2021年8月9日
図は「都立駒込病院のサイト」からコピー引用させていただきました。
類似の情報は様々なサイトで見ることができます。
治療法の選択......これはどこの病院に行けばいいの? という情報収集と選択の表裏一体の
患者さんにとっての第一の関門になるわけですが、昔でしたら、担当医師からの一言で方針は決まっていたと思うのですが、現在の基本は患者さん自身が選択する。ということになります。
自分の「命の方向性」を決めるための選択ですから、当然ですが、悩みますね。
私は、地元のクリニックで受けた健康診断のときに追加で受けた「血液検査」からこの出来事が始まっているのですが、いま振り返ると、次のような考えが浮かんできます。
① もっと早くこの血液検査を受けていたら、もっと早く発見できた可能性があるのに......
これは、同時に、追加料金をケチらなくてよかった~
もっと遅れていたら、もっとリスクの高い状態になっていただろうから、
この時期に見つかっただけでも幸運というものだ。
② クリニックからは、呼び出しがあり、血液検査からはさらに精密検査が必要。
当クリニックとしては、K大学メデイカルセンターとA総合病院のふたつに紹介状を
書くことができる。どちらにするか?
ここでまた選択です。
私はA総合病院を選択しました。
選択要因は、・普段地元で聞くそれぞれの病院の評判
評判に医学的根拠はありませんが、患者の身としては
評判......つまり心象というのは意外と大きな要素を持ちますね
・私の地元では、A総合病院はかなり大きな総合病院で
大学並みの医療設備を備えた病院であったこと
・数年前に、顔面骨折で手術が必要になるかも! という状況に
なったときに、こちらのA総合病院形成外科で診てもらい、
そのときの通院経験から、いわゆる好印象をもっていたこと
・現時点では、まずは精密検査をしてもらい、専門医による確定診断を
してもらう状態であり、その後にまた選択する場面がありえる
という状況判断
・A病院は交通の便がよかったこと。自宅から30分圏内でしたので。
③ 以前書いたことですが、MRI検査をしても、確定診断に至らず
生検をして今回確定診断にいたったわけですが
最初の外来から半年ほどが過ぎており、この期間中も四六時中ではないまでも
自分が癌であった場合のこと、それに対する心構えのようなものは考えていました。
いわば 自分の命をどうするか、という選択
④ 生検をする、という段階から、本格的にこの病気について調べ始めました。
病期により若干異なるとしても、基本的な治療方法としては
手術 あるいは 放射線治療 の二者択一であること
それぞれのメリット、デメリット(合併症)が、上記図ということになります。
この時点で調べた限りでは、どちらの治療方法でも、5年生存率、10年生存率には
大きな差はないこと
現時点での標準治療法はこのふたつであること
手術では、ロボット医療機器(ダ・ビンチ)が保険適用されて以降、全国の多くの
医療機関が導入し、ロボット支援による手術が標準化されてきていること
また放射線治療においても、正確に病巣に放射する技術が進歩し、こちらも
全国の医療機関で導入され、標準化されてきていること
ということは、どちらを選ぶかは、この図に示されているメリット・デメリットが
大きな要素ということになります
そして、もうひとつ、選択する場合の最大の考量すべき情報として
こちらのA総合病院での治療実績です。
⑤ 病院が公開しているデータを見て感じたこと・わかったことは
こちらの病院にはロボット支援医療機器であれ、最新の放射線治療機器であれ
どちらも導入されているのがわかりました
泌尿器科であれ、放射線科であれ、どちらの先生方も、この治療に対する技術習得や
経験は十分にあることが想定できました。
ですから、治療法としては、どちらを選択したとしても、いわゆる現時点での
標準治療を受けることができることがわかりました
ただ、大きく異なっていたのが、治療件数と、担当医師数でした。
泌尿器科に数名以上の中堅どころの医師が在籍しているのに対して
放射線科でこの治療を担当する医師はひとりだけのよう。
治療実績も、手術が年間100件以上に対して、放射線治療はほんの数えるほど
これが何を意味するのか、「真実」はわかりませんが
放射線治療を専門とした医療機関(専門開業医や専門施設)が存在していることをネットで
知ると、それとの対比として、残念ながらこちらのA総合病院は「いわゆる放射線治療の
専門医療機関」ではないのだろう、ということ
この病気のことを調べてきた中において、もしロボット支援手術ができない病院
あるいは、経験の少ない病院だったら確実に、別の医療機関を探しに
でかけていたと思います。
⑥ 私自身の仕事上の経験が「外科手術」を中心として40年以上も過ごしてきていますので
手術自体に対する恐怖心はおそらく他の人たちよりは少ないと思います
また生検を全身麻酔で実施していましたので、そのときの経験からも「手術は寝ている
うちに終わってしまうもの」ということがわかっていたことも影響しているでしょう
⑦ 上記の仕事上の経験と、そして多くの日本人が抱いている感想であるところの
「悪いところは切って治す。癌は切って治す」というイメージが大きく影響していること
自分自身でも、また自分の身の回りにも、放射線治療で癌を治したという人がいない為
放射線治療について知るのは「ネットや文献などの文章」だけであり
肌身感覚がない。ということ
⑧ 仮に、全摘手術後に再び PSA値が上がったり、明らかに転移が見つかった場合
治療方法として 放射線あるいは薬物治療がある ということ
⑨ 医学データによれば、手術であれ放射線であれ、再発.....いわば転移ということに
なると思いますが、これはある確率で発生しうるという事実があること
別の言い方をすれば、医師の技術要素というよりも、自分の中に存在する癌細胞の
性質のようなものが再発に影響しているのだろうということ
ここまでくると、これはもう「運」のようなもの
⇒つまり、帰結するのは、この病気にどう立ち向かうかという「こころの在りよう」に
戻ってくることになります
まな板の上のコイのようなものですから、ここまで来たら、後は流れに身を任せてみるだけ
どちらの治療法を選んだとしても、大切なことは、どういう結果になったとしても
そのことを後悔しない覚悟を持つことだと思っています
どうなるか、ではなく、残された時間をどう生きるか、それが最大の課題だと思います。
........こうして書いているのも、自分の弱い心に活を入れる為 笑
書くことで、かくあらねば、という覚悟を言い聞かせている自分です
august 03
図は「都立駒込病院のサイト」からコピー引用させていただきました。
類似の情報は様々なサイトで見ることができます。
治療法の選択......これはどこの病院に行けばいいの? という情報収集と選択の表裏一体の
患者さんにとっての第一の関門になるわけですが、昔でしたら、担当医師からの一言で方針は決まっていたと思うのですが、現在の基本は患者さん自身が選択する。ということになります。
自分の「命の方向性」を決めるための選択ですから、当然ですが、悩みますね。
私は、地元のクリニックで受けた健康診断のときに追加で受けた「血液検査」からこの出来事が始まっているのですが、いま振り返ると、次のような考えが浮かんできます。
① もっと早くこの血液検査を受けていたら、もっと早く発見できた可能性があるのに......
これは、同時に、追加料金をケチらなくてよかった~
もっと遅れていたら、もっとリスクの高い状態になっていただろうから、
この時期に見つかっただけでも幸運というものだ。
② クリニックからは、呼び出しがあり、血液検査からはさらに精密検査が必要。
当クリニックとしては、K大学メデイカルセンターとA総合病院のふたつに紹介状を
書くことができる。どちらにするか?
ここでまた選択です。
私はA総合病院を選択しました。
選択要因は、・普段地元で聞くそれぞれの病院の評判
評判に医学的根拠はありませんが、患者の身としては
評判......つまり心象というのは意外と大きな要素を持ちますね
・私の地元では、A総合病院はかなり大きな総合病院で
大学並みの医療設備を備えた病院であったこと
・数年前に、顔面骨折で手術が必要になるかも! という状況に
なったときに、こちらのA総合病院形成外科で診てもらい、
そのときの通院経験から、いわゆる好印象をもっていたこと
・現時点では、まずは精密検査をしてもらい、専門医による確定診断を
してもらう状態であり、その後にまた選択する場面がありえる
という状況判断
・A病院は交通の便がよかったこと。自宅から30分圏内でしたので。
③ 以前書いたことですが、MRI検査をしても、確定診断に至らず
生検をして今回確定診断にいたったわけですが
最初の外来から半年ほどが過ぎており、この期間中も四六時中ではないまでも
自分が癌であった場合のこと、それに対する心構えのようなものは考えていました。
いわば 自分の命をどうするか、という選択
④ 生検をする、という段階から、本格的にこの病気について調べ始めました。
病期により若干異なるとしても、基本的な治療方法としては
手術 あるいは 放射線治療 の二者択一であること
それぞれのメリット、デメリット(合併症)が、上記図ということになります。
この時点で調べた限りでは、どちらの治療方法でも、5年生存率、10年生存率には
大きな差はないこと
現時点での標準治療法はこのふたつであること
手術では、ロボット医療機器(ダ・ビンチ)が保険適用されて以降、全国の多くの
医療機関が導入し、ロボット支援による手術が標準化されてきていること
また放射線治療においても、正確に病巣に放射する技術が進歩し、こちらも
全国の医療機関で導入され、標準化されてきていること
ということは、どちらを選ぶかは、この図に示されているメリット・デメリットが
大きな要素ということになります
そして、もうひとつ、選択する場合の最大の考量すべき情報として
こちらのA総合病院での治療実績です。
⑤ 病院が公開しているデータを見て感じたこと・わかったことは
こちらの病院にはロボット支援医療機器であれ、最新の放射線治療機器であれ
どちらも導入されているのがわかりました
泌尿器科であれ、放射線科であれ、どちらの先生方も、この治療に対する技術習得や
経験は十分にあることが想定できました。
ですから、治療法としては、どちらを選択したとしても、いわゆる現時点での
標準治療を受けることができることがわかりました
ただ、大きく異なっていたのが、治療件数と、担当医師数でした。
泌尿器科に数名以上の中堅どころの医師が在籍しているのに対して
放射線科でこの治療を担当する医師はひとりだけのよう。
治療実績も、手術が年間100件以上に対して、放射線治療はほんの数えるほど
これが何を意味するのか、「真実」はわかりませんが
放射線治療を専門とした医療機関(専門開業医や専門施設)が存在していることをネットで
知ると、それとの対比として、残念ながらこちらのA総合病院は「いわゆる放射線治療の
専門医療機関」ではないのだろう、ということ
この病気のことを調べてきた中において、もしロボット支援手術ができない病院
あるいは、経験の少ない病院だったら確実に、別の医療機関を探しに
でかけていたと思います。
⑥ 私自身の仕事上の経験が「外科手術」を中心として40年以上も過ごしてきていますので
手術自体に対する恐怖心はおそらく他の人たちよりは少ないと思います
また生検を全身麻酔で実施していましたので、そのときの経験からも「手術は寝ている
うちに終わってしまうもの」ということがわかっていたことも影響しているでしょう
⑦ 上記の仕事上の経験と、そして多くの日本人が抱いている感想であるところの
「悪いところは切って治す。癌は切って治す」というイメージが大きく影響していること
自分自身でも、また自分の身の回りにも、放射線治療で癌を治したという人がいない為
放射線治療について知るのは「ネットや文献などの文章」だけであり
肌身感覚がない。ということ
⑧ 仮に、全摘手術後に再び PSA値が上がったり、明らかに転移が見つかった場合
治療方法として 放射線あるいは薬物治療がある ということ
⑨ 医学データによれば、手術であれ放射線であれ、再発.....いわば転移ということに
なると思いますが、これはある確率で発生しうるという事実があること
別の言い方をすれば、医師の技術要素というよりも、自分の中に存在する癌細胞の
性質のようなものが再発に影響しているのだろうということ
ここまでくると、これはもう「運」のようなもの
⇒つまり、帰結するのは、この病気にどう立ち向かうかという「こころの在りよう」に
戻ってくることになります
まな板の上のコイのようなものですから、ここまで来たら、後は流れに身を任せてみるだけ
どちらの治療法を選んだとしても、大切なことは、どういう結果になったとしても
そのことを後悔しない覚悟を持つことだと思っています
どうなるか、ではなく、残された時間をどう生きるか、それが最大の課題だと思います。
........こうして書いているのも、自分の弱い心に活を入れる為 笑
書くことで、かくあらねば、という覚悟を言い聞かせている自分です
august 03