弁護女子。~越谷の女性弁護士の日々~

越谷市の弁護士(離婚・親権・面会交流・養育費・財産分与・不貞問題等を主に扱っております)の生井澤葵の日々を綴ります。

その慰謝料、絶妙。

2021-11-30 | 【不貞問題について】

不貞の慰謝料請求を受けた側の方の、

代理人になる時の話です

 

ここで、

慰謝料請求をされた金額を、

ちゃんと減額できるか・

弁護士費用を含めても赤字出さずに解決できるか問題

 

最近、ここで悩むことが何件かありました

 

通常、

慰謝料請求をする側の場合、

多くの弁護士は、

「少し高め」に請求をすることを提案します

その理由は諸説ありますが、

「最初に請求した金額から、下がることはあっても、上がることはまずないから」

だと私は考えています

 

案件の事情を見て、

「このケースだと、別のケースを参考にして、

裁判になった場合、●●万円くらい、認められるかな?」

と、およその予測をして、

そこに少し上乗せをするようなイメージです

 

ところが、

最近、上乗せをしないで、

裁判になった場合、

充分にその金額があり得そうな請求をされている、

絶妙な金額の案件を見かけるようになりました

 

ほげ???

何か問題があるの???

先の見通しが鋭敏で、適確な弁護士さんが、

相手に付いていた・・・ってことだよね?

 

・・・絶妙な金額の請求の場合、

弁護士を頼むと、逆に損をしてしまう可能性があるんです。

 

例えば、この案件では、裁判になった場合、

恐らく、100万円程度の判決が出るだろう・・・。

と予測される案件だったとします。

そして、

相手の弁護士から、

「80万円支払ってください」と請求が来た場合・・・。

事件をお引き受けするか、

弁護士としては悩みます!!!!!!!

弁護士費用のせいで、

私に、頼まないより、頼んだほうが、赤字になる可能性があるので・・・

 

確かに・・・!

絶妙な金額だね!!!

あおい先生に交渉を頼んで、着手金が仮に22万円だとすると・・・、

成功報酬だって別にあるし・・・!!!

あおい先生、

相手に支払う金額を55万円以下に下げられないと、

依頼してくれたのに損させちゃうよね!?!?!

そうなんです。

金額だけ見ると、

そう思われてしまいます

 

ただ一方で、

相手の弁護士と直接交渉する負担や、

合意書作成の際の不安等は、

弁護士を付けることで解消されますから、

金額以外に得られるものも少なくはないのですよ

 

その前に、

裁判になれば100万円もあり得る事案で、

55万円まで下げられるかも、なかなか交渉力が必要になりますよ!!!

 

したがって、

絶妙な金額を請求されている案件では、

弁護士費用も含めた、

トータルでの金銭的な損得と、

金銭面以外でのメリットを、

丁寧にご説明させていただいた上で、

よくよくご検討いただいて、ご依頼を考えていただいております

 

幸い、今のところは、

私にご依頼をいただいた結果、

依頼をいただかなかった時よりも、

赤字を出させてしまった件は・・・、

まだございません

 

◆◆菅沼法律事務所◆◆

弁護士 生井澤 葵(埼玉弁護士会所属)
埼玉県越谷市越ヶ谷1丁目11番35号
         吾山ビルⅡ 4階
電話:048-969-3801
(お電話の際には「ブログを見た」と言っていただけますと、
 スムーズです)

◆プロフィール◆
埼玉県越谷市の弁護士
中央大学法科大学院兼任教員
JADP認定夫婦カウンセラー 
埼玉弁護士会司法修習委員会セクハラ相談窓口
離婚問題、不貞問題についての相談を多くいただいております。
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 →弁護士生井澤葵 HP