今日の108円

1日1冊108円・・・・・・最近そうでもない。

影踏み 横山秀夫 2007年2月20日 祥伝社

2015-12-09 06:59:38 | ミステリー
深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。忍び込みのプロ・真壁修一は侵入した夫婦の寝室で殺意を感じた――。直後に逮捕された真壁は、二年後、刑務所を出所してすぐ、稲村家の秘密を調べ始めた。だが、夫婦は離婚、事件は何も起こっていなかった。思い過ごしだったのか? 母に焼き殺された弟の無念を重ね、真壁は女の行方を執拗に追った・・・・・・。(「消息」より)
裏表紙より。
『忍び込みのプロ』『刑務所を出所』・・・・・・
そう、ドロボウが主人公の探偵小説です。
元の本は2003年11月。



消息

 三月二十五日早朝――。
 三寒四温で言うなら、真壁修一の出所は寒の日にあたった。高塀の外に出迎えの人影はなく、だが内耳の奥には耳骨をつんつんと突いてくるいつもの合図があって、啓二の晴々とした声が頭蓋全体に響いた。
≪修兄ィ、おめでとさん! えーと、まずは保護司さんのとこ?≫
<いや>
≪ねえねえ、それじゃあ例の件、ホントに調べる気?≫
<そうだ>
(。´・ω・)?
『人影はなく』なのに・・・・・・
『修兄ィ』ってことは、啓二ってのは弟だよね?


なお、〝ノビカベ〟――住民が寝ている家に忍び込む「ノビ師」で、
取り調べに口を割らないしたたかさと名字をかけた綽名――真壁の調べ物は、
<自分がパクられた時のことは正確に知っておきたい>
だそうで。

最後に忍び込んだ家の夫婦を見て、妻から夫に対する殺意を感じた云々。
刑務所にいた2年の間のニュースを調べ、幼馴染の刑事・吉川にも話を聞くと
・・・・・・別に何も起こってない模様。

それでも今度は『同業者』相手に聞き込みを始める真壁。
啓二は『妄想』とまで言って真壁の行動を理解できず・・・・・・
≪最近多いもんなあ・・・・・・。前は聞かなくったってなんでもわかったのに・・・・・・≫
 無理もなかった。啓二が死んで間もなく十五年になる。実の母親に焼き殺された魂はどこへも行き場がなかったのだろう、他にどうすることもできずに、もともと一つだった命に還ってきた・・・・・・。
なん・・・だと・・・?
まさかの「幽霊係」系。
双子の弟(真壁は今34歳だけど、啓二は死亡時の19歳)じゃ、あんまり嬉しく・・・・・・
柏木爆発しろ。


記憶力抜群の啓二と共に調査を進める真壁。
2人が辿り着いた真相は・・・・・・
「じゃあな。悪いが行くぜ」
うわぁ、しねばいいのに。





刻印

 十五年前のあの日、真壁は法を捨てた。
『規則』『法律』・・・・・・
うーん。

知人が死んであらぬ疑いをかけられた真壁。
『強行犯の刑事にまでマークされ』続けたら『仕事』に影響が出るため、
犯人探しを開始するの巻。
≪でもさ、一回も同じ番号って見なかったなあ。世の中って広いんだよねきっと。一度手放したものは二度と戻ってこないんだ≫
「失くしたもの」はいつか見つかる・・・・・・
「捨てたもの」は見つからない。



「死ねよ! 死んでくれよオ!」
だが断る。
・・・・・・「救いの手」は、時に人を道から引っ張る。





抱擁

≪今出るとヤバイんじゃない?≫
<気掛かりは早めに潰しておいたほうがいいだろう>
まともな仕事に就いたら蝶・出世しそうな男なのに。


恋人?・安西久子の『ピンチ』――職場でのドロボウ疑惑――を知った真壁は、
彼女の無実を証明するため行動開始。
(ひどい!)
また1つ我々は真実を知る・・・・・・
あえて言おう!(そういうのは)幻想であると!


≪戻ってよオ、修兄ィ! お願いだから戻ってよオ! 俺、消えるから。俺、どこかに行くから。父さんと母さんのとこに行くからア! 修兄ィ! 修兄ィ! 修兄ィってばあ! 馬鹿ア! 馬鹿ア!≫
修兄ィー!!
・・・・・・(´-ω-)ウーン





業火

「盗人狩りの話だよ。耳にしてるかい?」
 今夜の旅舎検のことを言っているのではなさそうだった。
「初耳だ」
「半月前から同業者が襲われてるんだ。立て続けに三人もだぜ」
同業者から物騒な話を聞かされた真壁。
『消息』にて真壁が接触した同業者・黛も襲われ、もう『きっと助からねえ』レベル。


「やられた三人は、みんなこの界隈で仕事をしてる連中なんだ」
「・・・・・・・・・」
「おい、聞いてるのか? 次は、俺かあんたかもしれねえって話なんだぜ」
おい、そういうのやめr


「コソ泥ふぜいが手間かけさせやがって」
\(^o^)/

幸い命は助かった真壁。
負傷した体に鞭打って、襲われた原因を知るため行動開始。
 ニコチンの禁断症状に感謝すべきだろう。パンチパーマがロビーのソファーにいたら終わりだった。いや、五階で看護婦に見られた。真壁が病室を抜け出したことはすぐにでも奴の耳に入る。
見張りの最中タバコ吸いに行ってターゲット(真壁)を逃がす。
仕事に悪い影響が出ていることを自覚しないのが1番の問題。


どうやら「敵」は『バリバリのヤクザ』らしい・・・・・・!
啓二は調査を続けることの危険性を訴えるも・・・・・・
<何も知らないでいるってことが、何より危険なんだ>
修兄ィ、ドロボウやめよう。
アンタ絶対、蝶・仕事できる人だ。

はたして、『盗人狩り』の黒幕の正体は?
 不意に答えが浮上した。
鋭い(確信)





使徒

 サンタクロースをやってくれ――。
刑務所で同業者から頼まれた、
「ノビ師」にしかできないこと・・・・・・『サンタクロース』。


<そういうことだ>
≪嘘だ≫
<だったらそう思ってろ>
『勝手気ままにやりたい』・・・・・・
それだけなのか?


「いつまでも子供じゃない」
(´;ω;`)ブワッ





遺言

「この男が俺の名前を呼んでいたと聞いた」
『業火』にて『盗人狩り』にあった黛、やはり回復ならず。
・・・・・・意識を失う前に、真壁を呼んでいたらしい。
1回会っただけなのになー?
実力と人柄を感じて、なのかね。

 真壁は手帳に目を落とした。
 アイチャン――ドウカツ――ナカヌキ――ウキス――ナミヒキ――ハコシ――バンカハズシ――ハボク――スギモト――。
全部わかったあなた、自首しよう

黛が遺した言葉はもう1つ・・・・・・
≪父ちゃん、行っちゃやだよ、父ちゃん――泣かせるよなあ、黛の奴≫
<・・・・・・・・・>
≪うん、伝えてやろうよ。遺言みたいなものだもんね。けどさ、うわ言の内容からして、おそらく黛の親父もカタギじゃないね、たぶん――≫
いやー修兄ィは優しいなあー。


<何がだ>
修兄ィ・・・・・・(´・ω・)
でも俺も修兄ィ派かな。





行方

「・・・・・・そうよね。何もかも同じものを分け合っているんだもの。平気なのよね」
あ・・・ありのまま今起こったことを話すぜ!
「デートに出かけたら相手が双子の兄と入れ替わっていた」
な・・・何を言っているのか(以下略)

いやー、そんな男はエロ漫画の見過ぎじゃないっスかね。
いくらなんでもそれはねーよ・・・・・・ないよね?



 世話焼きの母の友人は、すべてを語ったわけではなかったということだ。
あの手の連中は「数」しか気にしないから・・・・・・
後でどうなろうが知ったこっちゃない。

バカな双子の弟(兄は確かにクズだけど、これは何が何でも断れよ・・・・・・)を
フったら兄の方がストーカー化。
困った久子が真壁に相談しに来たところ、
勘違い(でもないけど)したバカストーカーは2人がいた宿に火を放つ。
幸い2人は助かったものの、死者まで出る騒ぎに。

そんな事態でも、警察が「ノビカベの女」久子を助けるとは思えず・・・・・・
こうなったら真壁がストーカーをとっ捕まえるしかないッ!

<啓二、おふくろが憎くないのか。たったの十九だったんだぞ。あんなおふくろじゃなけりゃあ、お前は今だって好き勝手に手や足を動かせたんだ>
≪・・・・・・違うんだよ≫
 啓二の声がひどく沈んだ。
(。´・ω・)?



「覚えておけ――俺はいつだってお前の寝室に忍び込めるんだ」
※エロくない意味で。



 啓二は答えを知っていた。
あー・・・・・・。




「ドロボウが主人公」ってことで、受け付けない人は受け付けないかもしれない。
カッコよさげに見せたところで、「ドロボウはドロボウ」と言ったらそれまでだし。
久子も現実にいたら「バカ女」で片づけるレベル。
いわゆる不幸になりたくて不幸になるタイプ。
好きにしろ、こっちには関わんなって感じ。

真壁に感情移入させるためか、警察の人間がことごとくクズなのも気になる。
クズというと語弊があるかなぁ・・・・・・
なんていうか、クリーンな、正義のヒーロー感のする刑事が1人もいない。
探偵小説を読む時は「カッコイイ刑事」を望む気持ちが少なからずあると思う訳です。

真壁がカッコイイかどうか・・・・・・
カッコイイとは思うけど、真壁の生き方を肯定できるかは別問題。
なんとなく「オッサン判定本」な感じがした。

R.O.D. READ OR DIE 倉田英之 スタジオオルフェ 2000年7月20日 集英社

2015-12-08 06:17:37 | その他小説
「R.O.D. READ OR DIE YOMIKO READMAN〝THE PAPER"」。
長ぇよ。
東京、お台場、人の気配のない超高層ビル。
香港から来た呉は稀覯本『黒の童話集』の取引を行っていた。
相手の男は金髪のイギリス人。しかしその横には、
鑑定人だという眼鏡をかけた東洋人の若い女が・・・。
ボディチェックのため、女のコートの前を開けさせた呉は、
言葉を失う・・・。
コートの裏地にはやたらと内ポケットがあって、そこには、
文庫本やら雑誌やらスポーツ新聞やらが突っ込まれていたのだった!
裏表紙より。
アニメの名場面集であれだけ見た・・・・・・
「本を返してくださ~い!」(狂気



プロローグ

 本が好き。
 死ぬほど好き。
 手の中におさまる紙の束に、本物の宇宙をも凌ぐ無間が眠っている。
つまり今僕は、宇宙を1つ文鎮で机に押さえつけている・・・・・・!


すんごいレアな本を売るため、
香港から東京・お台場にやって来た呉と部下の呂。
彼らは所謂「香港マフィア」かな。

とあるビルにて、取引相手の金髪のイギリス人の男、
そして『鑑定人』だという野暮ったい東洋人の女と接触するの巻。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっち、です」
『素人』が「コート脱いで『中を見せろ』」って言われたらねぇ?
※呉は武器を警戒しています。
あ、待てよ、
「エロ警戒の反応が早い人」は常に(以下略)


「・・・・・・なんだ、そりゃ?」
 当然すぎる呉の問いに、女が顔と声を輝かせる。
「本です!」
『文庫本、丸めた雑誌、スポーツ新聞など』・・・・・・
驚くほどって全部で何冊だ・・・・・・?


ま、まぁ『鑑定人』の趣味はどうでもいい。
さっさと仕事しろ。
「うふふふふふふふふふふ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
 頬がまた赤くなった。目がややうるんでいた。まるで恋の告白を受けた少女のようだった。女の中で確かに、なにかが昂っていた。あれだけ野暮ったく、特に魅力もなかった彼女から、色まで見えそうな空気が漂っている。
※本の鑑定をしています。


「作者が本に込めた感情、本自体が蓄積した膨大な歳月は、如何なる技術を以ても模倣することはできません。彼ら、そして彼女らは、紙面の下に潜むそれを〝読み〟とるのです。類まれなる、本への感情移入を武器として。・・・・・・彼女も、その一人です」
解説乙。

さぁ本が本物とはっきりしたんだから、チャッチャと金払え。
「本なんてものは、場所は取るし重いし他に使い道もない紙クズさ」
そうだそうだ!
はよ金払わんかい・・・・・・


「何十年も何百年も昔の人や、世界の裏側にいる人の思いが、紙を通じて伝わってくる素晴らしさ! 時に知性を、時に情熱を、自分の解釈しだいで読み取れる無限の可能性! こんなに深い感動を与えてくれる〝本〟を紙クズ!? 訂正してくださいっ!」
流石は『愛書狂』(ビブリオマニア)。
何マニアであれ、マニアの前でうかつなことを言ってはいけません

と、とにかく金払え!
しかし、イギリス野郎が持ってきたケースの中身は・・・・・・
「見てのとおりですが? 紙です。ただの紙」
そっかー、ボクの見間違いじゃあなかったんだね!
・・・・・・って、おい。
ぶち殺すぞ(´・ω・`)


「この本は、今から二五年前に大英図書館から盗まれたものです。調査によると、盗難に当たったのは東洋系の一団だったとありますね」
「なにが言いたい?」
「大英図書館、特殊工作部の名に於いて、当書をあるべき場所に戻します」
この取引は、『大英図書館』の罠だったのです!

「一応、聞いておきますが。平和的に解決する気なんてありませんか? たまには話しあいとかも、いいもんですよ」
ふぁkk

呉は銃口を女に向け・・・・・・
「・・・・・・本を返せ」
 呉の視線を、女はメガネの奥で受け止める。
「渡しません。これは、私のです」
「大英図書館のです」
「俺のだ!」
※正解はイギリス野郎。
女はさらっと所有権を主張すんな!w


 空虚なフロアーを、大きな銃声が埋めた。
哀れ女は頭を撃ち抜かれ・・・・・・


 女の顔が白くなっている。それは、銃弾を受けて血の気が引いてとか、そういう意味ではない。メガネをへし折り、顔骨に穴を開けるはずの銃弾は、白の中に埋まっていた。女が顔の前にかざした、たった一枚の白い紙に止められていたのだ。
( ゜д゜)!?


「紙使いだ・・・・・・」
「!?」
「聞いたことがある。その名のとおり、紙を武器にする特殊能力者だ」
そう、彼女は『紙使い』(ペーパーマスター)、
大英図書館のエージェント『ザ・ペーパー』なのです!


しかし、呉も『〝読蛇〟』の通り名を持つ男・・・・・・!
「たかが女の紙細工、俺の蛇に通じるか!」

「ふんっ!」
 刃が、女の喉にピタリと当てられる。
「てめぇの負けだ、紙使い」
シャシャシャシャシャー&デス!
流石は『〝読蛇〟』さんっス!


さぁ紙使い、そしてイギリス野郎!
命乞いをするがよいぞ!!
絶対に殺すけどな!!!
 女は、困ったような顔で二人を見た。しかし口を開いたのは、金髪のほうだった。
「すいませんが、もう戦いは終わっているんです」
「なに?」
「あー・・・・・・言ってみれば、ここに来たことがもうお二人の敗因なんですよ」
はっはっは、負け惜しみかね・・・・・・


「! まさかっ!」
 呉の思考が、あまりに馬鹿馬鹿しい結論に至った。そんなことが!?
「ご名答」
 正解だった。金髪が笑った。
「・・・・・・ごめんなさい」
 女が頭を下げた。
( ^ω^)マサカッ

( ^ω^)バカナ

\(^ω^)/ペー

\(^ω^)/パーーーーーーー

\(^ω^)/!!!!!


読蛇さん(とその部下)、乙でしたー。
 憧憬も批評も、なにも聞こえなかった。〝ザ・ペーパー〟読子・リードマンはただ読書の快楽に身を沈めていた。呉や呂の顔すらもう忘れきっていた。
 彼女は何よりも、そう、他に何よりも本が大好きなのだ。
殺し合いをした数分後には忘れられた読蛇さんでした。
『プロローグ』了。



本編は。そんな『〝ザ・ペーパー〟』こと読子が、
現役女子高生小説家・菫川ねねねの悩みを解決するお話。
・・・・・・なんかお気楽な説明になっちゃった。
※基本シリアスです。

これ11巻も出てるのね。
で、なんか12巻の予定は未定だとかなんとか。
R.O.D READ OR DIE YOMIKO READMAN〝THE PAPER"-Wikipedia
11巻まで集めるのが先か、12巻が出るのが先か・・・・・・勝負だ!

新明解国語辞典 第五版 [小型版] 金田一京助 1997年12月10日 三省堂(7回目)

2015-12-07 06:17:42 | 新明解国語辞典
毎度、お馴染みの、国語辞書でございまース。
真面目な話、これはこれで面白いのよ?




ドンタク1⃣〔オ zondag(=日曜日)の変化〕「日曜日・休日」の意の、明治時代語・方言形。「博多ハカタ―4⃣〔=五月三、四日に行う博多の港祭り〕」
半日休み「半ドン」のドン。
「スマップのドン・キムラタクヤ」の略ではない。




ずん ぐり3⃣(副)―と ―する 肥っていて、せいの低いことを表わす。【――むっくり5⃣7⃣】(副)―と ―する 「ずんぐり」の強調表現。
こういうのの意味を勘違いしていると命にかかわる。
スタイルが良いと誉めるつもりで「ずんぐりしていますね^^」
言い終わる前に頭の分だけ身長が低くなります。





つうこう0⃣―カウ【通航】―する 船舶が通行すること。
なら『通行』でええがな(´・ω・)
※過去記事の誤変換の多さにボクは絶望している。
島国だからか、「海に関するもの」は地上と表現を分けるよね。





らん ぴ0⃣1⃣【濫費】―する むだづかい。表記「乱費」とも書く。
(´・∀・`)ヘー
でも俺、聞いた時ないヨ、コレ。



ろう ひ0⃣1⃣【浪費】―する 〔お金・物・精力などを〕普通必要とされる以上に使うこと。「時間の―(=むだづかい)/―家0⃣・―癖3⃣〕
こっちはよくするよく聞く。

捕捉として、gooの類語辞書・・・・・・
>[使い分け]

 【1】「無駄遣い」は、金銭や、水、ガスや他の物について、日常のくだけた場面で使われる。
 【2】「浪費」は、金銭や時間、労働力について使われる。
 【3】「濫費」は、多くの金銭をむやみに使うこと。文章語。
『濫費』は『金銭』に限定されるわけね。
無い袖は振れない訳でなるほど納得うるせーバーロー!



そして今この時・・・・・・まさに・・・・・・浪費っ・・・・・・!



機動戦士Vガンダム ②マルチプル・モビルスーツ 富野由悠季 1993年9月1日 角川書店

2015-12-06 06:59:56 | ガンダム
 地球連邦政府に反旗を翻した〝ザンスカール帝国軍"の侵攻により、故郷を追われてしまったウッソとシャクティ。その混乱でふたりは、市民抵抗組織〝リガ・ミリティア"のニュング部隊と出会い、行動を共にする。<ウッソに戦って欲しくない!>というシャクティの願いも虚しく、ニュング部隊は、ウッソのNT的な閃きに注目し、〝Vガンダム"のパイロット候補にしてしまう。シャクティのために故郷へ帰るか、それとも戦士としてベスパと戦うか? そんな葛藤の中でMS群の攻撃が始まり、ウッソは、Vガンダムで出撃した!
 ますます白熱する第2弾!!
前袖より。
1ページ目はシュラク隊のお姉さんの集合イラストだ―い。
何人かすぐ死ぬけど





 そういわれれば、正直なシャクティには、マーベットにかえす言葉がなかった。
Q.Vガンダムのパイロットはマーベットさんじゃね?
A.ウッソの方が『じょうずでしょ?』(確信)

たまたま拾った子どもだろうが、使えるモンは使うんです。
リガ・ミリティア、余裕無い組織ダナー。



1 パイロット候補生

 ニュータイプとは、環境と共生できる、ごくふつうの生物の境地のことである。
 人は、技術と文明をもったおかげで、素直な生物の種として、自然界と適合することをやめた変種なのだ。
 その種としてもってしまった歪みを矯正するだけのこと・・・・・・。
 それができた人こそ、ニュータイプであるはずなのだ。
1年戦争以来、「凄いパイロット」を指すものと化した『ニュータイプ』、その真の意味。




2 ラゲーンのファラ

「・・・・・・ガンダムは、抵抗分子にとっては、伝説的な名前です。ほんらい、われわれザンスカールが、地球連邦政府にたてついているのですから、ガンダムという名前は、われわれに帰属するものです。それをリガ・ミリティアごときがつかうとは・・・・・・」
初代ガンダム→連邦軍の新兵器
陸戦型ガンダム→連邦軍の量産機
アレックス→連邦軍の新兵器
GPシリーズ→連邦軍の新兵器
ガンダムMk-Ⅱ→連邦軍の新兵器
Zガンダム→エゥーゴ(=連邦軍)の新兵器
ZZガンダム→エゥーゴ(=連邦軍)の新兵器
νガンダム→連邦軍の新兵器
ユニコーン→連邦軍の新兵器
F91→連邦軍の新兵器

『地球連邦政府にたてついている』ガンダム、なくね・・・・・・?
パイロット連中は軍のやり方にただ従うタイプではないけどさ、
ザンスカールのように市民皆殺し的なことをやったガンダムはねーよ。
ピピニーデン、マイナス50ポインツ!


「当方のマシンの名前の大半は、フォンセ・カガチの趣味でつけられたものだ。木星帰りのおかげで、ボケているのだ。いい名前というものは旗印にもなるということは、歴史がおしえてくれている」
うん、ザンスカールのMSは名前がダサいよね。
でも老人の『趣味』じゃ仕方ないね。




3 シュラク隊の女たち

 ウッソの目の前のマーベットの横顔には、生気がなかった。
 その理由は、ウッソにもわかっていた。
 オリファーは、マーベットが心を許している男性なのだが、その彼があつめたパイロットたちが、すべて女だったということは、マーベットにはおもしろくない。
しかも全員スタイルよくて美人だから面白いはずがない。
『技量と人柄でえらんでいったら』、そうなるのは必然ともいえるけど。
「自信」と「優しさ」を併せ持っているってことだもの。
『すべて女』なのは・・・・・・ま、グーゼンかナ。



4 もうひとつの両親の顔

 これは、理屈でわりきれるものではない。
 あしたにも死んでしまうのなら、子供は産んでおきたいという単純な思考・・・・・・むしろ、動物として、本能的な欲望であろう。
少子化対策を閃いたぜっ!
毎日マイナンバーで抽選して、当たった人は死んでもらおう(提案)

晩婚化で高齢出産の「技術」は進んでいくだろうけど、
逆の発想で、「高齢出産無理だわー」って流れになったら出生率上がる・・・・・・?
ま、上がったとしてもシングルマザー()が増えそうな気もする。



5 ラゲーンのカテジナ

「・・・・・・元気になってよかった・・・・・・カテジナ・ルースさん・・・・・・」
「よぶんなことを・・・・・・なさって・・・・・・」
 包帯のしたのくちびるは動きもみせず、白い包帯のあいだからのぞく瞳から、涙があふれているようだった。
10代の少女が『全身に火傷の傷をおった』ら、絶望するだろうよ・・・・・・。
『ムッとして』ねーでそんくらい想定しとけクロノクル。マイナス10ポインツ!



9 連邦のクズ

「アハハハ・・・・・・ぼくって、なんでこんなに、もてんだろうかなー」
黙れメガネ。
V2のコアファイター返せ。



11 アタック・フォーメーション

 前線という現場を知らないものが、戦争全般の指揮をするというのは、奇妙なことなのだが、近代戦争のたいはんが、この方式で実行された。
 だから、戦争は、はてしなく無残になるのだ。
国家元首同士による時間制限とTKO無しの殴り合いで勝負を決めよう(提案)



13 不時着したポイント

「・・・・・・冗談ではない。われわれザンスカールこそ地球連邦政府という体制に反逆しているものだぞ」
初代ガンダム→連邦軍の戦力
陸戦型ガンダム→連邦軍の戦力
アレックス→連邦軍の戦力
GPシリーズ→連邦軍の戦力
 (2号機の件は開発者の意図ではない)
ガンダムMk-Ⅱ→連邦軍の内戦
Zガンダム→連邦軍の内戦
ZZガンダム→連邦軍の戦力
νガンダム→連邦軍の戦力
ユニコーン→連邦軍の支配は拒絶、しかし連邦の敵ネオジオンを止めている
F91→連邦軍の戦力

Mk-Ⅱ・Zは体制に反逆と言えるかもしれないけど、あれ結局「軍の内戦」だし。
連邦軍とはっきり「敵」として戦ったことがあるのはユニコーンだけで、
それも連邦軍をぶっ潰せって形じゃない。
ガンダムは「反逆の象徴」じゃなくて「反撃の象徴」と呼ぶべき。

そういう意味で、リガ・ミリティアがガンダムを使うのは正しい。
クロノクル、マイナス10ポインツ!



16 ウッソとシャクティ

『自分のやっていることは、子供まで戦争にまきこむことだ・・・・・・これでいいわけがない・・・・・・カサレリアに帰してやれるものならば、帰してやりたい・・・・・・』
 しかし、いましがたの戦闘でみたウッソの技量は、シュラク隊の誰よりもすぐれているのである。
 そういったパイロットのひとりを、ムザムザと手放すことなどできるものではないのだ。
2巻では遂にVガンダムで実戦に挑み、しかも戦果を挙げてくるウッソ。
シュラク隊なんか出撃の度に人数が減っていくんだから・・・・・・。

でも、戦いに巻き込まれたウッソとシャクティは帰りたい訳です。
そんなウッソの気持ちを変えたのは・・・・・・
 シャクティは、そのとき、ウッソのお姉さん好きがはじまったのだ、ともわかっていた。
ここだけ引くとエロガキみたいだ(^з^)



17 ゴメス輸送部隊

「イエロージャケットがテスト中のシャッコーに比べると、運動性はいいんですけど、ドッキングするというので、あのドッキング部がモロいんじゃないかなって、ちょっと怖いです。ドッキングとか変形するんで、コクピット部のショック・アブソーバのスペースがじゅうぶんにとれてないでしょう? だから、衝撃もハードにかんじて、なんていうのかな・・・・・・パイロットを大事にしていない機体ってかんじがします」
ウッソによるVガンダム評。
パイロットの安全が犠牲に・・・・・・大した欠陥機じゃないか!
しかもこの意見、後継機に反映されない
ヒドイ話だ。



19 アーティ・ジブラルタル

『・・・・・・ぼくは、助平なのかな・・・・・・』
うん。




20 ギロチンの音

「・・・・・・グリフォン家の由来を背負うことを、わたしは、自分の美学にしている。ギロチンの家系を背負ったからには、それを実践してみせるというのも、タシロ・ヴァゴ大佐の意思でもある」
ザンスカールの地上軍を指揮するファラ・グリフォン中佐。
ザンスカールを象徴するギロチンの執行は待った無し。


『こういうことを思いつき、やってきてしまって、それが、歴史の必然などという言葉遣いは、やめなければならない。抹殺されなければならない種は、知恵をつかう人間の大人たちなのではないか? ぼくら子供が、その大人になるということは、無残なことだ。だとしたら、そうではない大人の世界を獲得しなければならない』
伯爵の敵討ちだザンスカールをやっつけろ!と、ただ単純には考えない。
・・・・・・13歳?すごいチビの33歳じゃないの?




反ザンスカールの組織リガ・ミリティアに巻き込まれたよ!
なんだかんだとVガンダムでベスパと戦うよ!
実は、ウッソの両親はリガ・ミリティアの関係者だったよ!
宇宙に両親がいるかも!←今ココ

ウッソの戦いは続く。続くったら続く。

殺人初心者 民間科学捜査員・桐野真衣 秦建日子 2013年3月10日 文藝春秋

2015-12-05 07:19:32 | ミステリー
婚約破棄された上に、ダニ研究の仕事までリストラされた桐野真衣(32歳)。どん底から飛び込んだ民間科学捜査研究所では、勤務早々から、顔に碁盤目の傷を残す連続殺人に遭遇する。変人の同僚に囲まれながら科学捜査で事件に迫るが、そこには意外な結末が――。
「アンフェア」原作者による、待望の文庫書き下ろし新シリーズ!
裏表紙より。
『原作者による』と言われても・・・・・・知らないんだな、これが。



第一章

 殺人者とふたりでお茶を飲む。

 そんな事態が、まさか自分の身に起こるとは!
上記参照な主人公・桐野真衣(32歳)、本日は殺人者とお茶らしいよ。
・・・・・・殺人者と協力するハンニバル・レクター的なお話?


「楽しいね」
 言いながら、殺人者は両肘をテーブルにのせ、ぐいっと体をまえのめりにさせて、真衣の目を覗きこんできた。
「?」
 相手の顔の近さに、真衣は微かに動揺した。
「何か、デートって感じで」
・・・・・・違った。
まだ捕まってない殺人者と対峙しているところだこれ!


「桐野さん。ひとつ、アドバイスしてもいいですか?」
 と言った。
「なんでしょう」
「警察の真似は、やめた方がいいと思いますよ」





「―――とっても、危険です」




からのー



「危険なんて、全くないですよ!」
 その日、真衣は八年間勤めた制約会社をリストラされたばかりで、途方に暮れていた。わらにもすがる思いで、中途採用の面接に来ていた。
殺虫剤の会社で商品開発をしていたものの、ダニ駆除の商品が大失敗。
結婚の予定があった真衣は『専業主婦って幸せだと思いますよ』とリストラ。
そのときには婚約破棄されちゃってたのに。

婚約破棄はリストラの1週間前で、そのとき「仕事を頑張ろう」と意気込んだ結果・・・・・・
「九割をローンにして1LDKのマンションを買いました。 人形町の新築分譲タワーマンション。契約書にハンコをついたのが、ちょうど前日でした」
「何の前日?」
「ですから、会社から『辞めてくれ』って言われる前日です」
衝動買い、ダメ、絶対


「自分で言うのもなんですけど、私、決断力だけはあるんです」
おk、把握した。
話を聞くだけならテラワロスwwwくらいのもんだけど、関わりたくはないタイプだナ。

しかし所長の梅原は、その決断力、
そして突然見せられた「交通事故のあまり楽しくない写真」に対して
10秒ほどで『慣れました』と言い切った環境適応力を評価。
こうして真衣は民間科捜研、神田科学捜査研究所で働くことになったのであります。


「大丈夫!大丈夫! 死体なんか滅多に扱うことはないし、危険な目に遭うことも絶対にないから!」
面接ってのは、不都合な情報は出さないもんです、はい。
これが冒頭のティータイムの3週間前だそうで。




 警察の科捜研は、犯人を捕らえ、事件の真相を明らかにするために操作・鑑定をする。民間科捜研は、依頼人の利益のために、捜査・鑑定を行う。
(´・∀・`)ヘー
浮気調査の証拠固め的な仕事が多そう。


勤務初日。
「おい、新入り」
 いきなり声が飛んできた。
「はい」
「科学とはなんだ?」
独自のてっつがくー的なものを持っている人かな?

「おれが、この民間の科捜研に転職してからまだ二年だが、その間におれとコンビを組まされた人間は全員ここを辞めている」
「は?」
「サンプル数は四つ。例外はない。なので、あんたも半年持たずにここを辞める。これは科学的に正しいかな?」
「百人連続で辞めたら、百一人目も確実に辞める。 千人連続で辞めたら、千一人目も確実に辞める。 これなら科学的に正しいのかな?」
自分がやられたらうっぜーーーーッ!!であろう会話が続き、締めは・・・・・・

「はは! バカかおまえ」
ヤな奴、ヤな奴ヤな奴!
面接の時、突然うわー((;゜д゜))な写真を見せたのもこいつ。
その男の名、緋村数記。


真衣が『「殺意」に近い感情』で『凶器として使えそうなもの』を探していると、
仕事の依頼人が御登場。
ヤな奴・緋村から打ち合わせに呼ばれ、初仕事かと喜んでいた真衣でしたが・・・・・・。
 さて。惨殺死体の話をしよう。
吹いたwww
なんだこの『さて』wwwww

真衣が初仕事にwktkしている頃、
都内で殺人事件があったんですって、やーねー(´・ω・)(・ω・`)ネー
しかもどうやら連続殺人。
被害者は若い女性で、顔に『碁盤目状に六つの傷が付けれていた』ことから
警察庁内では『囲碁部殺人事件』と呼ばれることに。



場面が戻って・・・・・・
神田科学捜査研究所に現れた依頼人は、紡績会社の社長・飯塚。
「誰かが、この生地を、盗んで社外に持ち出したのです」
「盗んだのは・・・・・・社内の人間に決まっています!」
新商品のサンプルが盗まれた、残ったサンプルの指紋を調べてくれ!
・・・・・・と、そういう依頼。
実際にこういう事例もあるのかなぁ。哀しい話やで。


指紋採取の仕事が来たということで、緋村は真衣に指紋採取の練習を指示。
「二番目の引き出しに、梅さんが警察やめる時にかぱらってきた科捜研のマニュアルがある。それを読め」
緋村サンは放任主義だなーって、おい。
まったく!まったくなー!

ちなみに、梅原も緋村も、そしてまだ姿を見せぬ男・浅倉も元警察官。
「つまり、この民間科捜研の捜査員で、純粋な民間人はおまえだけだ」
「はあ」
「そして、それが唯一、おれがおまえに期待している点でもある」
へぇ・・・・・・?


マニュアル片手に指紋採取をやってみた真衣の感想は、
 ―――けっこう、好きかもしれない。こういう仕事・・・・・・
だそうで。
前向きなのは好感持てる。


指紋採取の次はデータベース作成。
どうやらこちらも性に合っているようで。
 懐かしい感覚だった。
「ダニL」の商品開発のために、毎日毎日、ダニの生態調査に明け暮れていた時の楽しさに似ている。
「毎日眺めてると、だんだんダニがかわいく見えてくるの」
判定は・・・・・・セーフ!
これは「いい顔」が想像できてダニ、違ったアリなんじゃないかナ・・・・・・

「首吊り死体の索状痕って、びっくりするほどいろんな種類があって面白いよ」
アウト




「真衣さん、こっちの世界へようこそ」
「え?」
「やっぱり、私の目に狂いはなかった! 指紋にセクシーを感じるなんて、この仕事に向いてる証拠です」
真衣の元婚約者の妹・松島ゆかり。
真衣に仕事を紹介したのは、警察の科捜研に勤めるこの(変な美)女。
類友ってことだよ!





第二章

「藤城さん、どうかしましたか?」
松島ゆかりにホの字の刑事・藤城。
どうかwwwしましたか?wwwwwww
引っぱたかれた方がマシじゃねーのこれ。



「盛さん、晩飯まだなんですか」
「食べたよ。でもさ、甘い物は別腹っていうじゃねーか」
 藤城がゆかりのために一時間も並んで勝った四つのシュガードーナツのひとつが、あっという間に盛の胃袋に入ってしまった。
鑑識課の課長・盛。
この作品で1番のゴミ。いいところ何も無い。
梅原のキャラクターは親しみを感じるんだけど、盛はただ不愉快。
まあ藤城はm9(^Д^)プギャーwwwwww



「警察から『人が死んでいる』という電話があった。でもおれは、伝聞の情報は信用しないことにしてるんでね」
神田科学捜査研究所に警察からお呼び出し。
呼び出された現場は・・・・・・なんと飯塚紡績。
屋上から首を吊った後に落下した死体の側には、例の指紋の件の鑑定書が。

証拠を突き付けられたスパイ社員が自殺、そういうことかいなー・・・・・・?
現場を見た盛はあっさりそう断定した模様。ろくな捜査もせず。
「私の気のせいかもしれないんですけど・・・・・・ちょっと、違和感があったんです」
首吊り死体のデータベース作成をしていた真衣は、瞬間的な観察力を発揮。
名探偵の基本だね!



ヤな奴・緋村、『人類の事件』を捜査し続ける『先回りの』浅倉、
部下のサービス残業をわかりやすく喜ぶ梅原ら仲間たちと共に、
素人捜査官・桐野真衣(32歳)が殺人事件の真相に迫る!

はよはよ!とドンドン読み進めた結果、、
オチで「あ?」「えっ・・・・・・?」みたいな。
完全に作者の罠に引っかかっていたのが・・・・・・
悔しい・・・!でも・・・面白い!