ザンスカール帝国の女王・マリアがシャクティのお母さん!? 驚くべき真実を知ってしまったウッソは、母娘の目に見えぬ絆の前に茫然と立尽すしかなかった。そんな彼を必死に励ます子供達。その力に支えられて、ウッソは再度、シャクティと共に帝国脱出を計るのだが、戦局の拡大が更なる悲劇へと導いていく。
シリーズ第4弾、佳境へ――。
裏表紙より。
『女王・マリアがシャクティのお母さん』ダッテー?
序
自分のような少年に、もうひとりの人格を拘束することなどできるものではない、というふうに理解するのがウッソ・エヴィンである。
子供の理屈としては、屈折している。
シャクティを捜してザンスカール本国に潜入し無事発見したものの、
彼女から『生みの親と出会えた』と聞き身を引くウッソでありました。
「一緒にいたいから一緒に帰ろう」でええやんけ・・・・・・
まったく!まったく親父がなー!
1 戦時下
クロノクルのあたらしい任務は、アマザスを旗艦とする艦隊の作戦司令として、艦隊の編成をして、つぎの作戦にそなえることなのである。
出世おめでとう!ヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪
『女王マリアの弟』という点が少なからず影響しているとはいえ、
タシ某よりはるかに仕事できるもんね!
3 密約
「エンジェル・ハィロゥが完全に運転できるまでは、公表したくない事項でな。だから、タシロ、貴公には、カイラスギリー艦隊を壊滅させた処罰はうけてもらう」
「はぁ・・・・・・自分の一存で編成したカイラスギリー艦隊を、つかう間もなく、壊滅させたとなれば、ギロチンものでありましょう」
エンジェル・ハィロゥ(『天使の後光という意味の暗号名』って何ぞやと思ったところでー
「そうだ。それでな、そういういい口実があるからだ。貴公は、ギロチン台にたて」
「・・・・・・・・・・・・!?」
\(^o^)/そしてm9(^Д^)プギャーwwwwww
「マジシャンを用意させた。タシロのときには、そ奴が執行人になるから、その男のいうなりにすればいい」
処刑されたふりをしてこっそり極秘の作戦に参加せよ、という話。
一安心のタシロでありました。ちっ。
・・・・・・ザンスカールの支配者であるカガチが、
自身の命を『討ちとるチャンスを狙っていた』タシロにそこまで配慮するかねぇ?
6 リガ・ミリティア艦隊
「作戦が終了したら、カラブリアで式だぞ? いいな、中尉殿?」
「大尉こそ、あのビッグ・キャノンを有効につかってみせて結婚みやげにしておくれよ」
「まったくさ、謹言実直な作戦司令の大尉さんかとおもえば、けっこうやってくれてさ」
【悲報】シュラク隊のジュンコ中尉、作戦前にブランコ大尉とラブラブ
姐さん、戦場でソレはあかん。
リガ・ミリティア及び連邦軍の連合軍は、
いよいよザンスカール本国を狙った空爆作戦を開始する・・・・・・つもり。
本国防衛にベスパの戦力が集まったところを、ビッグ・キャノンで薙ぎ払うのが狙い。
しかし、連邦のコキャール艦長は大きな作戦を前にビビり気味。
この人もカイラスギリー艦隊との戦いを切り抜けたはずなんだけど・・・・・・
実戦体験があるということは、かならずしも、自信を植えつけることにはならないのである。ことに、最初の実戦体験の恐怖は、戦争を拒否させるものだ。
それをのりこえて、はじめて、軍人は一人前になるのである。
『最初の実戦』で(精神的に)打ちのめされる・・・・・・
「仕事」なんてむしろ何でもそんなもんなんつって。
でもまぁ、コキャール艦長は「新米」なんて年齢ではない訳で・・・・・・
『あきれはてた』ゴメスがブリッジから離れようとすると、ロメロが引き留める。
「艦長のグチをコンソール・パネルのまえにいる若い連中にきかせるのはよくない。奴を牽制するのも仕事のうちだろう」
「ジン・ジャハナムがやってくれている。おれは、やっこさんの才能に感嘆しているんだ」
上司として1番駄目なタイプだよね、コキャール艦長みたいな愚痴吐きは。
艦長のご機嫌をとってる影武者ナムはメッチャ仕事してる。
9 朝のお荷物
乗って来た『魚の骨』とビクトリーをベスパに抑えられたウッソたちはシャクティの下へ。
そこにいたシャクティの母にしてザンスカールの女王・マリアは、
ウッソと話した結果、シャクティをウッソに託すことを決意。
ウッソたちをザンスカールから脱出させるため、密かに『友人』に協力を仰ぐの巻。
ウィリアムにすれば、あのアシリアちゃんのためになら、の一言で、この冒険をうけおってくれたのである。
「あんたのためになら」と言ってくれる人間がいる人間は幸せ。
「あんたのためになら」と言える人間がいる人間も幸せ。たぶんね。
10 空爆作戦
「白い騎士だ。カッコイイ」
「白鳥の騎士よねぇ」
ウッソのビクトリーが広場に展示されとる・・・・・・(´・ω・)
ザンスカールに私闘を挑むものたちの兵器は、ベスパは無傷で捕獲できる。帝国にはむかうものたちは、結局は、マリアの前に膝を屈するのだ、ということを誇示するための展示であった。
誤算があるとすれば、ビクトリーの方がベスパのMSより『カッコイイ』ことかナ。
『マリア主義をまもる騎士』のイメージにもバッチリ。
所詮ベスパのMSは、例の木星帰りのジジィ・カガチのセンスだから・・・・・・。
『白い騎士』の立つ広場で民衆がマリアのお言葉に沸いていたそのとき!
オリファー率いるリガ・ミリティアのMS隊が、作戦を開始していたのであります!
11 タンスの中の空襲
「なぜ自分が、ベスパの士官が、このようなギロチン台にかけられなければならないのかわからん!」
そう絶叫してみせた。芝居のつもりだった。
しかし、本物のギロチン台の上で叫んでみて、タシロは、慄然とした。
そんなビビるなって。
あんたには『マジシャン』がついてるよ!(ニッコリ)
そしていよいよ・・・・・・というところで、リガ・ミリティアがコロニー内に侵攻!
おかげでタシロは命拾い。
タシロにとっては恵みの雨ならぬ恵みの空爆となりました。
と同時に、ウッソたちはシャクティと離れ離れに・・・・・・(´・ω・)
『事態が一変』した故に、
シャクティ以外の子供たちとは別行動を選択したウィリアムを誰が責められようか。
14 ビッグ・キャノン艦隊
「ガマン! 命があっただけで、ありがたいとおもえっ!」
また減ったからな、シュラク隊・・・・・・。
混乱に乗じてビクトリーを取り戻し、隣にあったジェムズガンもパクってシュラク隊に合流。
そうしてウッソたちは無事リーンホースに帰還したのですが・・・・・・
「おまえらが、戦闘空域にたどりつくまでにビッグ・キャノン艦隊は全滅している」
なんてこったい/(^o^)\
未来のダンナ・ブランコ大尉がピンチと聞いて出撃したジュンコを追い、
シュラク隊、そしてウッソも戦場に向かう!
ジュンコの勝手な行動が面白くないのはコキャール艦長。
男女のことで艦隊の作戦を振り回されたら・・・・・・まぁ、面白いはずがないやね。
そんな艦長を諫めるのは、我らが影武者ナム!
「ジュンコの行動は軍規違反だが、リガ・ミリティアは軍隊じゃぁない。それにな、作戦に齟齬をきたすかもしれんが、あの情熱があればこそ、人間ってのは・・・・・・なんていうのかね、味がある生き方・・・・・・そんなこともしてみせることもできるんじゃぁないかね」
影武者ナム、いいこと言った!20ポインツ!
15 女心に染まって
「ほら、できたじゃないか!」
・・・・・・(`;ω;)ゞ
16 ジャンヌ・ダルクの父
「・・・・・・よく無事でここまできてくれた。まさか、おまえがビクトリーのパイロットだというのが、きょうまで信じられなかった」
【衝撃】リガ・ミリティアに参加しているどころか、指導者ジン・ジャハナムだった
ともかく2年ぶりの再会だよ!
よかったねウッソ!
「こんな優秀な子を、わが子などとおもうのは、親の傲慢だ。だから、おまえにこういうふうに会えたことを、うれしいとおもいながらもはずんではならぬ、おまえはニュータイプかもしれない、と驚嘆の目でみている」
その父親の言葉は、まるでなにかの解説書のようだった。そんなことをききたいんじゃない、とウッソは叫びたかったが、
「そうですか・・・・・・ありがとうございます」
・・・・・・うーん(´・ω・)
17 クロノクルとカテジナ
繭からあらわれるのが、蛾ではなく、蝶だったのだ。
それも、オオルリアゲハだ・・・・・・!
【祝】カテジナ、治療がほぼ終了。
綺麗に治って蝶・美人!
我がザンスカールの医学薬学は世界一ィィィ!
「入手した皮膚の適合性がよかったのです。皮膚の増殖縫合という手法がつかえましたから、ほぼ完璧なかたちになりました」
クロノクルには、軍医のいうことも、ひどくすなおにきこえた。
クロノクルにうかつなところがあったとすれば、この上辺をつくろうことができる軍医のおかげで、カテジナがある実験的な治療をうけさせられていたことに、気づくことがなかったことである。
そのことは、カテジナ自身、気づくことができる性質のものでもなかった。
・・・・・・(。´・ω・)?
19 セント・ジョセフ
思いは真摯であった。
そのような心の反映が、ウッソにぶつけられても、ウッソには、こたえようがなかった。
ウッソへの想いが変わって来たシュラク隊。
『死』がすぐ隣にあるが故の・・・・・・(´・ω・)
月にて母親のミューラとも再会したウッソ。
「自分の子が、こうやって月まできてくれたことは、自分たちの育て方がまちがっていなかったという証明でしょ? 自分の計算の正しさに、気持ちがいいのよ」
こりゃマーベットさんも若干引くわ。
「ただ、ウッソはまだ十三歳です。ビクトリーをつかえたのは、わが子じまんができるのだから、悪いことじゃないけど、このまま戦線が拡大したら、いつまでも無事でいられるとはおもえないでしょ。そうすれば、このように育ててしまったことを、悔しいとかんじるわ・・・・・・計算ずくでウッソを育ててしまったんじゃないのかって、つらいのよ」
ハハハ、
何をいまさら。
まぁウッソ本人は「尊敬できる両親」だと思ってるからいいのか・・・・・・。
20 テクネチウム
「ここで、どのていどのモビルスーツが、建造されているんです」
「そうね。三日に一機ていどね。今月あたりから、日に一機というノルマをこなす予定なんだけど」
(´・∀・`)ヘー
・・・・・・
通常の3倍の速度で建造された機体は使いたくないな。
「あちらのラインが、いま試作をしているセカンドVね。だから、ウッソのビクトリーは、ここでは、V1といってるわ」
そして通常の3倍のパワーを持つエンジンを搭載した新型も開発中であると。
そう、
V2ではない、これがな。
「これからが本格的な戦争らしいから、いまのうちに、お母さんに甘えておくことね。いいわね?」
ウッソは、そのマーベットの言葉に、それは無理ですよ、というのはやめた。
(´・ω・)
22 最後の団欒
「人類の種が存続するための遺伝子さえ地球圏にのこせばいいとかんがえるレベルです」
ウッソによるカガチの目的の推察。
本当にそういうレベルだから困る。
ホント、木星帰りはろくなことを考えないよな!
23 セカンドVとアップルパイ
破壊されたり、機能不全におちいった部分を、かんたんに交換できるのは、生還性をたかくするためというのだが、実戦でどこまで有効かとなると、あやしいのである。
結局セカンドVにも採用された、
コアファイター・ハンガー・ブーツによるドッキングシステム。
MSは「戦闘機より強力な兵器」として登場したのに、
「手足が壊れたときは
戦闘機になれるよ!」ってのは確かに頭悪いな。
それより変形機構カットして性能上げて(機体を軽くして)くれた方がいい。
『デザインのバロック化』を起こしつつあるビクトリー系列でありました。
それにしても、
「そうか・・・・・・推力は、このカタログ・データのままつかったりしたら、機体がバラバラになっちゃうかもしれないんですか?」
「オーディスに内緒だけど、そうおもっていたほうがいいわ」
どんだけ・・・・・・(;´д`)
まぁなんだかんだとセカンドVのテストをしていたウッソでしたが・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・!?」
チンッ!
ウッソの脳裏に、きらめく感触がきた。
頭を殴られたときに、目から火花がでるとかんじるあの火花を、ひたいの中央にかんじた。
頭に響くは『鈴の音』・・・・・・!
新たな脅威が迫っていたのです!
「かあさん・・・・・・アップルパイは、まだ、みんなで食べてないんだよ・・・・・・」
なん・・・・・・だと・・・・・・。
次巻完結だけど、長いから確実に分けるよ!