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観劇の感想もろもろな備忘録。
「つれづれな日々のつぶやき♪」からお引越し中。

『飛び加藤~幻惑使いの不惑の忍者~』ストーリーと感想

2012-06-16 18:39:51 | 劇場・多目的ホール
『飛び加藤~幻惑使いの不惑の忍者~』をシアタークリエにて、6月15日 昼の部を観劇してきました。

ストーリーと感想を備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。





【脚本】
蒔田光治


【演出】
河原雅彦


【出演】
筧利夫‥加藤段蔵
三上市朗‥服部与三郎
涼風真世‥桔梗(妖術使い)
佐津川愛美‥楓
細田よしひこ‥河田長親 ほか


【ストーリー】
「飛び加藤」-卓越した能力からその名で呼ばれ、恐れられた伊賀忍・加藤段蔵。戦国の世を厭い、忍びの世界から足を洗って京の都で手妻を披露しながら日銭を稼いでいた。
同じ頃、美しい声と優しい心を持つ、楓という旅芸人の少女がいた。ある日、楓は目を負傷し、一時的に目が見えなくなっていた眉目秀麗な若武者・河田長親と出会い、一目で心を奪われる。追手が迫る中、なんとか長親を逃がそうとする楓。
そこへ妖術使いが現れ、長親を見逃すかわりに楓の美しい言葉を奪ってゆく。
それは、「好きな人の前で汚い言葉しか話せなくなる」というまじないだった。
数年後。長親を忘れられない楓は、彼を探し続けていた。京で偶然加藤の手妻を目にした楓は、加藤の手妻の才能を使って武将に仕官し、長親を探し出そうとする。戦から離れ、地味に生きていくことを望む加藤だったが、楓の勢いに押され、しぶしぶ行動を共にすることに…。
ある時、楓から妖術使いにかけられたまじないの話を聞いた加藤は、彼女が言葉を取り戻すのを手伝おうとする。
動き始めた加藤に影のように忍び寄る幼馴染・服部与三郎。そして、謎の妖術使い-過去を一切語らない加藤を待ち受ける因縁とは…?!


筧利夫と三上市朗は文句なしに上手いしかっこいい!!殺陣も多くて満足♪艦長素敵♪できればもっと出番が多いと嬉しかったな~。
ただ、もっとこの二人の因縁が描かれていないと、折角のラストの盛り上がりに、ちょっと感動が薄くなってしまった感が。もったいない。
涼風真世はもうすごい!!の一言に尽きる。圧倒的な存在感、巧みな声色、美しく可憐な立ち姿。どれをとってもため息もの。さすがに元宝塚トップスターの方は違う。
佐津川愛美は小柄で愛くるしい容姿にもかかわらず、くるくると軽やかに舞台を走り回っていた。それもそのはず、新体操をやってらしたとか。ただ、肝心の声が甲高いアニメ声なのが少々気になってしまった。
細田よしひこは役柄どおりのイケメン。かっこいい♪どちらかというと、笑いをとるほうの役(ナルシスト)のほうがおもしろかった。あと、どうでもいいことかもしれないが、袖丈が全然合っていないのが気になってしまった。短すぎ。
日本の伝統芸能のひとつ、「手妻」の勝山新太郎の本物の手妻や生演奏の琴もあり、ラストに近いあたりは大音響で迫力がある。ただ音が割れていて、せっかくのいいシーンなのに残念だった。
場面転換が多いせいか暗転が多い。正直、多すぎるかなぁ。。と。暗転が多いと前シーンの余韻が切れてしまうので。

カーテンコールは二回。役者紹介はなしで、三回目はあるかなぁ~と思っていたら、あっさりと緞帳が降りてきて終演。


【余談】
この舞台はキャラメルボックスの『容疑者Xの献身』を観に行ったときのフライヤーの中で、気になっていた公演のひとつ。
虚構性が高そうでおもしろそうだったのと、第三舞台(解散)出身の筧利夫、M.O.P.(解散)出身の三上市朗がご出演なので、このお二人目当てで行ってきた。脚本が『TRICK』シリーズでおなじみの蒔田光治だったことも大きかったかな~。
演劇を観慣れていない方にもOK♪な痛快娯楽時代劇。右隣のおばさま方は観劇は初めてのご様子だったが、「おもしろかったわぁ~」と話されていたし。開演前とか休憩時間におしゃべりしてたから、聞くつもりがなくてもね、聞こえるから、全部。


【関連リンク】
エンタメWEBマガジンomoshiiに、細田よしひこのインタビュー記事が載っていたのでリンクを貼っておく。

「INTERVIEW!『飛び加藤』細田よしひこさん Part.1」

「INTERVIEW!『飛び加藤』細田よしひこさん Part.2」