ギターを習い始めて6年、一日の終わりを奏でて締めくくっている。
とても良い先生に恵まれた。
レッスン中はお話を伺う時間が長い、
特に練習をさぼった後など先生のおしゃべりが半分以上。
うまくいかないのがわかっているからお披露目したくないためでもあるが、
とにかく話が面白い。
音楽の基本を大学で学んだ彼は、その知識を
読書やテレビの内容とリンクさせてた上で、
リズミカルに話を進めてくれる。
そして、その中に散りばめられた印象深い一言に
私は支えられている。
それは、指ガチガチのままギターにしがみついている私に
「とにかく頭の中は自由なのですよ、音と間違いなく拾うことなど二の次で
抱いたイメージの世界を表現してみてください」
そう、頭の中は自由なのです。
トンビになって誰かのサンドイッチを空から狙っている、
ルーマニアの市場で人気のパン屋さんに並んでいる、
鹿鳴館時代の社交界でナイスミドルとワルツを踊っている、
楠木正成の側近で活躍する・・・ ・・頭の中では一瞬で時空を超えることができる。
現在練習しているチェンバロ協奏曲では
「中世(あいまいである)ドイツの小さな村に渡ってきた青年が、その村の年上の女性に恋をする、
その彼女にはフィアンセがいる、どしても僕の思いを伝えたい」そんな妄想に浸りながら演奏している。
楽しい。(バッハ先生、申し訳ありません。)
指が届かなくても、まぁいい、思いを伝えるのために演奏しているんだから、となる。
夜更けのギターで旅をする、新しい日常がコストゼロの非日常を教えてくれた。
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