今日のひとネタ

日常ふと浮かんだことを思いのままに。更新は基本的に毎日。笑っていただければ幸いです。

雑誌「小学六年生」

2003年08月05日 | 日記・雑記・ただの戯言
 ご存じ小学館の学習雑誌ですが、発売中の9月号は戦争特集。最初は「戦場に散った剛速球投手・沢村栄治物語」の漫画ですが、彼の半生をたった4ページで紹介すると言う力技。その後、戦争とはいえ第二次世界大戦時の日本の様子、写真入りモノクロ10ページ程度で紹介。しかし、最初のページが「真珠湾攻撃」から始まるもんだから、戦争が悲惨だっちゅうのはよくわかるのですが、「なんで勝ち目のない戦争を始めるに至ったか?」という点が全然わからんのですわ。一応、囲み記事で満州事変以後の事もちょこっと書いてあったのですが、それだけではちょっと…。

 あとは、「日本全国空襲被害大図鑑」や「原爆」など。これによると、「広島に続き長崎にも原爆が落とされ、(中略)この2発の原爆によって日本の降伏は早まった。」ですって。ほぉ~。この行為を許すと「なぜフセインを退治するために、アメリカはイラクで核兵器を使用しなかったのだ? そうすれば、フセインは逃がさず、戦争ももっと早く終わったのに。」という事にならないのでしょうか?

 こういうのを夏休み中に何回も読み返したりすると、「当時の日本人は、いきなりアメリカにケンカを売った愚かな奴等」という認識になってしまう事でしょう。そういう子供が、中学になって世界史を勉強したときに「ねぇ、アメリカやヨーロッパの国は植民地をいっぱい支配してたのに、日本はどうしてだめだったの? 教えてママン。」とか言い出すようになるんでしょうか? そういうのを聞かれても、いちいち子供にわかるように、言葉だけで説明するのも難しいし。

 ただ、今の世の中でも簡単に説明できない事はいろいろありまして、「どうして国連がウンと言わないのに、アメリカはイラクを攻撃できたの?」とかいう事もありますわね。そういわれて、「国連にウンを付けると、“ウン国際連合”となるので、言葉の響きが悪いから、国連にウンはいらないのさ!」とか、ベタベタなギャグで逃げる大人にはなりたくないので、私もしっかり勉強しようっと。

 ところで、娘1号(小6)は、二学期に戦争の事を勉強するらしく、夏休み中の課題として「家の人に戦争中の話を聞いてくること。」というのがあるそうです。丁度来週は私の実家に帰るので、母に聞いてみることにしましょう。私の母は、長兄が出征して亡くなってるので。親戚の家には、その人の写真も飾ってありますから、そういうのを見ると少しは身近な問題として考えられるかもしれません。ということで、お手数ですが、寿司の一食くらいはおごりますので、よろしくお願いいたします>お母様 …今日は見てるかな? (あ、ちなみに回転寿司でお願いします。)

 なお、上述の「小学六年生」は、「読んでおきたい日本の名作」という別冊付録が「走れメロス」でした。とりあえず「人間失格」でも、「斜陽」でもないだけ誉めておこう。(アタリマエカ) その他に、計算ドリルあり、稲川淳二の怪談あり、「名探偵コナン」あり、「織田信長対明智光秀」あり、紫外線ケアQ&Aあり、「小学2年生」よりは読み応えがあります。これで定価550円。ど~ですか、お客さん。しかし、考えてみればSAPIOを出してるのと同じ出版社なのですが…、う~む。



※この記事は、当時@niftyのホームページサービス「@homepage」上で開設した「太陽別館・午前零時の旋律/今日のひとネタ」に掲載した記事をgooブログに転載したものです。記事を書いた当時はまだgooブログサービスが存在していませんでしたが、「@homepage」が廃止となったため、過去の記事の保存の目的で行ったものです。その辺の事情はご了承いただいた上でご覧いただければ幸いです。