再読のための覚え書き
永遠なる序章
椎名麟三(1911-1973)
兵役で片足を失った身寄りのない青年、砂川安太は、肺と心臓を患い、余命宣告を受けた。
しかし、その死が定まったことによって、生の激情が生まれ、安太はすべてのことに微笑を持って接するようになる。
安太にとって残り少ない生は、永遠なる序章とも言うべきものだった。
「生活、それは一切の可能性の根拠です。それだから生活するということは、革命的なものを含んでいると思うのです。今日は、僕は、顔を洗い、食堂で飯を食い、夫婦喧嘩の仲裁をし、そして洗濯しました。判りますか。 何故これらのことが、すべて革命的であるか。 そして革命と云われるすべてのものに通ずるものであるか。」
2023.9.18読了
永遠なる序章
新潮文庫
昭和32年8月5日初版発行
昭和33年7月1日2刷
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