アジアニュース
ロシア外相「北朝鮮、核ミサイル計画放棄を」
- 2016/9/24 10:06
【ニューヨーク=高橋里奈】ロシアのラブロフ外相は23日、国連総会での一般討論演説で「北朝鮮に核ミサイル計画を放棄し、核拡散防止条約(NPT)体制に復帰するよう求める」と語った。ただ、朝鮮半島での緊張の高まりを「米国がグローバルなミサイル防衛システムの配置の口実に使うことは許されない」と強調。在韓米軍への地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の導入をけん制した。
ラブロフ外相は6カ国協議再開を通じた朝鮮半島の核問題の解決に向け「双方ともさらなる緊張の加速を控えなければならない」と主張。北朝鮮を非難するとともに、米国の朝鮮半島での軍備増強に不満を表明した。
停戦が危機的状況にあるシリア情勢については過激派組織「イスラム国」(IS)や「シリア征服戦線」(旧ヌスラ戦線)などの鎮圧なくして「人道危機の改善はありえない」と断言。穏健な反体制派とテロ組織を区別することが重要で、「米国と米軍主導の有志連合の責任だ」と指摘した。
演説後の記者会見では米ロの停戦合意後に反体制派がアサド政権軍に攻撃を始めたと主張し、停戦は「無意味だ」と批判した。停戦は12日に発効したものの戦闘は再発しており、ロシアが支援するアサド政権は本格的な空爆を再開したばかり。