父は、 「 人を先にして自分を後にせよ 」 という家訓のもとに育てられました。 私もこの教えをずっと貫こうと思っています。 父の思想にはいろいろな側面がありますが、 根本は、 「 自分を後にする」ということだと思います。 つまり自我を抑えて真我になる。 そうすると自他の区別がなくなる。 自分も他人も自然も同じ心の中の一つの個になる。 だから父は、 びっくりするほど心が澄み切っていました。 人のことを構わず、強い物言いをするときもありましたが、 それは他人だと思っていないから。
とにかく、 自我をのさばらせないこと。 子どもを育てるときには特にそうですが、 これがすべてに通じる基本だと思うのです。
[ 岡 潔、森田真生編 『 数学する人生 』 刊行記念インタビュー ]
松原さおり/父、岡潔の思い出 聞き手・森田真生(独立研究者)
とにかく、 自我をのさばらせないこと。 子どもを育てるときには特にそうですが、 これがすべてに通じる基本だと思うのです。
[ 岡 潔、森田真生編 『 数学する人生 』 刊行記念インタビュー ]
松原さおり/父、岡潔の思い出 聞き手・森田真生(独立研究者)