職場を出ると もう太陽は十分高度を上げていた。
肌に差し込むような暑い日差し、まるで夏のようなアスファルトの照り返し。
風もほとんどない。
一晩駐車場に停めてあった車の中も蒸すような空気が密度を上げている。
エンジンをかけ、窓を全開にした。
アクセルを踏むと止まっていた空気が一気に流れ出す。
まだ雪化粧を落としきっていない山が目に涼しい。
「あぁ、あそこにも綺麗な滝があるはずだ・・・」
言葉に出さないまま行く先を決めた。
不自然なほど自然にとけこんだ人工湖を望みながらハンドルを切る。
程なく行き止まりになり車を降りる。
ここから15分ほど歩くと水量は少ないが細い幾筋もの水糸が絶壁を流れる滝が見られる。
ワゴンのハッチを開け、三脚とカメラを取り出し歩き始める。
雪の残った山肌を滑り降りる冷たい空気が熱くなった身体をゆっくりと舐めていく。
川沿いの道を上っていくと 突然雪の壁が目の前に立ちはだかり、そこで道が途絶えている。
滝までは行けない・・・
が、それほど落胆はなかった。
火照った肌を癒してくれた風に感謝しながら帰路につく。
来る時とは反対側の窓越しにダム湖を見ながら走っていると まだ朝から一杯のコーヒーすら飲んでいないことを思い出した。
湖岸に降りる道に向けウインカーをだす。
まだ路面も整備されておらず、ガードレールも張られていない道路に車を止め、雲一つない「青空」というドームの中 湖面で踊る風のステージを観てきた。
今日は第一幕、夏へのプロローグ・・・
肌に差し込むような暑い日差し、まるで夏のようなアスファルトの照り返し。
風もほとんどない。
一晩駐車場に停めてあった車の中も蒸すような空気が密度を上げている。
エンジンをかけ、窓を全開にした。
アクセルを踏むと止まっていた空気が一気に流れ出す。
まだ雪化粧を落としきっていない山が目に涼しい。
「あぁ、あそこにも綺麗な滝があるはずだ・・・」
言葉に出さないまま行く先を決めた。
不自然なほど自然にとけこんだ人工湖を望みながらハンドルを切る。
程なく行き止まりになり車を降りる。
ここから15分ほど歩くと水量は少ないが細い幾筋もの水糸が絶壁を流れる滝が見られる。
ワゴンのハッチを開け、三脚とカメラを取り出し歩き始める。
雪の残った山肌を滑り降りる冷たい空気が熱くなった身体をゆっくりと舐めていく。
川沿いの道を上っていくと 突然雪の壁が目の前に立ちはだかり、そこで道が途絶えている。
滝までは行けない・・・
が、それほど落胆はなかった。
火照った肌を癒してくれた風に感謝しながら帰路につく。
来る時とは反対側の窓越しにダム湖を見ながら走っていると まだ朝から一杯のコーヒーすら飲んでいないことを思い出した。
湖岸に降りる道に向けウインカーをだす。
まだ路面も整備されておらず、ガードレールも張られていない道路に車を止め、雲一つない「青空」というドームの中 湖面で踊る風のステージを観てきた。
今日は第一幕、夏へのプロローグ・・・