「音楽の本質は公約数的なものではなく、非常に個人的なもので成り立っていると思う」。こちらも指揮者の小澤征爾さんの名言だが、巨匠の若き日の姿が印象に強い世代の音楽ファンは「まだ亡くなった実感もないのでは?」とも思う。それだけエネルギッシュに活躍されていたので尚更だが、自身の音楽に対する理念と言おうか、その集中力は凄いものだった。巨匠の圧倒的な演奏は、NHK-FMの実況録音の放送で聴き、しばらく音楽が聴けなくなる程のショックを受けた事も多々あり、これぞ「本物の音楽家だ。」と認めざるを得ない巨匠だ。勿論、その全部を賛同はしないが、此処までの日本人の指揮者は、近年は居ない。改めて凄い指揮者だった。1992年、第1回サイトウ・キネン・フェスティバル松本でのストラヴィンスキーのオラトリオ「エディプス王」は、作曲家の最初の自演盤に匹敵する名演だ。「譜面の裏を読むとは、そう言う事か?」と納得をする程の超名演だ。オーケストラ、合唱、独唱者が三位一体となった完全無欠の演奏だ。(演出は個人的には良かった。)
今日は休みだったが、朝から8ミリフィルムのテレシネ作業をしていたら、こんな時間になってしまった。明日は、もう少し時間を有効に使いたいものだ。さてサッサと寝よう。後の処理がまだ掛かる。