ関わりを持って生活していた。

全国各地で起きた、奇妙な誘拐事件。
事件や事故の現場から、こどもや車が消える。
何かがおかしい~そう思い始めた大人たち。

「大丈夫だよ」
震災の時、かほりの耳に届いた声。
震災後も、時々聞こえるその声を、かほりは「そらこえ」と呼んでいた。
「そらこえ」が聞こえるこどもは、かほりのほかにもいることが、少しずつ分かって来る。

不思議な力を持つこどもたちの存在。
そのことに、気づいた大人たちがつながってきた、そのとき、事件は起こる。

こどもたちの命をかけた戦いの行方は・・・

~なんてあらすじは、忘れちゃってください。
とにかく本を開いて、読んでみてください。

おもしろいです!
プロローグから、エピローグまでつながっていて、一気読み、間違いなし。

恩田陸の「ドミノ」や「光の帝国」「蒲公英草紙」が好きな人なら、ストライクゾーンど真ん中です、きっと。

「東京バンドワゴン」とは、全然違ったタイプの作品。
どちらが好きかと訊かれれば、両方好きです。

小路幸也さん、今年出会った作家さんの中で、No.1かも



コメント
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