昨晩の事、息子からの報告により、彼の母親が店舗を閉めたと知らされた
適切な日本語を探しているかのだろうか、何度も詰まりながら報告する息子の目が充血していて、口が小刻みに震えていた。
ショックだったのだろう、幼少の頃に自分の両親が希望に燃えて始めた事業
母親の利益の源泉であり、そしてプライドでもあった場所が突如として消え去ったのだ。
逆に報告を聞いて万歳しそうになったオヤジ
息子の泣きそうな顔を前に感情を爆発させることもできずに
「そうか、そりゃ10年以上もよく頑張ったよな」と母親を労った。
「あの店はね、場所が良いだけに売り上げは多いんだけどね、そのぶん家賃も高いし利益を絞り出すのが難しいんだよ」と続けた。
「タイで最も使えないと有名なチェンマイ人がスタッフだろ?、年々最低賃金を上げられちゃあ余剰人員も雇えないってこった!」
「少ない人数で回すにはチェンマイ人の民度がリスキーすぎるんだよ、自分がいなくちゃ困るだろと思った途端に態度が横着になるからね」
そう笑って話すオヤジの表情を見て、少し表情の緩んだ息子は目が潤んだまま微笑んだ。
本当は、その辺りをメ~が助けてくれるはずだったんだよ、 でも・・・
中学3年生の息子にはそろそろ深い話をしても良かろうと思って実情を話してみたが、
途端に表情を硬くして下を向く息子にそれ以上の話は無意味だった。
実にあの店舗には初期費用にして約200万バーツをぶっこんでいる
それが露と消えたわけで、ここは落ち込む場面
しかし、なぜかオヤジには無性に嬉しく感じられた
「勝った!」という言葉が体内を駆け巡った
いや実質は負けている、なにせ日本円を持ち込んで購入した不動産約800万バーツを失ったのみならず
彼女が強引に融資を引いた400万バーツの半分を支払うように裁判所から命令されたのだ(裁判の前にS弁護士が決めていた)
その他、転売とみなされ請求された税金や、度重なる不当な弁護士手数料等、すべて泣きっつらに蜂的に支払わされて銀行通帳が枯渇する瞬間まで行ったのだ。
対して彼女が支払った手数料はゼロに等しい
金額的には完全に負けている
それにも増して、金額なんかよりも愛情を失った人生の損失は大きすぎて量りようもない
8年前のあの時、滞在家族VISAを失って、アパートで一人、子供たちとお別れしないための方法を模索したが、どう考えても選択は一つしかなかった。
旧知のK氏に相談するに日本大使館領事部へ相談しろといわれたが、タイ人スタッフに牛耳られる領事部からは、なんらアドバイスらしいアドバイスは無くて、それが元凶で窮地に陥った。
きっとタイ人スタッフの策に嵌ったのだろう、ちょっとも情報をくれないナサケナイ外務省職員には未だ恨みしか湧いてこない。
そうなった以上は事業を継続させるしか生きる道がなくて、そのためにあらゆる条件を整えて存続を試みた。
なにせ離婚前の口約束を手のひら返しで反故にし、財産の全てを自分所有にと主張した元嫁、路頭に迷う私は「裸で日本に帰ろ」と言われたに等しい。
当初は「二人の子供を引き取って頑張るシングルマザー」としてポーズを取り続けた元嫁。
同時に元嫁は数か所の不動産を店舗の利益で購入したと印象付け、タイ語の不自由な私にはまるで対抗術はなかった。
双方の売り上げを知る会計士は元嫁の主張を信じたに違いない、「また一から稼げばいいじゃん、事業拡大したら?」と言って元気付けてくれたw
裏を返せば「自分で稼いだって言うのなら、その証拠を示しごらん」ということだろう。
そんな事で新たに会社を設立して役員に就任、同時に自宅&仕事場不動産を会社名にするため弁護士を雇ったのであるが、その日本人通訳がいるというだけで領事部から紹介された弁護士がとんでもない男だった。
一年を待たずして会社代表が逃亡したのであるが、相談するに何ら手を打つことも無く「心配ない、そんなもんホットケ」というだけで、イザ滞在B-VISAを失効すると「別手数料で助けましょうか?」という弁護士には面食らった。
以後も約束破り放題の元嫁の主張を優先しては、手数料の上乗せを要求された。
困れば困るほど誰かの打ち出の小槌となる自分に驚いたのはこの時だった。
ある時は、元嫁と元義姉から「娘にイタズラした」と容疑を掛けられて、それを真に受けているのか弁護士から呼び出されて病院で検査すると脅された。
「もし黒と出た時は、その時は即逮捕となりますが覚悟はよろしいですか?」と日本人女性通訳さんからも疑いの白い目で見られた記憶は鮮明だ。
抱え込んだローン200万バーツを支払い続ける奴隷のような仕打ちに耐えながら、子供たちの笑顔だけがエネルギーの源泉だった日々
それは同時にあらゆる角度からの信用失墜に怯える恐怖の日々でもあった。
ガイジンに後ろ盾などない。
またスタッフを元嫁から引き抜きされた事もある。
それを止めさせるようにマネージャーLHに注意すると、「私の責任じゃない!この件にはノータッチにさせてもらいます!」と逆ギレされて無視されて、途方に暮れた
その古いスタッフは元嫁から送り込まれたスパイだったようで、LHの友人でもあった。
役目を終えて帰還したのが真相だろう、LHは騙されている事にすら気付かずに、私に対しては友人仲を裂こうとするバカ者だと思ったようで、その後2か月くらいLHの攻撃的な態度に晒されたw
貪瞋痴の「痴」とはこの事かと思った。
更にある時は、競合する業者に同じ商品を販売しているのでは?とお客様から苦情が発生したこともある。
写真を見るに、細かなところまで同じにみえるが3~6年前のパターンばかりだと知れた。
調べを入れて見ると、我が工場から元嫁の店舗にネタが流れていたのが発覚
「それはCH(元義姉)の頃からの慣習ですから、ダメなら止めますよ」と不満顔
「はやく言ってくださいよ」と、さも迷惑被った顔で返答するマネージャーLHには説明の仕様が無かった。
挙げるとキリがない屈辱の日々が走馬灯のように目の前を浮かんでは消え
浮かんでは消えて
カオパンサー薄曇りのおぼろ月夜を見上げながら勝利の気分を味わった
勝利とは、自分への勝利に他ならない
耐えに耐えて、ここまで継続できた理由はサポーターの皆さまのおかげさま
名も知らぬ、ブロ友様のおかげさま
時期が来れば、それを子供たちに語り継ぐとしよう