川端さんの新刊(文庫)★★★★☆
学校の裏山にぽつんと立つ摂知庵という奇妙な家。少年三人組はそこで神秘的な中年男と出会った。銀色のドームに籠もり、遠い星に思いを馳せる日々。
「宇宙」に魅せられた少年たちはそれぞれ大きな夢を追い始めた。しかし大人になって見上げる空は、ときに昏く・・・。
せつなくほろ苦い青春の果てを描く傑作小説。
(文庫の裏表紙の紹介文より)
三人の少年は、13歳の中学生。ぼく(とおる)と、クボキと、やっちゃん。
彼らは、摂知庵の主「せちやん」と出会い、それぞれの大切なものに出会う。
やっちゃんは、文学に出会い、詩人への道を歩む。
クボキは、音楽に出会い、バイオリニストとなる。
そして、とおるは、天文学に魅了されていく。
物語は、とおるの視線で語られる。
大人になってからのとおるは、ビジネスで、大きな成功を収めるものの、数年で破綻。
挫折した彼が戻ってきた場所は、故郷のあの摂知庵だった~
~とおるの孤独が、胸に迫ってくる、とてもせつない物語でした。
同じ宇宙をテーマにした『夏のロケット』が、動なら、こちらは静の物語。
作者・川端さん自身も、ポジとネガの関係とおっしゃってます。
幾つかの書評を読んでみました。
「天文少年」が多くてビックリ

宇宙に魅せられたかつての少年たちは、『せちやん』を読んで、とおるに、作者に、共感しているようでした。
星にも、宇宙にも、全く関心なきまま、同じ時代に育った私。
そんなふうに共感できる元・男子が羨ましいです。
おまけ:『せちやん』と同じ日に発売された『プラネタリウムのふたご』
こちらも、おすすめの本です。以前書いた記事はこちら
プラネタリウムのふたご
posted with 簡単リンクくん at 2006.10.21
いしい しんじ〔著〕講談社 (2006.10)通常24時間以内に発送します。

参加していた絵本サークルの季刊誌たち。
シュンがまだ赤ちゃんだったころから、小学生になるころまで、絵本サークルに参加してました。
数名のグループで、回覧ノートを作り、そこに本のことや、こどものことを綴ってました。
そして、年に4回は、季刊誌が作られていました。
作家さんの特集を組んだり、テーマを決めたりして、記事を募集。
その記事を、サークルの主催者が、切り張りして、コピーした手作りの季刊誌でした。
季刊誌の中に、「今、こどもたちに望むこと」というコーナーがありました。
そこに、ひとつの詩を書きました。
『子どもが好きです』
ヒトの都合なんか お構いなしに
わがままの言える 子どもが好きです
並んだ料理を 迷わず
好きなものから食べ始める 子どもが好きです
何処にいても 誰が見ていても
大声で泣いている 子どもが好きです
「これなあに?」
素直に訊く 子どもが好きです
「大きくなったら ウルトラマンになる」
明日を夢見る 子どもが好きです
~そんな子どもたちへ
「ゆっくり おとなに なりなさい」~
14年前、一人の女子高生に会いました。
私より一回り若い彼女は、早く大人になろうと、少し背伸びをしているように見えました。それで、「ゆっくり おとなに なりなさい」という言葉が浮かんできました。
そして、一月もたたないある日、同じ言葉を、CMや雑誌で目にしたのです。
お菓子メーカーのGの新しい宣伝コピーが、「ゆっくり おとなに なりなさい」だったのです。
まったく同じ言葉だったので、本当に驚きました

槇原敬之さんが書いた詞(ケミストリーの新曲)に、松本零士さんがクレームを出した話を聞いて、思いました。
言葉は、誰のものなんだろう?
盗作ではないのか・・と言われることに、違和感を感じます。
マッキーファンなので、あえて言うならば、彼は、詞が上手いライターではないと思います。
(♪雨をよける傘よりも、君が大切なんだ♪~なんていわれても嬉しくないぞ!と言い返したくなる歌詞だって、あります)
でも、メロディがあるから、マッキーらしい曲になっているのだと思います。
同じように、松本零士さんも、「銀河鉄道999」の中で使った言葉だからこそ、輝いているのではないでしょうか。
同じ言葉を使っても、同じように伝わるとは限らない。
たくさんある言葉の中、同じものを選んでしまっただけ。
そう感じるのだけど。
森絵都さんの二作め。★★★★☆
高さ10メートルの飛び込み台から時速60キロでダイブして、わずか1.4秒の空中演技の正確さと美しさを競う飛び込み競技。
その一瞬に魅了された少年たちの通う弱小ダイビングクラブ存続の条件は、なんとオリンピック出場だった!
女コーチのやり方に戸惑い反発しながらも、今、平凡な少年のすべてをかけた、青春の熱い戦いが始まる~。
自分らしくあるために、飛べ!
(上巻・紹介文より)
物語は、四部構成。
一部 『前宙返り三回半抱え型』~主人公は、坂井知季(ともき)。
「ダイヤモンドの瞳」を持つ中二・14歳。
二部 『スワンダイブ』 ~主人公は、沖津飛沫(しぶき)。
今は亡き天才ダイバーの孫。高二・17歳。
三部 『SSスペシャル’99』~主人公は、冨士谷要一。
サラブレッドと呼ばれる、飛込み界のスター。高二。
四部 『コンクリートドラゴン』~オリンピック代表権を賭けた選考会。
知季が、飛沫が、要一が、それぞれの思いを抱いてダイブする。
友情、信頼、そして勇気。大切なものがすべてつまった青春文学の金字塔!
~なんて、言われちゃってます。
ちょっと照れるけど、その通り!!
間違いなしの一冊?(二冊?)です。
三人はもちろん、周りのおとなたちもいいです。
要一の父・富士谷コーチ、飛沫と生活を共にする大島コーチ、知季の才能を見抜いた夏陽子(かよこ)。
仲間もいいです。レイジ・陵・幸也。
そして、ライバルのピンキー山田は、笑えて、グッとくる存在。
オリンピックの出場権を誰が手に入れたのか、
気になるかたは、ぜひ読んでみてね!!


祝・たまひよ13周年。
私の仕事は、某ショッピングセンターにある書籍売り場での接客。
レジ担当です。
文庫や、児童書、コミック担当などの肩書きはなく、ひたすらレジ&接客。
なので、棚に本を並べる機会も少ないのですが~
今日は、久しぶりに、コーナーの飾りつけをしました。
たまひよ13周年の拡材が届いていたので、「たまひよコーナー」を作ってみました。
偶然にも、このコーナーの上に、空調設備があり、時々風が来て、
その度に、風船がふわり、ふわり揺れて、かわいいじゃん

と自画自賛。おいおい。

こちらが、全体像。

bk1にて、二度めのお買いもの。
いろんな方のブログを訪問して、お気に入り登録するものの、
辞めていく(お休みする)ブログも、よくあります。
そんな中、出会ったブログが「農家の嫁の事件簿」です。
とにかく、イラストが素敵


そのAKIさんのブログが、本になってるということだったので、bk1で注文。
ブログの雰囲気そのまんまの温かい装丁に、ほっ。
ゆっくり時間をかけて読もう、と思ってます。
明日は、人形劇の公演があります。
体調も回復したので、がんばるぞ~
