弁護女子。~越谷の女性弁護士の日々~

越谷市の弁護士(離婚・親権・面会交流・養育費・財産分与・不貞問題等を主に扱っております)の生井澤葵の日々を綴ります。

個人再生委員。

2019-05-25 | 【破産管財人】


ある日突然、個人再生委員の打診をいただいたのが、およそ2年前のことでした

現在は5件目の個人再生委員をやらせていただいております。



個人再生委員???

民生委員さんみたいな名前だね???

破産管財人とは違うの???

字を見ると、破産管財人より優しそうだよね

慈愛・・・ってかんじ・・・



優しいかは、ちょっと分からないのですが・・・。

とても、ざっくりまとめあげてしまうと、


破産管財人は、

 一定の財産を破産する人に残してあげて、

 余った部分を、債権者に分ける仕事(余った部分がない場合にはこの作業はありません)。

 併せて、借金を0円にしてあげていいか判断する仕事なんです。


個人再生の手続きは、

 全ての財産を再生債務者に残しておくのが前提で、借金を圧縮するの。

 でも破産する場合に比べて、

 多いお金を債権者に支払っていくことを約束するようにして(債権者からすれば破産されるより取り分が多くなる)、

 債権者に理解をしてもらうんだよ。

 個人再生委員は、それがちゃんとできるかのチェック係です。



げっ。

激ムズっぽい!!!




どちらが大変かは、ひとまとめには言えないと感じます。

ただ、個人再生手続は3~5年間に渡って、

再生債務者の経済状態を信頼していいのかな?という、

未来の具体的な見通しが求められる点に、

神経を使います。

ちなみに、

破産管財人の場合は、

「取り落としている資産」・「隠されている資産」はないかな?ジロジロ。

少しでも多く見つけて、債権者に支払うぞ!というプレッシャーがあります。



あ~~・・・だから、

あおい先生が再生委員をやっている時は、

いろいろなご家庭の家計簿を、

舐めるように見ているんだね・・・。

管財人の時には、転送郵便物や通帳を舐めるように見ているしね・・・。



個人再生委員になったときは、

何よりもまず、「個人再生委員となられる方へ(講義案)」という、

埼玉弁護士会の会員であれば手に入れられるテキストを必死に読み込むことになります。

それで足りない部分は、本【個人再生の手引】判例タイムズ社で補っています


その上で、「開始相当かの意見書提出」が最初の大仕事となります。



弁護士  生井澤 葵(なまいざわ あおい)

◆プロフィール◆

埼玉弁護士会所属

埼玉県熊谷市の弁護士 中央大学法科大学院兼任教員

JADP認定夫婦カウンセラー資格取得 埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口

離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。

詳細なプロフィールはこばと法律事務所 弁護士生井澤葵 HP