Beer & I

ビール好きによる、ビール好きの為のビール記とあれこれ。

CHESTER’S IPA

2020-06-08 18:00:00 | その他の国のビール

今回はすごく珍しい、私自身も初めてとなる南アフリカ共和国のビールです^^

濃くて赤みがかったブラウンが印象的。
ホップの香りは苦みの中に甘みを感じ、しっかりとしています。
飲んだ瞬間から酸味と甘みが舌に広がって個性的。
アルコール度数も7%と高めで、ゆっくりと味わえます。
香りに比べると甘みと香ばしさが強く、スイーツとも合いそうなビールでした。

 

南アフリカの伝説のラガーマンと言われるチェスターウイリアムズ氏がプロデュースする
南アフリカ産の「IPA(インディア・ペール・エール)」。
チェスターウイリアムズ財団は子供たちへの健康貧困撲滅や教育の支援を行っていて、
この商品の売上の一部は財団に寄付されるそうです。
チェスターウイリアムズ氏は南アフリカが優勝した1995年のラグビーワールドカップで、
唯一の非白人選手として、27試合に出場し14トライを挙げた伝説のラガー。
このビールのラベルにもその姿がプリントされています。
アパルトヘイト撤廃後初の非白人代表選手であり、去年49歳という若さで亡くなったそう。
ビールを飲んだ後に調べて知りましたが、とても複雑な思いになりました…。

そして気になったのは南アフリカのビール事情。
以前ワインバーで働いていた時に南アフリカのワインも取り扱っていたのでワインのイメージがあったのですが、
意外に大衆は圧倒的にビールを支持しているんだとか。
10年以上前から、アルコール市場の半数以上(56.5%)をビールが占めている構図が固定されていて、
第二位のワイン(16.5%)との差は歴然でした(いやはや、意外です)。
その背景はSAB(South African Beer Breweries)ミラー社の独占状態のよう。
ミラー社と言えば、アメリカのビール会社で有名ですね(今度改めて飲んでみよう!)。
毎年南アフリカ各地で地ビール祭りも開催されるほどビールはポピュラーなお酒だそう(親近感っ)。
しかもヨハネスブルクのニュータウン地区には「SAB World of Beer」なるビール博物館もあるらしい。
ビール博物館…なんて楽し気な響きなんでしょう!!
この一本だけで、ぐっと南アフリカが近く感じるようになるんですから、
ビールってすごいですっ(単純な私)!!