安住恭子著「「草枕」の那美と辛亥革命」を我流摘記しながら話を進める
今日のテーマは【10代の卓】
卓は1868/明治元年生まれ 思春期の頃に自由民権運動が盛んになった
前田家でも父・案山子(かかし)や兄・下学(かがく)らが運動に携わった
案山子は村民の権利や地位や教育向上のため 私財を投じて尽くした
卓は 幼い頃から父に槍術や武芸の手ほどきを受けた
また 学校に通う傍ら 父が開いた私塾「蒙生館」で受けた
活発で奔放 思ったことはすぐ行動する・・・そんな女の子だったという
案山子は民権活動の地域リーダーとして中江兆民らの演説会を度々開催
時には女性向けに女性活動家たちの講演会も行った
当時の女性活動家たちの演題は 男女同権・教育・参政権・夫婦別姓等々・・・
~卓の妹の槌(つち)が演説したのは 1883/明治15年の岸田俊子の演説会
前田家別邸の2階大広間で行われ 500人の村民が参加したという~
そんな環境に身を置いた思春期の卓 「男女同権」の考えを身につけた
「草枕」でも・・・私なら身投げするより2人の男を妾にする・・・と那美さん・・・
とはいえ 卓は活動家になって演説するタイプの女性ではない
「草枕」で想い出した
名古井の宿で 那美が振り袖姿で2階の廊下を往き来する描写がある
後年の卓が語った言葉 「嫁入りの時以外に振袖を来たことは無い」
ぜひ見てみたかった・・・画工(漱石)の未練?が文字にさせたのだろう・・・
思春期の卓は 頻繁に訪れる客の応対や食事の世話などに飛び回っていた
そして19歳の時 民権活動家の植田耕太郎と結婚する
今日はここまで 昨日の続きを(今日は埋込ではなくYoutubeにリンク)
それでは明日またお会いしましょう
[Rosey]