若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。しかし、全裸の若い女は悲鳴もあげず、迎え撃つかたちで飛びかかっていった。隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者・三冬に芽ばえた秋山大治郎へのほのかな思いを描く表題作。香具師の元締のひとり娘と旗本の跡取りとの仲を小兵衛がとりもつ「嘘の皮」など全7編。シリーズ第3作。ねんがんの 3作目をてにいれたぞ!
そう かんけいないね
殺してでも うばいとる
ゆずってくれ たのむ!!
元の本は1973年12月。
ボムをうまくつかうんだ!
東海道・見付宿なおエロい展開は一切無い模様。
「おはるさん、いや母上・・・・・・」
「母上は、いやですったらよう」
「だが母上は母上だ。父上と祝言をした人ゆえ」
このごろは大治郎も、これほどの冗談をいうようになってきたのである。
ま、おはるは大治郎の好みじゃないやな。
手紙の差出人の名には大治郎、たしかにおぼえがある。剣術修行をしていた頃に知り合った剣士・浅田忠蔵から送られた助けを求める手紙。
だが、たどたどしい筆跡は、その人のものではなかった。
飛脚を使わずに届けられ、しかも筆跡は当人のものではないとくれば、
これはもう『ただごとではない』。
(あのような人の危難を、見逃すことはできぬ)きゃー大治郎イケメーン!
そのおもいに、大治郎は胸の内が燃えてくるのを感じている。
『風を切って』の『力走』で現地に到着した大治郎を待ち受けていたのは、
やはり『(むずかしい・・・・・・)』事態。
ですが・・・・・・
こういうところは、なかなかどうして、秋山大治郎の仕様も、様々な事件を乗り越えてきただけはあるのです。
「堂に入ってきた・・・・・・」
ようである。
大治郎gj!
赤い富士『なんともいえぬ』絵と出会った小兵衛。
菱栄〔不二桜〕の亭主・与兵衛から、その絵を見せられたとき、
「ふうむ・・・・・・」
秋山小兵衛の老軀へ、得体の知れぬ戦慄が疾った。
ゆずってくれ たのむ!!
「この絵は、私も気に入っておりますので・・・・・・」
「そりゃ、ま、そうだろうが・・・・・・」
「それに、私の店の名にちなんだ絵でございますし、とてもとても、手放すものではございません」
小兵衛が諦めきれずにいると、絵の持ち主・与兵衛にトラブル発生。
こういうのを渡りに船といいます。
「めずらしい絵でございますね」ちゃっかりしとるで。
陽炎の男
(このごろ、私は、どうかしている・・・・・・)
と、おもい、おもわず顔を赤らめることがある。
そうしたとき、両目を閉じた佐々木三冬の脳裡に浮ぶのは、あれほど慕いつづけてきた秋山小兵衛老人のそれではない。次元を越えて思われるのも悪くないですなってお前じゃねーよ。
ここが、われながら不可解なのである。
そんな三冬のお風呂タイムに闖入者が!
「あっ・・・・・・」絶対に許さんぞ虫けらども!!!!!!
と、叫んだのは、男どものほうである。
その場は追い払ったものの、ただならぬ事態に三冬は小兵衛に救援要請。
しかし三冬の下に現れたのは・・・・・・
小兵衛ではなく、大治郎が駆けつけたことに、三冬はいささか不満であった。小兵衛が大治郎に丸投げしたんだから仕方ないヨ。
「それで、駆けつけてまいったのですよ。夕餉を食べずに来たものだから、腹が空いています」図々しいところも似て来たなこれ。
などと大治郎も、このごろは、こんな口をきくようになっている。
「相変わらず、いうことが堅いなあ」はい、嘘。
「いけませぬか?」
「いいとも、わしだって、お前の年頃には剣術ひとすじ。酒も女も眼中になかったよ」
いま、三冬の脳裡に浮ぶ男の顔かたちは、もはや漠然としたものではなくなってきている。ふーむ・・・・・・
リモコンボムが必要だったか。
いや、いっそ今爆破しておくべきかな?
嘘の皮チンピラにボコられていた若い侍・伊織を助けた小兵衛。
小兵衛は、あきれて舌打ちをした。
「どうしたのだ、これ・・・・・・」
事情は実にくだらない・・・・・・
くだらないけど、小兵衛が『むずかしい』『厄介な相手』と言い切るほどの事態。
「これ伊織」こんなに厳しく叱るのも珍しい。
と、路上に立ちどまった秋山小兵衛の顔色が一変した。小さくて細い両目が突如として、二倍にも三倍にも大きく見ひらかれ、炯々たる光を放ち、伊織の瞳孔へ飛び込んで来るかのようであった。
でも仕方ないね、東京湾に沈められる系の問題だからね。
実にどうも、端倪すべからざる父の姿を目のあたりに見て、秋山大治郎は、つぎの言葉も出ない。大治郎成長したなーと思わせる話が続いたところでこれ。
成長したのは間違いないけど、まだまだ小兵衛のレベルには到達していない。
兎と熊小兵衛と仲良しのお医者先生・小川宗哲の『愛弟子』、村岡道歩。
「これは、よほどにお苦しみのことらしい。宗哲先生が、さほどまでにお困りのことなれば、一大事ということになりましょうな」
小兵衛がそういったとたんに、小川宗哲が屹と顔をあげて、
「さようさ。まさに、一大事なのじゃよ、小兵衛さん。こうなれば・・・・・・ええもう、きいてもらわねば仕方がない」
彼は娘を攫われ、毒薬を用意するよう脅されていたのデス!
そんな外道な話、秋山父子が放っておくはずがありません。
今夜のように屈託があるときでも、六十をこえた秋山小兵衛が、そのおはるの女体に抗しきれない。本当に『仕方ない』のは誰だって話だよ!
「仕方のないやつじゃ」
だが、それは三十年も後のことだ。超長期連載予告。
・・・・・・未完だったのかぁ。
こういう「終わりのないのが『終わり』」は残念だ。
婚礼の夜小兵衛の弟子である御用聞き・弥七の『下っ引』(密偵)徳次郎が怪しい連中を目撃。
「それがな、今日は奴め、六郷屋敷を出てから浅草の橋場の先の、汚ねえ剣術の道場を訪ねて行ったよ」
と、一人がいったのを聞いて、徳次郎は緊張した。
橋場の、そのあたりの汚ない道場といえば、ほかならぬ秋山大治郎のそれで、ほかには剣術の道場なぞ無いといてよい。
・・・・・・『汚ない』を強調しないであげて!
大治郎の懐はほぼ0よ!
どうやら連中のターゲットは、大治郎の友人・浅岡鉄之助(35歳)の模様。
大治郎ほどではないにしろ『可成りの遣い手』であり、
『稽古がうまく、人柄が明朗で、いささかの邪気もない』ため若い侍に人気の好人物。
しかも鉄之助はもうすぐ結婚するってな訳で、これは見過ごせぬ!
「これは、お前の友だちのことだ」うぬ・・・・・・確かに今回は小兵衛には直接関係無い。
「はい」
「わしの出る幕はないようじゃな」
突きはなした。
だったら大治郎が1人でもやってやんよぉ!
なかなかどうして、このごろの大治郎は父・小兵衛に似て、芝居気も大分に出てきたようだ。もっとも、これは大治郎自身が意識してのことではない。自然に、そうなりつつあるのは、やはり父子の血というものか・・・・・・。つまり・・・・・・
大治郎モ爆破シナクチャアァ・・・・・・
「おのれ、何者だ?」大治郎、マジイケメン。
「浅岡鉄之助の親しき友、秋山大治郎」
深川十万坪あの小兵衛も驚く女とは!?
この日の外出で、小兵衛は、
「かつて見たこともない・・・・・・」
女を、見ることになるのだが、小船に乗りこみ、のんびりと煙草を吸いながら、大川の川面へ出て行ったときには、そうした事件が、行く手に待ちうけていようとは、むろん、おもってもみなかった。
というところで時間切れだーい\(^o^)/
終わってないのに\(^o^)/とはこれいかになんつtt
剣客商売ワールドが着々と広がりつつあると感じられる。
「昔旅に出ていた」って便利な設定だなぁとも思うけど。
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