長島 潤 Sing a mindscape

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中村真一郎「夜半楽」

2023-11-27 22:55:00 | 

再読のための覚え書き


夜半楽

中村真一郎(1918-1997)


「私」は、15年前の「事件」について回想する。


「私」は高校時代、高校教師の江上彦太郎の家で、自分と同い年の佐藤絵馬子と知り合った。


作家志望の絵馬子は、江上から哲学を学ぶために他校から来たのだった。


いつしか「私」は、絵馬子を愛するようになるが、絵馬子は江上との距離を縮めていた。


それを知った「私」は復讐心を胸に抱き、江上の妻、裕子に近づいてゆく……。



2023.11.27読了


夜半楽

新潮文庫

昭和34年11月25日初版発行

昭和38年9月10日2刷


#本 #読書 #文学  #文庫 #中村真一郎 #夜半楽






ヴィルドラック「ミシェル・オークレール」

2023-11-26 19:04:00 | 

再読のための覚え書き


ミシェル・オークレール

シャルル・ヴィルドラック(1882-1971)

内藤濯訳


三幕の戯曲。


フランスの田舎町、サン・セルジュ。

書店員のミシェル・オークレールは、幼馴染で許嫁のシュザンヌを町に残し、仕事のため、1年間という約束でパリに行く。


しかしその間、シュザンヌは、軍人のアルマンと結婚してしまう。


帰ってきたミシェルが目にしたのは、夫の競馬好きのために家庭が崩壊し、苦しむシュザンヌの姿だった……。



2023.11.24読了


ミシェル・オークレール

岩波文庫

昭和24年11月10日初版発行

旧字新仮名遣い


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横光利一「春は馬車に乗って・機械」

2023-11-26 19:01:00 | 

再読のための覚え書き


春は馬車に乗って・機械

横光利一(1898-1947)


ネームプレート製作所で働く「私」は、製作過程で扱う劇薬の影響で、夜も寝られない状態だった。


劇薬の調合が企業秘密ゆえに、それを任された「私」に対して、同僚の軽部は嫉妬から嫌がらせをする。


また、「私」は、新たに入ってきた屋敷という男を、「産業スパイ」なのではないかと疑う。


工員たちの猜疑心は、頂点へ向かおうとしていた……。



2023.11.23読了


春は馬車に乗って・機械

角川文庫

昭和37年10月30日初版発行

旧字新仮名遣い


#本 #読書 #文学  #文庫 #横光利一 #春は馬車に乗って・機械






「国吉康雄展」茨城県立美術館

2023-11-22 22:01:00 | 旅行




君のテンポと

違っても

僕はリズムで

合わせてあげる


僕のリズムと

違っても

君はテンポで

合わせてくれる


そんな複雑なこと

できるようになった

僕たちの長い歩み


2023.11.14



関東地方での開催は7年ぶりとなる国吉康雄展を観るために水戸へ。


まずは水戸駅のホームにある立ち食い蕎麦屋で、名物の唐揚げ蕎麦で腹ごしらえ。




ホテルに荷物を預け、美術館の隣の千波湖。

湖畔を30分ばかり歩く間ずっと、僕たちの横を、つがいのカモが一緒にゆっくりと泳いでくれた。




水戸偕楽園の門前で食べた梅のソフトクリームは、新潟笹川流れの日本海ソフトクリームや、長野小布施のりんごのソフトクリームと並ぶ美味!




翌日は、お目当ての茨城県立美術館へ。

今回の国吉康雄展は、国吉の画家としての歩みが丁寧に説明されていて、より一層興味深く観ることができた。


茨城県立美術館はとても大きく、しかも、ほとんどお客がいなくて、貸し切り状態!












武者小路実篤「暁・ある彫刻家」

2023-11-22 15:17:00 | 

再読のための覚え書き


暁・ある彫刻家

武者小路実篤(1885-1976)


《暁》

初老の売れない画家が、家族の協力によって初の個展を成功させる物語。


画家の目を通して、実篤の美意識や芸術へのこだわりが語られるのがおもしろい。


「暁」、「ある彫刻家」の他、三編を併録。



2023.11.22読了


暁・ある彫刻家

角川文庫

昭和29年4月15日初版発行

昭和30年4月15日再刷

旧仮名遣い


#本 #読書 #文学  #文庫 #武者小路実篤 #暁・ある彫刻家