バードトレーニング

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2.トレーニングの前に

2004年10月05日 | クリッカートレーニング
2.トレーニングの前に
■ ごほうびを探しましょう

ごほうびを考えます。
もらって「うれしい」ものなら、何でもごほうびになります。
鳥にとってうれしいことは何かを考えてみましょう。

私たち人間が、考えつくのはこんなことでしょうか。

 1.「いい子」「良くできたね」というほめことば
 2.頭を掻いてあげること
 3.おやつ
 4.何かができたという喜びそのもの

 ごほうびは、鳥さんの行動の直後にあらわれたときに、直前の行動が増加するものです。飼い主さんがほめたい方法ではなく、鳥さんが本当に嬉しいものにしましょう。おすすめなのは最初のうちは大好きなおやつをごほうびにすることです。カロリーが気になるのなら、慣れてきたらいつも食べているものに切り替えていきましょう。

1.いつも食べている餌の一部をトレーニング用に取り分ける[オススメ]
2.特別に好きなもの[最初のうちはこれ!]
3.鳥用のおやつ


 ごほうびは、いつも食べている餌でもいいですし、いつもと違うものでもかまいません。ただし、鳥が喜んで食べて、なおかつ健康を害さないもので、トレーニング中にお腹がいっぱいにならないように少しずつ与えられるものが適当です。

 小~中型のインコの場合は、少量でお腹がいっぱいになってしまうので、一粒が小さいアワやヒエなどの種子が使いやすいでしょう。ただし、種子類は、殻がついていない方がよいでしょう。殻付きは、食べるのに時間がかかることと、散らかった殻を餌と勘違いして気が散ってしまうのです。
 また、やっておいたほうが良いことがあります。平均体重と一日に食べる餌の量を出すことです。1週間、鳥の体重と餌の量をはかり、体重と餌の量の平均を出します。体重測定と餌の量の測定は、時間を決めたほうがいいでしょう。

ほめ言葉はごほうびにならないの?

一生懸命ほめてもトレーニングが進まない。大げさに声を張り上げてほめてるけど。飼育本にはほめるのが一番うれしいことって書いてあるのに・・・。うちの子はトレーニングに向いてないんだ。やーめた。

 最初のうちは、私たちが一生懸命「いい子ね」「上手ね」と語りかけてあげても鳥はこの言葉が嬉しいことと思わない場合もあります。クリッカートレーニングの効果を実感して頂くために確実に「嬉しいこと」をごほうびにすることをオススメします。

 ごほうびにおいしいおやつをあげながら、声かけをすることであなたの声もうれしいことに変わってきます。あなたの声=うれしいことになるのです。クリッカートレーニングは、あなたの声を嬉しいことにする手助けもしてくれるのです。ほめ言葉がうれしいことになれば、いつでもごほうびがないとダメな子にはなりませんね。安心してください。

■ ごほうびを入れるもの用意しましょう

 指でつまみやすいように小さな容器にごほうびを入れましょう。入れ物を使うなら小さなスライド式のケースにしまうと与えやすいでしょう。ミントキャンディのケースやヘアピンのケースで代用できます




■ クリッカーを用意します。

 クリッカーという訓練用の道具を用意します。犬用品売り場にあります。なければ、ノック式のボールペンなどで応用できると言われていますが、使いにくいと思います。




■ さあ、はじめましょう

1.まずは、鳥さんをトレーニングするところに乗せます。

 鳥さんが自由に歩き回れる位の広さがあってグラグラしない安定したテーブルや止まり木など、トレーニングする場所を決めたら、いらないものを取り除きましょう。慣れない場所なら、落ち着くまでその場所で遊んだりして慣らしましょう。テーブルや止まり木に乗るのをいやがるようでしたら、手に止まらせたままでもかまいません。なれてきたら、テーブルや止まり木に載せるようにして下さい。

2.ごほうびをケースに入れた場合は、食べさせる練習をしましょう。

 おすすめは、指でつまんで与えることですが、ケースから食べさせる場合は、ケースに慣らすことから始めます。
ケースをそっと鳥さんの目の前に出します。驚かなかったら、ケースを開けて、中の餌を見せます。興味を示し、食べるようだったら、そのまま二~三口食べさせて、そっと、ケースを閉じます。次は、一粒か二粒、または、一口食べさせて、ケースを閉じます。これを5~6回繰り返します。もし、ケースを見ただけで驚くようだったら、最初からケースを開いて餌を見せながら提示します。そして、興味を示したらそのまましばらく食べさせてケースに慣らして下さい。

 このとき、ごほうびほしさに鳥がケースにかじりついたり、手を囓ったりするようなら、餌を持った手(またはケースを持った手)を鳥から見えないよう背中に隠します。そして、鳥から目をそらして心の中でゆっくり5秒数えてください。「ダメ」等の声かけもしないで下さい。

 5秒たったら、また元のトレーニングに戻ります。かじったら、また、同じように手を背中に回し、5秒かぞえます。これを繰り返すと、鳥は、手やケースをかじってもごほうびがでない、ケースを開くのを待っていればごほうびがもらえると学習します。

トレーニング中、ケースやごほうびが気になってしかたがないという場合も後ろ手に隠して、クリッカーを鳴らした後に出すようにしてみましょう。

 ケースが開いたら、ごほうびがもらえる。閉まったら、もらえない。これがわかるまで繰り返します。焦らず、できるまで鳥のペースにあわせてゆっくり進むことが大切です。

1回のトレーニングの長さや回数は、1回3分を目安にします。
鳥さんが飽きるまでやってはいけません。もう少しやりたいなと思っているうちにやめるのがコツです。
 
 時間をあけて一日に何度か繰り返えすのが理想ですが、一日一回でもかまいません。何日間か間が空いてしまっても構いませんが、トレーニングが進む早さがゆっくりになります。

 また、ごほうびに関心を示さないようでしたら、一番おなかがすいているときにトレーニングしてみましょう。また、ごほうびを色々変えて試してみましょう。


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