元来私は神経質な男だから、脳天気な生き方に憧れる。
脳天気な人はいい。
神経質な人と違って、人に絡むことはないから。
神経質な人は、人の生き方に絡んで、人の生き方を変えようとする。
この手の人は、言っていることは正しい。
その正しさで人に絡んでくるのだからたまらない。
絡まれた方は、逃げ道がないからだ。
が、逆にこの手の人たちは何か間違っているのだ。
鳥には鳥の生き方がある。
鳥に向かって、魚が「何でおまえは木に止まって生きているのだ。俺みたいに水の中で生きろ!」と絡んで、「相済みません、そうします。」と、鳥が水の中に入ったら、水に溺れて死んでしまう。
魚は魚でつかの間の同類ができて満足だろうが、無茶を言われて溺れ死んだ鳥にしてみればたまらない。
神経質に人に絡む人というのは、この魚みたいな人なのだ。
もっとも神経質な人にも美点があって、エラー探しには向いている。
私のようながさつな人間がこんな作業をしたら、エラー探しなんて仕事は勤まらないし、探される方も、「お前に言われたくはない。」とキレることだろう。
まあ、魚には魚の生き方があるし、鳥には鳥の生き方があると言うことで閉めておく。
以上、いけもと。