興味津々

日々思ったことを綴ります

だっぴかん っていう殺虫剤

2020年06月19日 | お薬のお仕事
だっぴかん って何だかわかりますぅ?
と私にお鉢が回ってきた
殺虫剤で、と言っている

その前に それは扱ってません とか
勝手に言っている声が届いてきた
なんだろう と思って聞き耳を立てていたのである

こういう時に知っていると新参者は認めてもらえる
絶好のチャンス 
と思ったら

そんなことを言ってきた

で、だっぴかん…
「かん」は「缶」と漢字でメモに書いている

さぁ知らないわ~ 
そんな名前の殺虫剤、今まで聞いたことないです

となってしまった
実際知らない

最終的に店長か誰かに尋ねたらしく
わかりましたぁ!、ありました
お待たせしました
と 弾んだ声で応対している声が聞こえてきた

えええっ
店にあるのか、どこにあるの それっ
と やっぱり後で見に行った

パッケージがめくれて
カッコいいデザインになるっていう
こういうのを だっぴかん って言うんだって。

ふうん 当初は良く呑み込めない

だっぴってどういう字書くのかしら
「ぴ」は「皮」?って聞くと

さぁ知らない ともかく「だっぴかん」って言うらしいよ

帰宅してからネットで調べると合点した

調べる、と言っても だっぴかん という言葉が
思い出せない
殺虫剤 、 パッケージ 、 デザイン ・・・
思い出す言葉を色々入力してみてやっと結論が引き出せた

正解は「脱皮缶」合点がいった
具体的には
金鳥の『ゴキブリがいなくなるスプレー』『うごかなくなるスプレー』
を指す

殺虫剤を購入するのは年配層が多く
若い人たちにも購買層を広げようという目的で制作されたそうだ

ゴキブリなどの絵が描かれているスプレーは
今どき好まれる おしゃれな部屋にそぐわない
かと言っておしゃれなパッケージでは何のスプレーかわからず
店頭で 売れない
敬遠される原因を取り除こう、という作戦

外側のビニール面には派手に「ごいす」等と書かれていて
緑や赤・黄で強い殺虫剤のイメージ
これを買ってきて、家でぺろんと剥がすと

白いスプレー缶が現れる
キンチョーの赤いマークだけさりげなく自己主張。

なるほど・・・

それにしても これ 去年から発売されていたとは
全く知らなかった

逆に知らないのは恥ずかしい
絶好のチャンスを取り逃がしてしまった

こういうこともあるから
この仕事は面白いのである
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眠れないって私もよ

2020年05月18日 | お薬のお仕事
日曜日はお客様の相談数が多いのかも知れない

相談を受けていると 微力無力は承知ながらも
いちおう仕事しているんだな と感じられる

薬剤師には見られない らしいのが少し悲しい?のだが
今回も若い男性に
「薬に詳しい方おられませんか?」と呼び止められた
で、口ごもっていると
名札を見ているので 「どうされましたか?」と言うと
切り出してくれた

眠れるようなお薬ないですか との質問
こういうのは 効くんですか
どう違うのですか

寝つきはそう悪くないけれど
色々考えて夜中に眠れなくて起きてしまう
朝も早く目が覚めて…
深く眠れるようなお薬はないですか

以前病院でもらった薬はよく効いた ような気がした
それとは違うんですよね

漢方はすぐには効かないんですか

などなど、、、
同じような質問を繰り返しされる

かなりストレスのある気配
まだ私も売り場をよく把握できていない状態で
そういわれて良く見ると
今まで私がいた店舗ではなかったような
眠りに関する市販薬が割合と揃っていることに気づいた

ドリエルから始まって
ジフェンヒドラミンだけで各メーカー山ほどあって
そればかり何種類も置いていてもナンセンス
ということは理解されている会社のようである
ってか 昨今はどこもそのようになってきたのだろうか

健康食品を同じ棚に並べていいのか?とは感じたけれど

こういう時こそは
柴胡加竜骨牡蛎湯 を勧めたい
困った時だけ ドリエルのんだら 
で2種類購入 がベストかな
と内心思ったが 漢方が効かないと思っている人に
無理に勧める話術もなし 
また絶対に効く ということもない

色々と参考になることは話すけれど、
結局は購入する人に決めてもらいたい

迷いを誘って 最後何も買わないで帰られる
というのが 私の中での最悪だけれど
致し方ないのである

同じ質問を繰り返す ってことは
よほど悩んでいるのである
さわやかに最後を決めて
じゃこれにします!って滅多にない
と思っている方が楽である

嫌なお客のタイプは
信用してません、をあらわにする人
何かを聞いておいて 答えて選ぶと
逆のものを選ぶ
高いとか 効かないとか 勝手に決めて
わざとじゃないのと思うほど全て逆の判断
こちらの目は絶対見ない 不機嫌
そういう会話のあとは 凹む

今日のお客さまも ちょっと考えますので
と言ったあと 私が去ったら買うのをもうやめるのかと思った

しばらくして傍を通ると
また声をかけてこられた
そして同じような質問…

まだ迷っているんだ~

私がレジに入って もういないのかな
と相当な時間が経ってから
購入してもらった
ドリエルだったけど

決まって良かった と内心ホッとする

眠れない 眠れない と考えることで余計に眠れなくなりますよ
とも言った

眠れないと思っていても 意外に人は眠っているものなのである

夜眠れなくとも、例えば昼間に10分ほど居眠るだけでもOK

眠れない苦しみは私も嫌というほど体験した

いおうがなし
眠れないことと付き合うこと しか道はないのではないかと思う

今いわれる新型コロナと共生するが如く
眠れないこと とも共生するしかない と私は思う
時が流れれば解決されると考えたい
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仕事と言えるか言えないか

2019年03月17日 | お薬のお仕事
本日のお客さまは
私にとってたまにはあるけど
珍しいパターンだった

棚の商品を整えていると
「薬剤師さんですか?」と名札をジロジロ見て
確認

はい、そうですけど と答える

花粉症でジルテックを処方されのんでいて
歯医者にいったら今度
抗生剤のアジスロマイシンをもらって
のんでます

アジスロをのんでいる間は
ジルテック休んでいたけど
花粉症の症状出て来て困っているので
今晩両方のもうと思うのですが
構わないでしょうか

という質問。

どこかの薬局でもらったらしい
ちょっと派手めの薬袋に入った
のみかけのアジスロを見せられた

そうだった、確か三日間服用するんだったな

と微かな記憶をたどるわたし。

これ、眠気出るらしいんです
アレルギーの薬と両方のんで大丈夫でしょうか?

と聞かれた

こういう質問を受けるってのは
いかにも「薬剤師らしい仕事」薬剤師にしか出来ない
時給2000円の価値のある仕事をさせてもらっている
訳である

お客さまものんでよいのか不安だから聞いてくれる
薬剤師 という看板に信用を寄せて来てくださるのだから

本当にありがたいお客さまなのである

しかし
そのお客さまはそれだけ聞いて答えを得ると
満足そうに
何も買わずに去って行かれた

うう~~ん
あのお客は、もう一度ここへ何かを買いに来てくれるだろうか~?

店の利益 一銭もなし
しかも質問に答えている間、他のお客のレジを待たせている

店にとってはあまりありがたくないお客となる

お客はただ、日曜日に連絡できる調剤薬局はないから
たまたま薬剤師のいるこの店に来たダケ ってことである

これは仕事になるんだろうか~?

一方
今日は日曜日で私しか薬剤師はいなかったのだが

資格者が被る時間は
色々と雑用を言いつかる

例えば洗剤とか生理用品とかの雑品を
前陳列 してほしい だの

チョコレートを箱から出して
減った分を並べてほしい だの

あきらかに誰にでも出来る仕事を
指示される

これは 薬剤師の仕事なんか~?

余ってる人なのよ って暗に言われている気さえしてくるし
指示のされ方や言われ方によっては
屈辱感や時に怒りを感じることさえある

店的に言えば おそらく これをやってくれた方が

お客の一銭にもならない質問に時間とってるより
仕事してるってことになるのかも?

調剤室でお薬をミスなく正確に揃える というのは
もはやロボットでも出来る仕事であって

薬剤師が本来そこで煩わされる仕事ではない

という言い方をする人もいる

では 薬剤師の本来の仕事ってなんだ?
というと

お薬の成分量や処方意図をわかって
副作用や相互作用を把握し
与える人へしっかり正しくお薬をのんでもらえるように
導くこと

って いうようなところだろうか

第一に
相互作用ってひとくちにいうけど
10種類ほどの薬出ている人もいる中、
全ての相互作用ってそりゃ無理だよ
とハナから私は思ってしまうのである

言い訳になるんだろうけど
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折り合いのつけどころ

2019年03月03日 | お薬のお仕事
薬剤師はピンキリって聞くけど
って
まだ病院で研修生やっていた頃に
うたごえグループの仲間がチラリと
口にしたのが妙に印象に残っていた

その頃も、自分に自信がなかったけれど
そのまま猛勉強することなく
出来ないままに、他のことに手を出して
やり過ごして

結婚して病院薬剤師から逃げてしまった

そのころの薬剤師は
ひたすらピッキングが中心だった

正確に速く処方箋通りにお薬を揃えること
あるいは散剤を計量すること

がまず出来ることが前提である

散剤の常用量の計算とか そういうことも
出来ないまま 
日々憂鬱にすごしていた

添付文書を持ち帰り、集めたり
少しの努力はしようとは思っていたものの

結局
自分は薬剤師には向いていないんだ
と勝手に思っていた
仕事の面白さが見いだされなかった

しかし、やたら調剤室への懐かしい気持ちだけは
今も残っている
お薬のたくさん並んだ棚を見ると
ちょっぴりワクワクしてしまう

結婚して出産して夫の仕事で渡米して
帰国し子どもが幼稚園、学校へ行くようになり
ひとりの時間が出来ると

今度は免許を使ってパートに出ることを考えた

近くの薬店へ自転車で週何度か通ってみた

その頃は、まだ景気が良くて
今から思えば狭くて汚い店に、たくさんのお客が集まっていた
レジ打ちが慣れなくて
無資格の白衣を着たパートのおばさんに
ほとんど無視された

私より若い薬剤師の子は
好かれていたらしく、
同じおばさんにたくさん話しかけられていた…

自分は人と馴染むのに時間がかかる性質なんだろうな
とも思うけれど

それより前に 自分は嫌われている などと
考えて委縮してしまう

それより仕事への本気度が違うから
根を張って居場所を勝ち得ることが出来ないのだろう
とも考える

ともかくもその店は
ちょうど?人間関係がイヤになった頃に
引っ越しすることになったことを幸いに辞めることが出来た

引っ越し後、しばらくは家にいたが
ダスキンの集金などで小遣い稼ぎをしている時に

近場のスーパー新店オープンで
薬剤師を募集していることがわかり
応募してしまった

当初は年輩の厳しい薬剤師の先輩を怖がったり
色々なこともあったけれど
概ね楽しく仕事をしていた
市販薬の知識も少しは蓄えられた

が、賃貸マンションから一軒家への引っ越しや
ダスキン集金の仕事との兼ね合いや
子どものこと… 
一度に多くのことが受け止められなくなり
精神的に病んでしまい、
続けられなくなった

そうして子どもの中学受験が終わって一段落すると
また勤めたくなった

選んだ先は、漢方を扱う診療所

もっとしっかり勉強すれば良かったと
苦い思いで、思いだされる

私はそこの老ドクターが何種類もの漢方薬を
「おやつと同じ」という感覚で何倍もの量を
どんどん処方されるのが怖かった

投薬は古手の事務さんがやっていた

全てを牛耳っているそこの事務さん2人は仲が良くなく
双方の悪口蔭口を聞かされた

しかし、概ね私は親切に迎えてもらった
歓迎会までしてくれたし
パソコンの苦手な先生には教えてほしいと言ってもらえた

期限切れのお薬を一気に処分させてもらった

そんな環境でいることにもっと私は感謝すべきだったし

もっともっと漢方薬について
わからないのなら
噛り付いてでも勉強すべきだったのに

カルテにかかれた読みにくい先生の文字への不満は
自分が調剤を間違えることへの
言い訳だった

監査も古手の資格のないパートさんが
やってくれたが
完全に私より彼女達パートの方が仕事が出来た

考えてみれば
その時も調剤が普通の人より正確に出来ないことには
気付けていたはずだった

性懲りもなく
私はその「大量の漢方薬」から逃げるために
調剤薬局へ移ることにしてしまった

初めて勤めた調剤薬局で
私は周囲にあきれられる立場になった
食いつこうとしたけれど
全てが裏目に出てしまい

深く病んだ
今思うと、あの頃も相当苦しかった

泣きながら過ごした日々

今、この線路の上から飛び降りたら
楽になるかも、 と何度か思った

(恐らく私を心配した)夫には
薬の本とカバンを投げつけられて
ビリビリに破った
もう一生調剤はしない と決心した

それからはしばらく離れていたのだけれど

またドラッグストアに縁あって勤めることになっていた

OTCだけ。と
思っていたのに

10年ほど経つうちに
また調剤の波に巻き込まれた

あとは割愛

これだけ色々な職場をふらふらと経験したのは珍しいかも知れない

良いことだとは決して言えないだろうし
軽蔑やもしかしたら同情はされたとしても
褒められた話じゃない
どちらかといえば 恥ずかしい、隠しておきたい話である

曲がりなりにも薬剤師として勤めていたのであるが

知識は万全とは全然言えないだろう

そんな私も一応は昨年、認定薬剤師の資格は取った

6年制卒業生の国試レベルの問題は解けるようにはとも
考えてはいる が実情全然なのではあるが

今はどこから手をつけて良いのか
またもやさまよっている状態である
60にもなって、である

目の前のことをしていくしか
ないのか とも思っている

今一緒にいる薬剤師の年輩男性は
研究職にいた人だから
私の様にバタバタ走り回るようなタイプじゃない

薬の知識もひょっとしたら同じくらいかな
と勝手に思ったりしている

会社側は、幸い私を「若い」と考えて
POP作りや売り場作成や管理、パソコンの仕事を
回してくれる

けれども、人員的には余っているから
他部門の商品整理とか 誰でも出来るような仕事まで
回される
他部門のパートさんと仲良くなるには
例によって私にはなかなか時間がかかってしまう

お客さまには時に信じられないような言動をされることもある
こちらは買ってもらう立場なのだから
それは仕方のないことであり

これは調剤薬局や病院ではないことだろう

ダイレクトに自分の薦めたいお薬を薦められる
のも楽しさのひとつである

処方箋どおりにお薬を揃えて
あるいは処方箋の中のお薬の処方意図を探り
処方量、相互作用、をすばやく検討し
もちろん正確にお薬を揃えて
きっちり説明して、薬歴を管理する

そりゃ高等なお仕事だろうけれど

今の私には やっぱり実力的に無理なのである

もうバカにされたって良いじゃないか
自分が自分をバカにしなければ
それで良いのだ

よく考えれば
自分で自分をバカにしているから
バカにされている と感じているだけなのかも知れない

市販薬
という目の前の課題に
もっと真剣に
浮気しないで
見つめようかと 考え始めている

(続く)
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優柔不断

2018年01月20日 | お薬のお仕事
断られても不快だし

いざ
来てほしい と言われると

どうしようか本当に迷うパターン。

昨日も結局ほとんど眠れなかった

将来を考えると
楽な方を選ぶべきではない

今回もこれだけ難儀したのに
次回60過ぎで
簡単にまた転職先が見つかるとは考えにくい

そう考えると昨日決心した
少々ハードな会社で頑張るしかない

続くかどうかも不安だけれど
チャレンジする価値はある

何故なら将来が長いから

今日内定の電話がかかってきた方は

多分私には楽しい職場になりそうで
ワクワクした

そして多分身の丈に合っていると思う

発注も棚替えも店づくりの作業も嫌いじゃないから

薬剤師の仕事としては
かなり安直である

家庭中心でやっていけるだろう

安直でも全然良いんだ

けど、
2年後 確実に仕事を失う
引っ越し先に店舗がない

もう一方の方は、経験者が口を揃えて
たいへんだよ と言っているから
なおさら不安

どこの店舗に行かされるかも不明のまま

だけど 会社はなるほど大きい

接客の才能は私には多分ない

訓練すれば本当に磨けるのだろうか

未知数の怖さ
再び挫折するのではないかという不安

だけど 将来性はある

昨日の段階では一方しか内定もらってなくて

今日はもう一方がOKって言ってくれた

本当に来てほしい って感じが
電話の向こうの店長さんの声から伝わってくる

昨日の考えなど 瞬間に吹っ飛んで
もうほとんどこっちにしようと思ってしまっていた

だけど車の運転も不安だしな、
確実に2年で辞めることになる
後がない

さあ どっちにするか

月曜日までに決定しないといけない
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