今朝、娘の髪のカットをするため店に予約の電話をしたら、今日は結婚式が多いので午後からでよければ、と言われた。そういえばジューン・ブライドもあとわずかなんだな。今日は友引、来週は先負なんで今日に集中したのか。
ここ数年、祝儀を渡すより不祝儀を渡す回数の方が断然増えてきた。それくらい、自分も年をとってきたということか。世の中、時間だけが誰にでも平等に与えられているのだなと。使い方の上手い下手はあるのだろうが。
朝、まだベッドでウトウトしているときにオフクロから「○○さんが亡くなった」と電話があった。
オヤジの弟の嫁さんで、なかなか個性的な方で従弟の嫁さんはかなり苦労したと思われる。そして、オフクロから「25日に葬式だから、父さんの変わりに参列できるか?」との打診だった。オヤジは左半身が不自由になってからというもの、人前には出たがらなくなったので、この打診は予想していた。
しかし、通夜にも行きたくないとはどういうことなのか?そんなにプライドが高かったのか。自分が思うより、他人なんて、左半身が不自由なところなんてそんなにマジマジと見るはずもないのに、半ば呆れてしまった。電話でオフクロとやりとりしていて、「父さん、今、泣いているんだよねぇ。」と云われたことにビックリしてしまった。
昔は、どんなに親しい人が亡くなっても涙なんて見せなかったんだがな。そんなことを思いながら、ふと最近読んだ「わが母の記」を思い出した。
人はあるところから記憶の中で段々若返って行き、最後は赤ちゃんになって一生を終える、みたいな文章を思い出した。勝手な想像だが、オヤジは脳梗塞になった時に記憶の時計が止まりかけて、それ以降、秒針が前に行ったり、後ろに進んだりしているような気がする。後ろに進む時間が多くなれば、いわゆる「ボケ」という症状が強くなってくると思う。恐らく、子どものころはハンディキャップがある他人を忌み嫌う記憶は強くあったと思う。だから、今の自分を他人に曝したくないという思いが強くなっているし、戦中世代であるので、子どもの頃感じた「死」に対する悲壮感、恐怖、絶望感が大きな黒い波のように襲ってきて、その波に向かってなす術も無く涙を流すしかない状態になったのではと。
そういえば、時々、昔のことを話の関連もなく云い始めたりするしな。そろそろ、手前の記憶を消しゴムで消すように消し始めているのかも知れない。そして、ボールペンで書かれたような記憶は色褪せながらも残っている。しかしいつかはそれも消えてしまう。
ああっ、考えれば考えるほど、遣り切れない明日が近づいてくるんだなと。
さて、礼服一式の確認をしなければ。
ここ数年、祝儀を渡すより不祝儀を渡す回数の方が断然増えてきた。それくらい、自分も年をとってきたということか。世の中、時間だけが誰にでも平等に与えられているのだなと。使い方の上手い下手はあるのだろうが。
朝、まだベッドでウトウトしているときにオフクロから「○○さんが亡くなった」と電話があった。
オヤジの弟の嫁さんで、なかなか個性的な方で従弟の嫁さんはかなり苦労したと思われる。そして、オフクロから「25日に葬式だから、父さんの変わりに参列できるか?」との打診だった。オヤジは左半身が不自由になってからというもの、人前には出たがらなくなったので、この打診は予想していた。
しかし、通夜にも行きたくないとはどういうことなのか?そんなにプライドが高かったのか。自分が思うより、他人なんて、左半身が不自由なところなんてそんなにマジマジと見るはずもないのに、半ば呆れてしまった。電話でオフクロとやりとりしていて、「父さん、今、泣いているんだよねぇ。」と云われたことにビックリしてしまった。
昔は、どんなに親しい人が亡くなっても涙なんて見せなかったんだがな。そんなことを思いながら、ふと最近読んだ「わが母の記」を思い出した。
人はあるところから記憶の中で段々若返って行き、最後は赤ちゃんになって一生を終える、みたいな文章を思い出した。勝手な想像だが、オヤジは脳梗塞になった時に記憶の時計が止まりかけて、それ以降、秒針が前に行ったり、後ろに進んだりしているような気がする。後ろに進む時間が多くなれば、いわゆる「ボケ」という症状が強くなってくると思う。恐らく、子どものころはハンディキャップがある他人を忌み嫌う記憶は強くあったと思う。だから、今の自分を他人に曝したくないという思いが強くなっているし、戦中世代であるので、子どもの頃感じた「死」に対する悲壮感、恐怖、絶望感が大きな黒い波のように襲ってきて、その波に向かってなす術も無く涙を流すしかない状態になったのではと。
そういえば、時々、昔のことを話の関連もなく云い始めたりするしな。そろそろ、手前の記憶を消しゴムで消すように消し始めているのかも知れない。そして、ボールペンで書かれたような記憶は色褪せながらも残っている。しかしいつかはそれも消えてしまう。
ああっ、考えれば考えるほど、遣り切れない明日が近づいてくるんだなと。
さて、礼服一式の確認をしなければ。