【「誰もが尊敬できる先生」なんて存在しないし、昔からいなかった。あなたが「えらい」と思った人、それが「あなたの先生」なのだ。さまざまな例を引きながら、学ぶことの愉しさを伝授し、素晴らしい先生との出会いを可能にさせてくれる、常識やぶりの教育論。】
昔、「お客様は神様です」という言葉がはやったが(古~)、
この言葉を聞いて「そうか、オレ様は神様なんだ」と勘違いした人間が大勢生まれた。
そして、学校の中にも「オレ様」「お客様」「神様」が・・・
人間は神様・・・、なわけないじゃん。みんな、ちょっと目を覚ましましょうよ。
ところでこの本。またまたウチダ先生の本です。なので、だいたい言われていることは同じようなことです。
でも、大事なことは何回も繰り返さなければいけません。
「学ぶ」ということはどういうことか。「先生」はなぜ「えらい」のか。「えらい」とは。
それを構造的に分析しているので、中程は丁寧に読まないと、かなりめんどくさいかも知れません。
(中学生高校生向けに書いているそうですが、とくに中学生に理解できるのかな?文体は柔らかいし、
とっつきやすいですが)
結論から言うと、
「先生はえらい」と思う人間は向上する(学べる)が、思わない人間は何も学べない(向上しない)
ということでしょうか。
それは、「オレ様は神様だ」と思う人間はそれ以上よくなることはない(退化することはあっても)、
ということです。(だって神様は全知全能なんだから)
人は何からでも、誰からでも学べます。「学ぼう」と思った瞬間からあらゆる人は「先生」になります。
もう、学び放題ですね。
しかし、残念なことに、「この人は先生じゃないな」と思ってしまったら何も学べません。
ほんとは学べるのに。ああ、もったいない・・・。学ばないと幸福にはなれません。
要は、学ぶ側の問題なのです。先生の技術とか先生のもってるものとかは、二の次三の次。
なぜかは、きちんと説明してあります。
(でも、中に暴力教師や変態教師がいるぞって? そういう人物は危険ですから逃げてください。
当たり前ですね。まあ、それでもそこから学ぶことはあるけどね)
(先生を「当たり」「ハズレ」と言っているお母さん。残念ながらあなたは「ハズレ」にしか出会えません・・・)
「いい先生」を求めてもダメです。そんなのはあなたの幻想です。
「先生」は「先生だからえらい」。「先生」からしっかり「学び」ましょう。
「いい学び手」になりましょう。
姪にプレゼントしました。(分かるかな~? でも、そこから学びが生まれるのですね)
星5つ
振り返ること55年、私が一番すきだった先生は小学校の文化祭?で「ブラームスのヴァイオリン協奏曲」を小学校4年の私達に演奏させた先生です。ハイカラな先生でどういう訳か私を可愛がってくださいました。
人間、可愛がられると頑張るもので、この頃から成績が上がりました。
それ以降可愛がって頂いた先生はいませんので、自ずと成績も下降しました。(笑)
>しかし、残念なことに、「この人は先生じゃないな」と思ってしまったら何も学べません。
高校時代、そう思った先生がいました。英文法の先生ですが、発音がとても英語の発音ではないし、定年間際のせいか覇気が感じられませんでした。そんな先生の授業は退屈でした。
人間だから先生との相性というものもあるかも知れないですが、それだけで勉強が面白くなくなったら、もったいないですね。
小さい子には親が「(そうは見えないかも知れないけど)先生は実はすごいんだよ~」って言ってあげるといいかも知れませんね。^^
何がすごいか分からない、謎めいてる…というのも「学び」には大事らしいです。