今更ながらカービングスキーというマテリアルに驚いている。
今シーズン、地元の小学校のスキー授業でボランティア講師として参加させていただいた。
もともと大したウデもなく、検定等には興味ないため一級や準指などは持っていない。
単に 学校の先生では全ての子供たちには教えきれないという理由で親たちに講師のボランティアを依頼してきたのだ。
授業と言っても計三回、うち二回の授業へ参加させていただいた。
最初は7人を受け持って教えていた。
そのほとんどが今年初めてアルペンの板を履いたという子供たち。
はっきり言って何から教えて良いのか戸惑っていた。
そう、私自身、人から教わった記憶というものがほとんどない。
子供の頃、何となくスキー場に行って滑っていたら そのうち滑れるようになっていたというパターンだ。
とりあえずボーゲンで緩やかな斜面を降りれるようにしてから 子供たちのそれぞれのフォームを真似て滑ってみた。そして真似たフォームの子供へ一人ずつアドバイスをしてみた。
アドバイスと言っても修正箇所は言わない。
その子の良いところを教えてあげるのだ。
そう、どんなに上手い人でも(仮にそれがワールドカップの選手であっても)右ターンと左ターンでは滑りが違うのである。
その滑りの良いところを指摘するのだ。
そして そのフィーリングを掴んでもらい良い方の滑りを反対側でも意識して行えるようにする。
そうすると良い方の滑りはまた少し良くなる。
そしてそれを反対側にも反映させるべきアドバイスをする。
これだけの繰り返しで子供たちは見ているうちに成長する。
面白いほどに。
二回目も同じメンバーだったが一人少なくなってしまった。
そう、一人は一つ上のクラスに移ってしまったのだ。
全員が上手くなっているのだから全員一つクラスをあげてあげたいのだが・・・そうはいかないw
今年初めて板を履いたような子たちが二回のレッスンで(それも素人の)プルークファーレン、プルークボーゲン、シュテムターン、あるいはパラレルの一歩手前くらいまでいってしまうのだ。
素晴らしい出来である。
ただ 一人だけ 二回のレッスンで他の子供たちよりもあまり上達しない子がいた。
この子だけは 他の子供たちと違う教え方が必要だった。
そう、彼だけ 履いていたスキーがストレートスキーだったのだ。
今の大人から見れば 上達しなかった彼くらいのが当たり前であって、短時間で上達してしまう他の子供たちが異常なのだ。
スキーのカービング化が本格的になって十年、マテリアルの進化は20世紀の100年の進歩を一気に覆すほど劇的な革命だったのかもしれない。
初めてスキーを履いて、極緩やかな斜面をボーゲンで滑る、ここまでできた時点で「頭の中で曲がれる自分を念じる。そして曲がりたい方を向けばいい」これだけのアドバイスでみんな曲がれてしまうのである。
先にも書いたように、自分自身あまり練習した覚えはなくいつの間にか滑れるようになった部類だが これほど目覚ましい上達をしたことはない。
以前にも書いたが、去年までの十年間 ほとんどスキーはしなかった。
で、去年いきなり思い出したようにスキーを再開し、カービングスキーというマテリアルに戸惑った。
昔の技術では滑りづらい。
良くも悪くも曲がりすぎるのである。昔の感覚からすると不自然なほど自然に曲がってしまうだ。
上手く滑れていないのにちゃんと曲がっているという感覚には違和感さえ憶えた。
そして今シーズンは何となくカービングスキーが解ってきた。
誤解を恐れずにいえば 基本は変わらないのである。
たしかにターン弧の違いから滑り方が変わってきている。
でも、タイミングと重心移動、踏み込み・・・そう、基本は一緒なんだ。
ただ、それが極端に判りやすくなっているのだろう。
以前、何かで読んだことがある。
ストレートスキーの時代のスキーというスポーツは他のスポーツに比べ難しすぎるのだと。
その難しさが故に80年代中頃から発生した一大スキーブームが90年代に入って一気に衰退してしまった。
それがカービングスキーというマテリアルの進化で難易度を格段に下げたというのだ。
ただ、時既に遅しって感じで カービングスキーが本格的に受け入れられ始めたのは 既にスキーブームが去ってしまった後だった・・・
願わくば (昔のスキーを知る人が見て)異常な上達を遂げる今の子供たちが大きくなったときに再度スキーブームが訪れて欲しいものである。
今シーズン、地元の小学校のスキー授業でボランティア講師として参加させていただいた。
もともと大したウデもなく、検定等には興味ないため一級や準指などは持っていない。
単に 学校の先生では全ての子供たちには教えきれないという理由で親たちに講師のボランティアを依頼してきたのだ。
授業と言っても計三回、うち二回の授業へ参加させていただいた。
最初は7人を受け持って教えていた。
そのほとんどが今年初めてアルペンの板を履いたという子供たち。
はっきり言って何から教えて良いのか戸惑っていた。
そう、私自身、人から教わった記憶というものがほとんどない。
子供の頃、何となくスキー場に行って滑っていたら そのうち滑れるようになっていたというパターンだ。
とりあえずボーゲンで緩やかな斜面を降りれるようにしてから 子供たちのそれぞれのフォームを真似て滑ってみた。そして真似たフォームの子供へ一人ずつアドバイスをしてみた。
アドバイスと言っても修正箇所は言わない。
その子の良いところを教えてあげるのだ。
そう、どんなに上手い人でも(仮にそれがワールドカップの選手であっても)右ターンと左ターンでは滑りが違うのである。
その滑りの良いところを指摘するのだ。
そして そのフィーリングを掴んでもらい良い方の滑りを反対側でも意識して行えるようにする。
そうすると良い方の滑りはまた少し良くなる。
そしてそれを反対側にも反映させるべきアドバイスをする。
これだけの繰り返しで子供たちは見ているうちに成長する。
面白いほどに。
二回目も同じメンバーだったが一人少なくなってしまった。
そう、一人は一つ上のクラスに移ってしまったのだ。
全員が上手くなっているのだから全員一つクラスをあげてあげたいのだが・・・そうはいかないw
今年初めて板を履いたような子たちが二回のレッスンで(それも素人の)プルークファーレン、プルークボーゲン、シュテムターン、あるいはパラレルの一歩手前くらいまでいってしまうのだ。
素晴らしい出来である。
ただ 一人だけ 二回のレッスンで他の子供たちよりもあまり上達しない子がいた。
この子だけは 他の子供たちと違う教え方が必要だった。
そう、彼だけ 履いていたスキーがストレートスキーだったのだ。
今の大人から見れば 上達しなかった彼くらいのが当たり前であって、短時間で上達してしまう他の子供たちが異常なのだ。
スキーのカービング化が本格的になって十年、マテリアルの進化は20世紀の100年の進歩を一気に覆すほど劇的な革命だったのかもしれない。
初めてスキーを履いて、極緩やかな斜面をボーゲンで滑る、ここまでできた時点で「頭の中で曲がれる自分を念じる。そして曲がりたい方を向けばいい」これだけのアドバイスでみんな曲がれてしまうのである。
先にも書いたように、自分自身あまり練習した覚えはなくいつの間にか滑れるようになった部類だが これほど目覚ましい上達をしたことはない。
以前にも書いたが、去年までの十年間 ほとんどスキーはしなかった。
で、去年いきなり思い出したようにスキーを再開し、カービングスキーというマテリアルに戸惑った。
昔の技術では滑りづらい。
良くも悪くも曲がりすぎるのである。昔の感覚からすると不自然なほど自然に曲がってしまうだ。
上手く滑れていないのにちゃんと曲がっているという感覚には違和感さえ憶えた。
そして今シーズンは何となくカービングスキーが解ってきた。
誤解を恐れずにいえば 基本は変わらないのである。
たしかにターン弧の違いから滑り方が変わってきている。
でも、タイミングと重心移動、踏み込み・・・そう、基本は一緒なんだ。
ただ、それが極端に判りやすくなっているのだろう。
以前、何かで読んだことがある。
ストレートスキーの時代のスキーというスポーツは他のスポーツに比べ難しすぎるのだと。
その難しさが故に80年代中頃から発生した一大スキーブームが90年代に入って一気に衰退してしまった。
それがカービングスキーというマテリアルの進化で難易度を格段に下げたというのだ。
ただ、時既に遅しって感じで カービングスキーが本格的に受け入れられ始めたのは 既にスキーブームが去ってしまった後だった・・・
願わくば (昔のスキーを知る人が見て)異常な上達を遂げる今の子供たちが大きくなったときに再度スキーブームが訪れて欲しいものである。