ローマでのヘンデルの最初の保護者は、ベネデット・パンフィーリ枢機卿(1653-1730)で、詩人として才能があった人物のようです。パンフィーリ枢機卿はヘンデルに、最初のオラトリオ「時と悟りの勝利」やカンタータ「愛の狂乱」(HWV.99)の詞を提供しています。
Virginから、『ヘンデル:イタリアン語カンタータ「愛の狂乱」他』(TOCE55786)が出ています(ソプラノ:ナタリー・デセイ、指揮&ハープシコード:エマニュエル・アイム、演奏:ル・コンセール・ダストレ)(録音:2005年6-8月、フランス)。
①「愛の狂乱」(HWV.99)/
②「アーチ、ガラテーア、ポリフェーモ」(HWV.72)から
アリア「ここでは小鳥が喜ばしげに木から木に飛び回り」/
③「心が躍る」(HWV.132b)/
の3曲です。
「愛の狂乱」(HWV.99)は非常に魅力的で、愛らしいカンタータです。オーボエの旋律が楽しく、何回も聴きたくなります。後期の作品といってもいいような感じです。
「アーチ、ガラテーア、ポリフェーモ」(HWV.72)はイタリア語のカンタータで最も長いもので、1708年6月にナポリを訪問した時に作曲されています。
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