長島 潤 Sing a mindscape

jun nagashima singer-songwriter

コールドウェル「コールドウェル短篇集I」

2024-04-25 21:04:00 | 

再読のための覚え書き


コールドウェル短篇集Ⅰ

アースキン・コールドウェル(1903-1987)龍口直太郎訳


《おもかげ》

航行する船の上。

女は手すりの上に両手を置き、水の彼方を見つめながら、「わたし」に、不幸に終わった自分の結婚生活について語り始めた。


そして女は、束の間の「幸福」を求め、次の瞬間、「わたし」の目の前から姿を消す……。


「もし彼女が死ぬことを恐れなかったら、なぜわたしが彼女の死を恐れる必要があろうか?自らを死に導くことのできるのは、ただ勇敢なもののみである。わたしたちが臆病であればーーわたしたちの最も惨めなものにとって、生命はあまりに貴重なものである。」



2024.4.16読了


コールドウェル短篇集Ⅰ

新潮文庫

昭和32年12月15日初版発行

昭和45年8月30日17刷


#本 #読書 #文学  #文庫 #コールドウェル #コールドウェル短篇集I






コールドウェル「神の小さな土地」

2024-04-25 21:03:00 | 

再読のための覚え書き


神の小さな土地

アースキン・コールドウェル(1903-1987)

龍口直太郎訳


アメリカ南部の白人貧農たちの物語。


貧農夫のタイ・タイは、いつか金鉱を掘り当てることを夢見て、もう15年もの間、息子のショウやバックとともに自分の農地を掘っている。


タイ・タイの娘婿の夫ウィルは、町の紡績工場で働き、すでに1年半ストライキを起こして、会社に対して労働闘争を続けている。


そして、次女やバックの嫁までもが、ウィルに対して必要以上の好意を寄せてゆく……。



2024.4.8読了


神の小さな土地

新潮文庫

昭和35年7月30日初版発行

昭和39年10月5日9刷

旧仮名遣い


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コールドウェル「秋の求婚」

2024-04-25 21:01:00 | 日記

再読のための覚え書き


秋の求婚

アースキン・コールドウェル(1903-1987)

杉木喬訳


《ジョー・クラドックの老妻》

ジョーの妻ジュリアは、35歳で死んだ。


結婚して10年の歳月を農場で働き詰めに働き、11人の子供を産み、家畜の世話をした。もともと何の魅力もない容姿だったが、ますます醜くなっていった。


葬儀屋が彼女の遺体を運んでいき、翌朝再びジョーのもとに持ってきたのだが……。


表題作の他12編の短編を併録。



2024.4.2読了


秋の求婚

角川文庫

昭和28年4月5日初版発行

昭和30年7月20日再販

旧仮名遣い


#本 #読書 #文学  #文庫 #コールドウェル #秋の求婚






モラン「夜ひらく」

2024-04-25 21:00:00 | 

再読のための覚え書き


夜ひらく

ポール・モラン(1888-1976)

堀口大學訳


《カタローニュの夜》

「僕」は、スペインからフランスに向かう電車で、一人のスペイン女性と乗り合わせた。


ルメジオスと名乗るその女性は、政治犯として処刑された男の未亡人だった。


パリ市内で偶然、「僕」はルメジオスに再会し、心を奪われてゆく。


親密になった二人だが、ルメジオスは突然、「僕」に置き手紙をしてバルセロナに帰ってしまう。


「僕」はルメジオスを追ってスペインに向かうのだが……。



他、「トルコの夜」、「ローマの夜」、「六日競走の夜」、「ハンガリーの夜」、「北欧の夜」など、夜と女性をテーマにした短篇集。



2024.3.31読了


夜ひらく

角川文庫

昭和29年4月5日初版発行

旧仮名遣い


#本 #読書 #文学  #文庫 #モラン #夜ひらく






グリーン「情事の終わり」

2024-04-25 20:58:00 | 

再読のための覚え書き


情事の終わり

グレアム・グリーン(1904-1991)

田中西二郎訳


作家のモーリス・ベンドリクスは、取材のために行政官ヘンリ・マイルズの家を訪れ、その妻サラァに話を聴く。


いつしか、モーリスとサラァは深い関係に。


やがて、二人の不倫が破局を迎えると、モーリスはサラァの「第三の男」の存在を感じるのだった。


モーリスは探偵を雇ってサラァの近辺を探るのだが……。



2024.3.27読了


情事の終わり

新潮文庫

昭和34年3月25日初版発行

昭和43年6月30日11刷


#本 #読書 #文学  #文庫 #グリーン #情事の終わり