先月の終わりのことだけど、新宿御苑で薪能が催された。
去年も行ったけど、去年は開催を知ったのが遅くてあまりいい席は取れなかったから、今年は少し早めに購入。
去年よりは格段にいい席だったけど、新宿御苑だから客席がスロープになっているわけではなくて、前に座る人の体格で見え方が大きく変わる。
今回は残念、大きなおじさんおばさんだった・・・
今年の演目は狂言が「茸(くさびら)」、能が「一角仙人」。
「茸」は、屋敷にキノコがはえてはえて困った人が山伏に頼むが呪文をとなえるたびにもっとキノコが増えていく、というもの。
キノコ役は傘をかぶり、お面をつけて小さくなってクルクル歩くのでヒトではない雰囲気がでてます。
萬斎さんのファンなので生で観られてとてもうれしい!(山伏役)
「一角仙人」は、鹿と人の間に生まれた(角のはえた)仙人は、龍の降らせた雨でぬれた石に滑ってケガをしたことに腹をたてて神通力で龍を岩屋に閉じ込めてしまう。
龍が閉じ込められて雨が降らなくなり、困った国王が美女を旅人として送り込んで酒に酔わせて神通力を失わせて龍を解放するというお話。
しんと静まる場面では、秋の虫の音が舞台に響いて薪能ならではの雰囲気。
叫ぶような笛の音が耳に残ります・・・幸せなひとときでした。