再読のための覚え書き
葉山一色海岸
有馬頼義(1918-1980)
表題作の他、「文野の犯罪」「白猫のいる家」「森の中の解剖室」「ガラスの中の少女」を併録。
どの話も事件小説的な体裁になっているが、焦点が当たっているのは人物たちの生きづらさ故の悲しさであり、引き込まれて読んだ。
《森の中の解剖室》
34歳未婚の秋元梢は、誰よりも早く出社し、誰とも話さずに仕事をして、退社時間になるとさっさと帰る。
そんな梢が、今まで一度も参加したことのなかった会社の慰安旅行に初めて参加した。
しかし、熱海に着いた晩に、梢は腹痛を訴え、後輩社員に付き添われて東京へ帰った。
梢のかかりつけ医は盲腸と判断し、大きな病院に連れて行かれたのだが……。
2023.4.29読了
葉山一色海岸
角川文庫
昭和37年2月15日初版発行
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