(オリジナルは5月12日)
VEPTR早期認可を求める署名嘆願運動の第一弾が、16日あるいは19日に舛添大臣へ
皆さんからの署名をお渡しする、ということになりますが、こういう状況で当局が
何を考えるものだろうか、と思案していたときに、ひとつ浮かんだのが、医療費に
ついてです。ともかく医療費が上がることにはネガティブというのが現在の国の
スタンスです。そのこと自体に対しても、いろいろと議論すべきことはあるのですが
ここでは、あくまでも、VEPTRが認可されることによる医療費への影響という点で
検討してみたことを述べてみます。
VEPTRによる手術が実施されても、患者個人としてみた場合の総医療費は
変わらない
これがある意味では総論としての結論になると思います。なぜならば、
1. VEPTRベプターを必要とする先天性側彎症の患者は、VEPTRを使用する/しない
に係らず、「手術」は必須
2. この場合の手術は、条件によってはグローイングロッド法、条件によっては
通常の脊柱固定術(やはりインプラントは使用)
3. 脊柱固定がまだ無理な場合は、症状を少しでも改善するために、ハロー牽引
を外科的処置として実施したり、肋骨切除等のなんらかの外科手術が行われる
可能が高い
4. 手術が不能な場合は、カーブ進行に伴う呼吸器系疾患(気管支炎、肺炎等)に
対処するための内科的処置や、呼吸器管理などが実施される。
人工呼吸器を使用する状態に早晩なりえる。
つまり、患者は、つねに何らかの診療を受け、つねに医療費は生じています。
患者の症状が改善しない限り、ずっと医療費は発生し続けることになります。
そして、カーブが進行する限り、悪化することはあっても、改善は望めません。
VEPTR手術が認められたときに、どういう償還価格がつくのか、手術費がどの程度の
ものになるかはまだ予想できませんが、仮に現状のインスツルメンテーションによる
脊柱固定術と同程度としますと、手術入院から退院まで約500万円ほどではないか
と思います。しかし、このコストはVEPTRが導入されようが、されまいが、患者の
側わんが進行し続ける限り、別の対処治療によって発生する医療コストと変わらない、
と想定することができるはずです。手術などせずに、患者は死ね、というのなら
状況は変わるかもしれませんが.....
さらに言えば、ではVEPTRを使用する手術とは年間どれだけの数がありえるか?
と考えた場合、その数は、かなり極々少数例だろうと思います。
欧米での使用発表数から見ても、国内では、VEPTR手術を実施できる施設(医師)が
限られていることから見ても、そして、このVEPTRが適用となる疾患(病態)は
かなり重篤例ですから、その意味からも、使用数は限られてくると思います。
おそらく、年間一桁程度ではないかと....
つまり、10人に500万円かかったとしても、5000万円程度の医療にすぎません。
これを医療費増大になる、と主張する人がいるとはとても想像できません。
でも、仮にそういうことを主張する人がいたとしたら、私august03は下記のことを
主張させていただきたいと思います。
整体がネットで流す側彎症治療の宣伝広告を止めさせれば、
思春期特発性側彎症の年間の手術数は、現在よりも、
20~30%は減らせることができる。
国内の特発性側彎症の手術数の正確なデータはないが
米国が4000例/年間 というデータをもとにすると、
日本は人口比を基礎にすれば、2000例に満たない数である。
おそらく1000例前後、というのがもっとも現実に近い症例数
ではないかと予想します。
このうち20%、200例の手術を減らすことができれば、
200例x500万円= 10億円 の医療費を減らすことができる、ということ。
仮に、20人の患者を整体の手から救うことができるだけで
1億円に相当する医療コストを減らすことができる。ということです。
先天性側彎症の話と、特発性側彎症の話は、別物と当局は主張するかもしれませんが、
今回の署名嘆願に賛同して、署名してくれた人々、運動の核となって飛び回って
くれた皆さんのなかには、相当数の特発性側彎症患者さんやそのお母さんがいます。
私たちの運動の中では、先天性側彎症と特発性側彎症はおなじ患者どうしとしての
繋がりがあるのです。
そして、この運動を通じて、整体等の民間療法に行く事の無駄と、逆に手遅れに
なることからの被害があることが少しづつ浸透して、手遅れになることから救えた
患者がいるはずです。例えば、先日コメントを書いてくれたre-mamaのケースの
ように。
そういう患者さんが10人いたとしたら、すでに5000万円分の医療費削減に貢献できて
いると思います。
厚生労働省のできなかったことを、この嘆願運動によって私たちは成し得た !
そう私たちは胸をはって主張できます。
さらに言えば、整体の甘言に惑わされずに、装具療法の大切さを学んでもらう事で
今後さらに、手術にまで至るケースは少しづつ減ることが期待できます。
また、減らすための努力をこれからも続けていくことが私たちにはできます。
側彎症という患者の大枠のなかでは、VEPTRが導入されても、医療コストは増大
しません。逆に減少させることができます。
ですから、医療コストの面から早期認可には反対...などとは言わないで下さい。
こどもたちの背中を整体から守るキャンペーン
~ 私たちは患者を保護するために整体を規制する法制化を求めます ~
もし趣旨にご賛同いただけましたら、上記の言葉をネット上でご使用いただけます
よう、ご協力を御願いします。
(御願い:本ブログ内で使用している「整体」とは、特発性側弯症を医学的根拠を
示すことなく治療できると宣伝し、特発性側弯症という原因不明の病気で苦しんで
いる患者さんとそのご家族を「ビジネス」のために利用している一部の整体のこと
を示しています。そのような整体のために、多くの良識ある整体の方々が同列で
呼称されることは本意ではないかと思いますが、その点に関しては整体という業界
内で解決されることを期待しております。業界基準と倫理規定を持たれている
カイロプラクティックの方々は、もちろん含むものではありません)
VEPTR早期認可を求める署名嘆願運動の第一弾が、16日あるいは19日に舛添大臣へ
皆さんからの署名をお渡しする、ということになりますが、こういう状況で当局が
何を考えるものだろうか、と思案していたときに、ひとつ浮かんだのが、医療費に
ついてです。ともかく医療費が上がることにはネガティブというのが現在の国の
スタンスです。そのこと自体に対しても、いろいろと議論すべきことはあるのですが
ここでは、あくまでも、VEPTRが認可されることによる医療費への影響という点で
検討してみたことを述べてみます。
VEPTRによる手術が実施されても、患者個人としてみた場合の総医療費は
変わらない
これがある意味では総論としての結論になると思います。なぜならば、
1. VEPTRベプターを必要とする先天性側彎症の患者は、VEPTRを使用する/しない
に係らず、「手術」は必須
2. この場合の手術は、条件によってはグローイングロッド法、条件によっては
通常の脊柱固定術(やはりインプラントは使用)
3. 脊柱固定がまだ無理な場合は、症状を少しでも改善するために、ハロー牽引
を外科的処置として実施したり、肋骨切除等のなんらかの外科手術が行われる
可能が高い
4. 手術が不能な場合は、カーブ進行に伴う呼吸器系疾患(気管支炎、肺炎等)に
対処するための内科的処置や、呼吸器管理などが実施される。
人工呼吸器を使用する状態に早晩なりえる。
つまり、患者は、つねに何らかの診療を受け、つねに医療費は生じています。
患者の症状が改善しない限り、ずっと医療費は発生し続けることになります。
そして、カーブが進行する限り、悪化することはあっても、改善は望めません。
VEPTR手術が認められたときに、どういう償還価格がつくのか、手術費がどの程度の
ものになるかはまだ予想できませんが、仮に現状のインスツルメンテーションによる
脊柱固定術と同程度としますと、手術入院から退院まで約500万円ほどではないか
と思います。しかし、このコストはVEPTRが導入されようが、されまいが、患者の
側わんが進行し続ける限り、別の対処治療によって発生する医療コストと変わらない、
と想定することができるはずです。手術などせずに、患者は死ね、というのなら
状況は変わるかもしれませんが.....
さらに言えば、ではVEPTRを使用する手術とは年間どれだけの数がありえるか?
と考えた場合、その数は、かなり極々少数例だろうと思います。
欧米での使用発表数から見ても、国内では、VEPTR手術を実施できる施設(医師)が
限られていることから見ても、そして、このVEPTRが適用となる疾患(病態)は
かなり重篤例ですから、その意味からも、使用数は限られてくると思います。
おそらく、年間一桁程度ではないかと....
つまり、10人に500万円かかったとしても、5000万円程度の医療にすぎません。
これを医療費増大になる、と主張する人がいるとはとても想像できません。
でも、仮にそういうことを主張する人がいたとしたら、私august03は下記のことを
主張させていただきたいと思います。
整体がネットで流す側彎症治療の宣伝広告を止めさせれば、
思春期特発性側彎症の年間の手術数は、現在よりも、
20~30%は減らせることができる。
国内の特発性側彎症の手術数の正確なデータはないが
米国が4000例/年間 というデータをもとにすると、
日本は人口比を基礎にすれば、2000例に満たない数である。
おそらく1000例前後、というのがもっとも現実に近い症例数
ではないかと予想します。
このうち20%、200例の手術を減らすことができれば、
200例x500万円= 10億円 の医療費を減らすことができる、ということ。
仮に、20人の患者を整体の手から救うことができるだけで
1億円に相当する医療コストを減らすことができる。ということです。
先天性側彎症の話と、特発性側彎症の話は、別物と当局は主張するかもしれませんが、
今回の署名嘆願に賛同して、署名してくれた人々、運動の核となって飛び回って
くれた皆さんのなかには、相当数の特発性側彎症患者さんやそのお母さんがいます。
私たちの運動の中では、先天性側彎症と特発性側彎症はおなじ患者どうしとしての
繋がりがあるのです。
そして、この運動を通じて、整体等の民間療法に行く事の無駄と、逆に手遅れに
なることからの被害があることが少しづつ浸透して、手遅れになることから救えた
患者がいるはずです。例えば、先日コメントを書いてくれたre-mamaのケースの
ように。
そういう患者さんが10人いたとしたら、すでに5000万円分の医療費削減に貢献できて
いると思います。
厚生労働省のできなかったことを、この嘆願運動によって私たちは成し得た !
そう私たちは胸をはって主張できます。
さらに言えば、整体の甘言に惑わされずに、装具療法の大切さを学んでもらう事で
今後さらに、手術にまで至るケースは少しづつ減ることが期待できます。
また、減らすための努力をこれからも続けていくことが私たちにはできます。
側彎症という患者の大枠のなかでは、VEPTRが導入されても、医療コストは増大
しません。逆に減少させることができます。
ですから、医療コストの面から早期認可には反対...などとは言わないで下さい。
こどもたちの背中を整体から守るキャンペーン
~ 私たちは患者を保護するために整体を規制する法制化を求めます ~
もし趣旨にご賛同いただけましたら、上記の言葉をネット上でご使用いただけます
よう、ご協力を御願いします。
(御願い:本ブログ内で使用している「整体」とは、特発性側弯症を医学的根拠を
示すことなく治療できると宣伝し、特発性側弯症という原因不明の病気で苦しんで
いる患者さんとそのご家族を「ビジネス」のために利用している一部の整体のこと
を示しています。そのような整体のために、多くの良識ある整体の方々が同列で
呼称されることは本意ではないかと思いますが、その点に関しては整体という業界
内で解決されることを期待しております。業界基準と倫理規定を持たれている
カイロプラクティックの方々は、もちろん含むものではありません)