おはようございます。
神奈川県横浜市にある建築設計事務所・株式会社コア建築設計工房の井下です。
昨日、予定通り神奈川県内某保育園(みなみすがお保育園)が竣工いたしました。
2年前に施主様より「マルシェ」をテーマにした保育園を作りたい!とご要望をいただきまして、是非ともやってみたいと心をときめかせたことを思い出します。
地域の方や未就園児のご父兄との交流イベントができる中庭やカフェスペース、園庭に向かってフルオープンで開放できるランチルーム、勾配屋根を活かして天井高を確保した3,4,5歳児室、スキップフロアのような高低差が楽しめる一時保育室、中庭を見下ろせる絵本コーナー、遠景の街並みを眺められるバルコニー、クローバーが生い茂る園庭、子供だけでなく大人も心地よいと感じられる空間を目指しました。
▲地域に根ざした保育園にしたいという思いを周辺の家並みから連続するフォルムである切妻屋根で表現しました(撮影:GEN INOUE)
▲こどもたちを迎え入れるアプローチはゆったりとした庇下で慌ただしい雨の日でも落ち着いて送り迎えができます
上部は遠景を臨むバルコニー(撮影:GEN INOUE)
▲アプローチからルーバー越しに中庭を臨む(撮影:GEN INOUE)
▲エントランスを兼ねた中庭では地域の方との交流イベントを予定しています(撮影:GEN INOUE)
▲ポーチ横には足洗い場と傘・合羽かけ、外部の水回りにはモザイク天然石を使用
▲玄関・受付カウンター、黒い壁は磁石もつく黒板塗装でお知らせを掲示できます
▲ランチルームからカフェスペースと中庭を臨む
一部天井高を上げて2階から見下ろせる小窓を設けました(撮影:ネクスメディア)
▲ランチルームから厨房を臨む(撮影:GEN INOUE)
子供たちから調理している様子がよく見えるように厨房の床を下げています
右手はフルオープンサッシにて園庭につながります
▲カフェスペースから園庭を望む(撮影:柏木電気)
▲思わず声を出して数えながら登りたくなる階段
▲一部床を下げてくつろぎながら中庭を見下ろせる絵本コーナー
▲3,4,5歳児室ではお遊戯発表会をするときは広く使い、普段は可動家具とロールスクリーンで仕切ることもできます(撮影:GEN INOUE)
▲一部床を高くして高低差が楽しい一時保育室(撮影:柏木電気)
▲旧園舎で子供たちのお気に入りスポットだった遠景を眺められるバルコニーを新園舎でも引き継ぎました
▲プール置き場を備えた屋上プールスペース
▲バルコニーから中庭を見下ろす(撮影:山王建設)
▲スタディ模型
▲敷地上空よりドローンにて撮影、園庭にはクローバー種子を吹付(撮影:GEN INOUE)
今回はデザイナー、ネクスメディアさんとの共同によるお仕事でした。
プレゼンテーション、コンセプトメイク、デッサン、カラーコーディネート、あふれ出るアイディアをいかにコストコントロールしながらの建築的な提案が試された気がします。
保育園を数多く設計していると自然と安全性に過敏に反応してブレーキを踏んだ設計になりがちでした。
今回のお仕事を通じて、より一層施主の考え方に耳を傾けて保育の本質に踏み込んだ提案が心を動かすものだと刺激をいただきました。
施工にあたっては、山王建設さんが実に細やかな配慮で施工的なアイディアをたくさんいただきました。
着手する前にあらゆる問題を想定した質問にはとても頭が下がります。
施主である社会福祉法人さとりさんには、思いの詰まったプロジェクトをご依頼いただけたことに感謝いたします。
設計事務所として成長させていただけたお仕事になりました。
6/1の開園時に、こどもたちが喜んでくれることを期待いたします。
【関連記事】当ブログの中の「竣工」に関連する記事一覧
横浜の建築設計事務所 【コア建築設計工房】
https://www.arc-core.co.jp/
〒231-0031 神奈川県横浜市中区万代町2-4-1東カン横浜パークサイド2階
>>googlemapで見る TEL 045-212-3739