鮎川玲治の閑話休題。

趣味人と書いてオタクと読む鮎川が自分の好きな歴史や軍事やサブカルチャーなどに関してあれこれ下らない事を書き綴ります。

蒐集品を晒してみる・その10 韓国・第11回OSEAL大会記念メダル

2015-10-15 20:17:41 | 蒐集品


めちゃめちゃ久しぶりですが、手元にある蒐集品のご紹介をば。
これは1972年の9月28日から30日にかけて韓国のソウルで開催された、第11回OSEAL(Orient & Southeast Asian Lions)大会の記念メダルです。
OSEALというのは「東洋・東南アジア・ライオンズ」の略称でして、このメダルの綬にもライオンズクラブのマーク金具が取り付けられています。



メダル部分の拡大写真。少し分かりにくいですが、中央の三色巴紋の周りには"TOGETHERNESS AND MUTUAL RESPECT"(一体感と相互尊重)という言葉と共に、大会の開催地である"SEOUL-KOREA"の地名が記されています。
注目すべきはその外周にある参加国の国旗で、開催国である韓国のとなりに南ベトナム(ベトナム共和国)の国旗が配置されています。南ベトナムの首都・サイゴンが陥落し、この国旗が用いられなくなったのは1975年のこと。このメダルが作られてからわずか3年後ということになります。当時この大会に参加していたであろう南ベトナムのメンバーのその後が気になるところです。
ちなみに韓国と南ベトナム以外の国旗は、時計回りにタイ、シンガポール、フィリピン、マレーシア、日本、英領香港、中華民国(台湾)、ブルネイ。時代背景もあるでしょうが、なんとはなしに反共感の漂うメダルになっています。

蒐集品を晒してみる・その⑨ アルバニア・アルバニア労働党創建40周年記念記章

2012-07-29 00:34:17 | 蒐集品
以前eBayで落札したアルバニア関係品のセットが届きましたので、今日はとりあえずこれをご紹介。



アルバニア労働党の創建40周年を記念して作られた記章、「アルバニア労働党創建40周年記念メダル(Urdhëri 40 Vjëtori i Partia Punës e Shqipërisë )」です。制定されたのは1981年で、活動的・精力的な党員に対して授与されました。かなり高位の記章であったようで、1985年にエンヴェル・ホッジャ第一書記の葬儀が行われた際にも参列した党員が佩用していたのが確認されているのだとか。
表にはアルバニア労働党を表す「PPSH」の字を書いた赤旗、交叉する鎚と鎌、光芒などが描かれていますね。下のリボンには「40VJETORI(40周年)」と刻印されています。



裏面にはなーんにもありません。地味です。
上部のリボンが金属板に巻きつけてあるタイプのものだと確認できますね。この辺、ブルガリア辺りだともっとしっかり作ってあるんですが、まあ流石はアルバニアクオリティーというべきか。



箱はこんな感じです。サテンの無地ですね。この辺も何も書かないというのがいかにもアルバニア。




箱の中はこんな感じです。ややスペースに空きがありますが、これは副章として作られた同型の記念バッジを収めていた場所です。つまり、これはフルセットじゃないんですね。

蒐集品を晒してみる・その⑧ 日本・「大東亜戦争陸軍作戦記録画集」

2012-05-01 01:49:22 | 蒐集品


久々に蒐集品の紹介などを。陸軍美術協会謹製の「大東亜戦争陸軍作戦記録画集」です。
昭和18年の発行で、当時価格45円という代物。現在だと2万円超程度の感覚でしょうか。
同名のB5判20Pの小冊子があることが分かっているので、こちらは豪華版ということになるでしょう。
中身は23葉の独立した絵で、それぞれ通し番号と題名、作者名を記した表紙(?)が付いています。
外見はだいぶ汚れてますが、中身はいたって綺麗。



こちらは通し番号2番の「英領ボルネオを衝く」、作者は編田豊四郎です。

蒐集品を晒してみる・その8 日本・大日本国防婦人会会員章

2012-02-05 20:54:02 | 蒐集品
戦前~戦中には愛国婦人会をはじめとして様々な婦人組織がありましたが、今回ご紹介するのは大日本国防婦人会の会員章です。
大日本国防婦人会は昭和9年、昭和7年の大阪国防婦人会をはじめとする各地の国防婦人会を統合する形で設立された団体です。それまでの最大勢力であった愛国婦人会が、いわば「いいとこの奥様」による団体とすれば、こちらは一般庶民層の団体。そのため、何かと組織的な軋轢もあったようです。まあ、後には一つの組織に統合されるんですけどね。

写真の記章は青地ですが、赤地の記章も存在します。愛国婦人会の通常会員章と特別会員章みたいな違いかもしれませんが、今のところ手元に資料が無いので分かりません(笑)
記章上部には図案化された「大」の字が、中央には植物に飾られた日章が描かれています。下部には「大日本国防婦人会」の文字が書かれています。なお、裏には横ピンが付いているのみで、特に文字などは書かれていません。

(本日、出先からの簡易更新となります。帰ったら書き直すかもしれませんので、悪しからずご了承下さい)

蒐集品を晒してみる・その⑦ 日本・大日本武徳会員之章

2012-01-30 13:47:52 | 蒐集品


今回ご紹介するこの徽章は、別に珍しいものじゃありません。
この手の徽章を蒐集している人なら誰でも一度はお目にかかったことがある筈の徽章、「大日本武徳会員之章」です。
大日本武徳会は明治28(1895)年に結成された団体で、武術・武道の振興、教育、顕彰をその目的としていました。昭和17(1942)年からは戦争の影響もあり武道関係組織を統制する政府の外郭団体となりましたが、敗戦後の昭和21(1946)年、GHQの指令により解散を余儀なくされました。現在でも「大日本武徳会」を名乗る団体はありますが、組織的には繋がりはありません。まあ、団体側は戦前の大日本武徳会を受け継ぐものと主張しているようですが。
政府の外郭団体になった昭和17年度末には会員数224万人を数えたという話ですから、まあ大量の会員章が残されているわけです。

本章の部分は古来の神鏡をかたどり、その中に光芒を放つ「武徳」の文字が隷書で書かれています。下部には二本の矢と弓が交差するように配置されていますが、よく見ると二本の矢は鏃が違っています。恐らく「狩股」と呼ばれる二股の鏃と「平根」と呼ばれる身幅の広い鏃と思われます。何の意味があるのかはいまいち分かりませんが。



裏面には「大日本武徳会」の文字が書かれています。
今のように安全ピン式に留めるものではなく、先の尖った一本のピンを服に刺して留める形式ですね。怖いです。



箱に入った様子。本来は箱に「武徳会員之章」と書いた紙が貼ってある筈なんですが、文字の部分が辛うじて残っているだけになっています。

あ、因みに今回から「蒐集品を~」シリーズは、新設したカテゴリ「蒐集品」に移動しました。まんまですね(笑)