この季節に梅を漬けたり、いろいろなものに加工する仕事のことを、
梅漬け名人の叔母は「梅仕事」と呼びます。
この梅を漬けて保存するやり方は、
古来あらゆる人たちが試行錯誤し、
良いやり方が淘汰されて来たのではないかと思いますが、
「作法」を知らないうちはなかなか敷居が高いし、
やり方がわかっていても、その年の梅の出来や入手時の状態や処理の仕方の微妙な違いできっと、
かなり違う物が出来上がるのでしょう。
(ちなみに梅は、漬ける途中で「干す」という作業をすれば果肉の柔らかい「梅干し」になりますが、干さずに、特に冷蔵庫に保管して作ったりすると、カリカリの硬いままです。
干すという作業は、天気にも左右されるしなかなか面倒なので、私はまだやったことはありません(;^_^A
とりあえず、干さずに漬けるだけのものを、区別するのに「梅漬け」と呼びます。)
私が叔母に習って自分で梅を漬け出したのは20年くらい前?
でも毎年作っているわけではないから、
回数にしたら数えるほどです。
ちなみに、毎回何かしら、
「失敗」というほどではないものの足りないところがあって、
これまでのところ自分で、叔母からもらうような完璧な出来の梅漬けを漬けられたことはまだありません(>_<)
具体的に言うと、
1. まずその漬け方に適した梅の種類(品種)を選べなかった。
塩漬けだけでなく、酢漬け、はちみつ漬け、粕漬け、はたまたカリカリ小梅、干して作るしっとり梅干しetc. いろいろあるので。
知り合いに貰った庭の木の小梅が、漬け上がってからも硬すぎ渋すぎで、食べられたものではなかったこともありました。(→申し訳ないけど全処分(~_~;))
後から聞けばその方のお母様も、昔からその木の梅は漬けていなかった、とorz
1. 買った塩(その時は生協の)がたまたま、やたら塩分濃度の高い?塩で、
規定の量を使ったにもかかわらず、しょっぱすぎる梅漬けができた。
1. なぜかわからないが、やたら皮だけ硬い梅漬けになった。
等です(;^_^A
叔母が梅を漬けるようになったきっかけは、
実家から遠く離れた山里の村の保育園に就職したことだったそうです。
当時園児たちが家から持って来るお弁当に入っている梅干しが、
どの子のもどの子のも、目をみはる綺麗な色。
どうしてどこの家庭もがこんなに綺麗な梅を漬けるのだろう、
と思ったのだそうです。
その村は少し山の高いところにあり、
昼夜の寒暖に差があって、県内一の梅の産地です。
縁あってそのままその村に嫁いだ叔母は、
姑や近所の人たちから梅漬けを習い、自分でもいろいろ研究したそうでした。
以来半世紀以上、私から言えば叔母は、
どんな梅も、どんな漬け方も自由にするほどの梅名人です。
長年、叔母からいろいろな漬け方の梅を貰ってきた身としては、
もういいかげん自力でカンペキに梅が漬けたいなぁ、というところ(;^_^A
そんなところにいただいた今回の梅です。
一昨日の夜に梅を水に漬け、
ちょっと漬けすぎた感のある18時間後の昨日午後、
水から揚げて水分を取り、
塩をして小一時間置き、
2つの容器を用意して、
あっちの容器からこっちの容器へ、
梅同士をすり合わせるように塩をまぶし直して
最終的な漬け込み容器に入れました。
焼酎を1合ほど注ぎ(塩分濃度が低い時、殺菌のためもあり)、
重石をして、
ゴミなどが入らないようにビニールを被せて、
まずは完了。
20年くらい前になりますが、
叔母から聞き取り調査をして、
転勤先のマンションの友人、先輩方と一緒に作った時のレシピが出てきました。
手書きがナンですが(;^_^A、
覚え書きに貼ることにします。
梅漬けの際の「塩分15%」は、とても低い濃度です。
よほど涼しい土地、あるいは冷蔵庫に保管して漬けるには可能ですが、
室温で、特にマンションなど気密性の高い家では腐ってしまうことになるということなのでご注意下さい(^o^)/