親爺は昨日2年ぶりにプル族の村を訪れました。
プル族はもともと北アフリカで遊牧を生活の糧として暮らしていた部族で、顔立ちは堀が深く美男美女が多く、独特の衣装や飾りを施します。
彼らの生活は実に質素でもちろん村には電気や水道などは無く自給自足の暮らしをしています。
親爺が訪れると村長が迎えてくれ、朝に牛から搾った牛乳とバオバブのソースと粟の実を砕いて粉状にしたものを煮て作るサカボを振舞ってくれました。
久しぶりのごちそうに早速手にサカボをとり、ソースをつけて食べると口の中にアフリカの草原の香りが広がります。
親爺はこれが大好きで一心不乱に平らげますと村長と奥さんが私を見てうれしそうに微笑んでいます。
ご馳走様でした。
これが本当のご馳走と思います。
村は2年前から見た目には変わりはありませんでしたが、16歳の娘は幼馴染と結婚して子供が出来、ほかの家族にも子供が生まれ、村は子育てで忙しそうでした。
村の人たちの話を聞くと、隣の村では焼き畑をやって牛の食料がなくなってしまって困った話や今年は雨期になるのが遅かったから作物が良く育たなかったとか。
他愛のない話でも彼たちにとっては大きな問題なのでしょう。
先進国では文化が進み便利さを求め、それと同時に自分を捨ててまでも収入や組織を優先しなければならないことは当然でもあり立派なことです。
しかし、途上国では便利さを求めても収入を得るすべが無く、一人一人がじっと我慢?(我満)しながら一生を村で過ごして行く。
彼らにとっては最も平和で安心できる世界なのかもしれません。
人間の世界はこれからも大きく変わっていくことでしょう。
と同時に自然からは次第にかけ離れていってしまうような気がしてなりません。
小さな自然な喜びが喜びではなくなり、意図的に造り出された喜びにしか感動できない社会になってしまうことが心配です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます