再読のための覚え書き
コールドウェル短篇集Ⅰ
アースキン・コールドウェル(1903-1987)龍口直太郎訳
《おもかげ》
航行する船の上。
女は手すりの上に両手を置き、水の彼方を見つめながら、「わたし」に、不幸に終わった自分の結婚生活について語り始めた。
そして女は、束の間の「幸福」を求め、次の瞬間、「わたし」の目の前から姿を消す……。
「もし彼女が死ぬことを恐れなかったら、なぜわたしが彼女の死を恐れる必要があろうか?自らを死に導くことのできるのは、ただ勇敢なもののみである。わたしたちが臆病であればーーわたしたちの最も惨めなものにとって、生命はあまりに貴重なものである。」
2024.4.16読了
コールドウェル短篇集Ⅰ
新潮文庫
昭和32年12月15日初版発行
昭和45年8月30日17刷
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