辛い、力が湧いてこない。
自分の中の、頑な何か。崩せない何か。
私は、その何かが憎い。恨めしい。
でも、どうやっても、その何かを追い出すことができない。
その何かとは、おそらく、思い込みとか価値観とか。
心理学では、思考が感情をつくる、というけれど、
私を、無駄にいらだたせている正体は、
それに尽きる。
思い込みや価値観は、
私がこの人生の中で、周囲の人々やいわゆる社会から、
学んできたもの。
結局、私の外側で示されてきたものを、
まるで自分のものであるかのように、私が持ち続けてきたもの。
押し付けられたわけでもないから、自分が選びとってきた、ともいえる。
困難な現実問題に挑もうとするとき、そうしたものが、自分を苦しくさせる。
それなら、現実の方を変えるんじゃなくて(というより変えられない)、
そっちの方を捨ててしまった方がいいに決まってる。
だって、自分を苦しめるものは、
本当は、自分にとって善くないもの、のはずだから。
思い込みや価値観は私の一体どこにあるんだろう。
脳?ということになるんんだろうか。
脳に蓄積されて、硬直してしまっているんだろうか。
それが、私自身でないのは確かだ。
私自身だったら、苦しくなんてないはずだから。
苦しいと感じている側のものこそ、私自身のはずだから。
それを変えるものは、どんな力だろう。
それを捨てられるのは、いったい誰だろう。
少なくとも、私の外側にあるものでない。
純粋精神とか、魂とか、そんなもののような気がする。
そこにある無限の力を信じて、精神が、魂が考えること、考え続けることからしか、
始まらないはずだ。
特効薬はない。それも、よく知っている。
昨日までの自分を苦しめていたものが、今日、突然なくなるはずはない。
時々、何か人々の名言や所作に触れて、影響されて、
瞬く間に、消えてしまった、という錯覚に陥ることはある。
でも、すぐに元の木阿弥だ。
覚悟、かな。
時間はかかる。それを自分の中に住まわせていた時間と同じくらいは。そう覚悟を決めること。
自分自身が考えることをやめなければ、
自分の中の要らないものは、ゆっくりと溶けていくはず。
そう信じて、やけを起こさず、あきらめず、ひとつひとつを、やっていくんだ。