
ひょんなことから大好きな彼岸花の球根を手に入れた。
箱を開けると、もう、待ちきれないといわんばかりに、
しっかりと茎が伸びていた。
蕾の先が、すこし恥ずかしげに、ほんのりと赤く染まっている。

急いで、用意していた大き目の鉢に植えてあげる。
もうすぐお彼岸だものね。
お待たせ

変わっていると言われ続けて4?年。

でも、好きなものは好きなのだ。
花の中で彼岸花が一番好きなのだ。

5年前、鎌倉の病院で働いていた時、裏の駐車場で咲いていた彼岸花を根っこごと拝借してきた。
年々花がたくさん咲くようになり、とても大切にしていたのだが、
ここへ引っ越してくるので、泣く泣く近所のおばあちゃんに里子に出してしまった。
連れてくればよかったと何度後悔したか・・・
かと言って、またそこいらに咲いているのを引っこ抜いてくる気にはなれず、
あきらめていたのだが、球根を安くゆずってもらえた。
毎年この時期になると、必ずするするするっと茎が伸びてくる。
そして、だまって真っ赤な花を咲かせる。
ほんの一時、
「綺麗でしょ!!」と、誇らしげに咲いているかと思うと、
あっという間に
「また来年逢いましょうね」
と、そっと消えていくのだ。
なんて不思議な存在なのだろう・・・
でも、やっと逢えるね。

これから毎日楽しみだ。