久しぶりの恩田陸の作品。★★★☆☆
舞台は山奥のクラシックホテル。そのホテルでは、毎年、秋の終わりに、貸切でパーティが行われる。
主催者は、ホテルの持ち主である三姉妹、沢渡伊茅子・丹伽子・未州子(いちこ・にかこ・みずこ)。
招待されるのは、仕事関係の人間と親類縁者たち。
この会に招かれた者たちは、晩餐のたびに、三姉妹の奇妙な作り話を聞かされることになる。話の途中に口を挟むことは許されない。ここでは、それがルールだった。
三姉妹のほかに登場するのは、丹伽子の娘・瑞穂、瑞穂のマネージャーの早紀と
三姉妹の甥・隆介、その妻・桜子、桜子の弟・時光など。
この限られた時間と空間の中で、絡み合う人間模様。
そして起きてしまう第一の殺人事件。
~この後、恩田陸らしい展開が待ってます。
幾つもの恩田作品を読んだかたなら、お馴染みのパターン、かな。
あまり恩田作品を読んでないかたなら、なに、これ?と思うかも。
どこまでが事実で、どこからが嘘なのか。
一読では、混乱したまま、すっきりしないのです。
でも、おもしろい。
だから、また恩田作品を読むのだろう、と思います。
巻末の、あとがき、スペシャルインタビューなどのおまけも楽しいです。