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読書感想文の書き方

2003年08月02日 | 日記・雑記・ただの戯言
 娘2号が宿題の読書感想文を書き始めたため、「ねぇ、どうやって書くの?」と聞いてきます。書き始めたら、「あらすじとか書くの?」「『やぎになっちゃうぞ』を読みましたって書くの?」とまたまた質問攻め。そのたびに、「いらん、書かんでええ!」と答えております。

 読書感想文の書き方と言うと二通りありますので、ここでそのレクチャーをしましょう。まず、正統派の「コンクールで入賞を狙う読書感想文の書き方」ですが、そんなもん私が書けるわけ無いのでパス。ということで、邪道の「効率良く原稿用紙を埋めて宿題を手っ取り早く片付けるための読書感想文の書き方」のみ考えてみましょう。

 この邪道方式では、私が娘に「やらんでええ。」と言った事は、本来すべて行わねばなりません。すなわち、あらすじはできるだけゴテゴテと、冒頭から結末までしっかり書きます。これがいわゆる「浜村淳の映画解説方式」でして、「おっさん!おっさん!映画始まる前に結末まで言うなや!」というアレです。今でも覚えてますが、ATGの「初恋地獄篇」という映画をテレビで放映した際に解説してたのが浜村淳で、「まさか結末までは言わないでしょう。」と思ったら、キッチリしゃべってました。まぁ、今となっては結末忘れてしまったからいいけど。(いいのか?) なお、あらすじ以外に登場人物のキャラクターなどもウダウダ書くのが効果的です。

 あとは、基本的な文章の書き方として、「改行を頻繁に行う。」「平仮名や読点を多用する。」「外来語に置き換えられるものは、それをカタカナで書く。」などです。一つ目と二つ目はわかりますね。三つ目は、例えば「優先順位」と書くよりは「プライオリティー」と書き、「協調性」などは無理やり「コミュニケーション能力」とか書いた方が、文字数を稼げます。

 さらに、使うべき技としては、関係のないところでムダに文章を引き伸ばすということでしょう。すなわち、「読む前は難しそうかなあと思っていたのが、案外わかりやすかったです。」と書くよりは、「私はこれを読む前には、『私がこんな難しそうな本を読んで、ちゃんとわかるかしら?』と思っていましたが、お姉ちゃんに聞いてみたら『大丈夫じゃない?』と言いました。お母さんに聞いてみたら『ちょっと難しいかもしれないわね。』と言いましたし、お父さんに聞いてみたら『それは恋だよ。おめでとう。』と、わけのわからないことを言われました。ついでに、飼い猫のウニャコに聞いてみたら、『ニャア』と鳴きました。」とか書けばいいのです。家族の多い人は、これをおじいさんお婆さん、ついでに親戚のおじさんおばさん、近所のおまわりさんなどに広げてみましょう。

 その後は、自分の好きな食べ物についていろいろ書いて、例えば「ブロッコリーは、茹でたものを塩で炒めるのが好きだったのですが、ごま油で炒めたものをマヨネーズと醤油で味付けして、その上に鰹節をかけて、さらにプチトマトを添えて食べてみたら、すごく美味しくて…」とか書いて、「それと同じような新鮮な感動が得られました。」と締めくくれば、別に本を読まずとも読書感想文が書けるわけです。

 なお、はなから自分で書くのが面倒だと言う方は、「無駄な文章を書くのが苦にならない」という事だけが売りの、この私が代行いたします。基本料金は、原稿用紙一枚につき5千円に設定しますが、私の場合、漢字検定2級、日商ワープロ検定3級、商業英語検定C級、初級シスアド、ついでに普通運転免許などの資格を有しておりますので、資格一つにつき3千円のオプションがついて、原稿用紙1枚2万円という事にします。ついでに言いますと、私の場合英検2級を5回受験したにもかかわらず、いまだに合格していないという人間ですので、日本語の文書作成には拘りがあります。子どもらしい、汚い字で書いて欲しいと言う場合には、5千円プラスで左手で書くオプションもありますし、それこそ誰にも読めないくらいの汚い字で書いて欲しいと言う場合は、尻に鉛筆を挟んで字を書くという桃尻オプションも用意しております。ど~ですか、お客さん。

 前にも書きましたが、中学の同級生で荒技を使った奴がおりまして、そいつはありもしない本の名前をでっち上げて読んだ事にし、それについての読書感想文を書いてました。タイトルは「トンボはトンボ」で、元ネタは研ナオコの「かもめはかもめ」だったそうです。中三の夏休みの宿題として、まともに担任に受領されたかどうかは定かではありません。しかし、あらすじ考えて、キャラクター設定までして…という手間を考えると、これはこれですごい能力かも。



※この記事は、当時@niftyのホームページサービス「@homepage」上で開設した「太陽別館・午前零時の旋律/今日のひとネタ」に掲載した記事をgooブログに転載したものです。記事を書いた当時はまだgooブログサービスが存在していませんでしたが、「@homepage」が廃止となったため、過去の記事の保存の目的で行ったものです。その辺の事情はご了承いただいた上でご覧いただければ幸いです。