北朝鮮で航空ショー 航空燃料の輸出禁止の制裁中に
9月24日 17時17分

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北朝鮮は24日、東部のウォンサン(元山)で航空ショーを開催し、国連安全保障理事会の制裁決議で、各国から北朝鮮への航空燃料の輸出が原則として禁止されている中でも、制裁をものともしないとする強気な姿勢をアピールする狙いがあると見られます。
北朝鮮東部、ウォンサンの空港では、朝鮮人民軍や、国営のコリョ(高麗)航空の航空機20機以上が参加して、24日から2日間の日程で航空ショーが始まり、日本など外国のメディアにも公開されました。
航空ショーでは外国人観光客を含む、およそ1万5000人の観客が見守る中、ミグ29戦闘機が離陸して空中で旋回したり、軍用ヘリコプター4機が編隊を組みながら、低空飛行したりする様子が披露されました。
ただ、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長をはじめ、指導部のメンバーの姿は確認できませんでした。
会場を訪れた地元の女性は「初めて航空ショーを見たが、キム委員長の下で訓練したパイロットたちを誇らしく思う」と話していました。
北朝鮮を巡っては、ことし3月の国連安全保障理事会の制裁決議で、各国からの航空燃料の輸出が原則として禁止されましたが、中国からパイプラインで送られる原油などをもとに航空燃料を精製している可能性も指摘されています。
北朝鮮としては、5回目の核実験を受けて国際的な圧力が一段と強まっているさなかに航空ショーを開催することで、制裁をものともしないとする強気な姿勢をアピールする狙いがあると見られます。