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チャールズ国王、ヘンリー王子の法廷での発言に苛立ち 王子は父にも兄にも会わずに帰国

2023年06月12日 | 国際社会


法廷で政府を批判した王子。 王室と政府関係者も「裁判には関係ないのに」と驚いているという。


2023/06/11


ヘンリー王子(Prince Henry)
Carl CourtGetty Images


違法な情報収集で新聞社のミラー・グループ・ニュースペーパーズ(MGN)を提訴しているヘンリー王子。現地時間6月6日(火)と7日(水)に証人として出廷、証言した。

新聞「テレグラフ」によると王子はウィンザー城の敷地内にあるフロッグモアコテージに宿泊していた。王子とメーガン妃は夏までにこのコテージを退去すると報じられているので、ここに泊まるのは今回が最後だと見られている。


フロッグモアに滞在したとなると気になるのは同じくウィンザー城の領地内にあるアデレードコテージに住んでいるウィリアム皇太子一家と対面したのかどうか。同紙によると王子は皇太子にもチャールズ国王にも会わなかった。

関係者曰く「王子は必要以上に滞在しなかった」「出廷した翌日の午後にはイギリスを発ち、カリフォルニアの家族の元に帰った」。

国王は王子がイギリスに来る直前、公務とプライベートを兼ねてルーマニアを訪れていたが6月6日にはイギリスに戻っていた。しかし帰ってきた日にはコンサートに出席、翌日はバッキンガム宮殿で公務に就いていた。


チャールズ国王(King Charles)
Ricky Vigil M / Justin E PalmerGetty Images


国王は王子の法廷での証言に苛立っているという報道も出ている。

王子は法廷でMGNの報道姿勢を批判、「我が国は報道と政府のあり方によって世界各国から評価される。私は我が国のこの2つはどん底にあると信じている」と発言した。

エリザベス女王が政治については発言しないという方針を生涯貫いたのはご存じの通り。チャールズ国王も他のロイヤルファミリーもそれに倣っている。

関係者は新聞「サンデータイムズ」に「王室は王子の発言を非常に難しい状況だと考え、不快に思っているだろう。王室関係者も政府関係者も驚いている。

この発言は裁判で争われているハッキングには直接関係のないものだからだ」。王子が言わなくてもいいことをわざわざ言ったと仄めかしている。


エリザベス女王(Queen Elizabeth)、メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)、ヘンリー王子(Prince Henry)Max Mumby/IndigoGetty Images


女王は王子が「民間でお金を稼ぎながら、王室の公務も続けたい」と言い出したとき「半分ロイヤル、半分民間は許されない」と判断、抜けるか残るかのどちらかだと告げた。関係者は今回の王子の発言が、女王の判断の正しさを物語っていると指摘する。

「王子は王室の慣例を破り政治について語っている。これを批判されたとき、王室は彼がサセックス公爵ではなくヘンリー・ウィンザーという個人として話しているんだと言える」と関係者は語る。

同時に「ロイヤルファミリーが、国がどのように評価されているのかを語るのは極めて皮肉な状況。なぜなら国はしばしば、その国のロイヤルファミリーの姿を通じて評価されるからだ。今回の発言で王子が誤解していることがよくわかる」とも。


同紙の王室レポーター、ロヤ・ニックハは「王子はカリフォルニアの暮らしで、注意深く振る舞うことを忘れてしまったのだと思う」「国王が王子との関係について悲しんだり困惑したりする状況を乗り越えたとは思わない。

でも今は悲しみよりも不満が大きくなっている」と語っている。親子の距離はますます広がっているようだ。

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