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身近な気になる古道たち⑧

2013-08-14 | 身近な旧街道run!!


★愛知郡東郷町祐福寺地区

今日も自宅から走ってきて、白土交差点に立つコスモタイガー。
岡崎街道を辿ってみよう。

この白土交差点自体、地蔵堂もあり、古くからの地名らしい。(古道たち②参照)
この白土を横切る県道56号を走ることにする。
この道が、岡崎街道なのだ。

岡崎街道。
江戸初期に、徳川家康が先頭に立って敷設したとされる、東海道のバイパスルートだ。
御三家筆頭の尾張藩、その中心、名古屋城下と、家康の故郷、岡崎を結ぶ。

言うまでもなく、徳川家にとっては由緒深い2つの街を結ぶだけでなく、名古屋城下からだと、東海道経由より近道だったため、かなりの需要があったらしい。
敷設以降も、家康の命により尾張藩が整備・管理した道だ。

いわゆる「藩道」というやつで、現在もそのまま愛知県が管理し、その大半が県道56号になっている。
昔も今も、尾張と三河を結ぶ、代表的な「県道」なのだ。

宿数は2次。「平針」と「堤」。
ちなみに名古屋札の辻から平針宿までは、飯田街道との重複にもなっているが、そこはまたの機会に走るとしよう。

「涼松」(すずみまつ)という地名が現われる。
かつてこの辺り、松がたくさんあって、旅人が涼んだところから、そのまま地名になったらしい。

さすがにかつての「近道」として敷設された道らしく、それなりに交通量もある。
コスモタイガーも、車で岡崎に出掛ける際、この道を使うことも多い。

しばらくは単調な県道runが続くけど、右手に「東郷製作所」の工場があり、「小坂」の信号を超える。

やがて両側に現われるのが、復元された「祐福寺一里塚」。
右側はちょっと貧相だけどね。

藩道とはいえ、前述の通り、重要路線だったため、一里塚や松並木も整備されたといわれている。
かつては平針宿内にも一里塚があったというから、平針からだと、この辺りが4kmぐらいってことになる。

さらに走り続けると「祐福寺」の交差点。
東郷町内では、主要地名の1つだ。
名鉄バスの拠点の1つにもなっている。

でもさ、地名としては結構耳にするけど、肝心のお寺は?
「祐福寺」という以上、そういう名のお寺、あるはずだよね。

今走ってきた道を少し戻ると、「岡崎信用金庫」があり、そこを左(北)に曲がるんだよね。
そのまま直進すると、正面にお目当てのお寺がある。

「祐福寺」
創建は1191(建久2)年というから、古いね~。
立派な門は「勅使門」といって、愛知県の指定文化財に登録されているらしい。

ちなみに「勅使」というのは、天皇や上皇の使者のこと。
室町時代に、その勅使をこのお寺に迎える際に、建立された門ということらしい。

ちなみにこの祐福寺から西に約4km。
ここもコスモタイガーのジョギングコースの1つだけど、お隣り豊明市にある「勅使池」。
最近になって整備され、1周2.7kmのジョギングコースも完成した。
緑に囲まれ、快適なジョギング(またはウォーキング)を楽しめる。

ここも祐福寺に来る途中、その勅使が立ち寄って、ため池を作る工事を監督(というより見学?)したとされ、それが「勅使池」と呼ばれるようになったとされる。

こんな身近なところにも、室町時代を偲ばせる史跡が残ってるということやね。
そしてまた、その頃から、この辺りにも人々の生活があり、行き来するための「道」があったということだ。

一見無関係な祐福寺と勅使池。
でも歴史を調べると、勅使さんを通じて1本の線に繋がっていく。
歴史好きの人間が、泥沼?にはまっていくのも、こんなところなんだろうね。

そして古くからの地名には、必ずと言って良いほど、意味がある。
疑問を持ちながら走っていると、かなり楽しい。

祐福寺に似たような例として、「高蔵寺」(愛知県春日井市)、「吉祥寺」(東京都)がある。
どちらも地名や駅名としてはかなりの知名度があるけどね。
いずれも紆余曲折はあるものの、同名のお寺が由来になっていること、そして肝心なお寺の存在はあまり意識されていないところは共通しているね。
地名になるぐらいだから、それなりの名刹であることは容易に想像できるけど。

話が逸れちゃった。
県道に戻って先に進む。
境川を超える。

名前の通り、かつての国境。
「三河」に入る。
現在の行政区分だと「みよし市」に入ったことになる。

相変わらず、小さな工場などがあったりして、単調な感じだけど。
やがて左にコンビニがあり、県道56は大きく右にカーブする。

ここで直進する、あきらかにマイナーな道の方が、岡崎街道。
実際にはこの辺り、すでに正確な道筋を辿ることは無理らしいけどね。
まぁ、比較的旧街道に近い形で走るということで納得するしかないね。

急に視界が広がった感じで、のどかになってきた。
左手に大きな工場。
トヨタ自動車明知(みょうち)工場。

「明知西山」の信号もそのまま直進。
両側は田んぼで、随分遠くに来た気がする。

岡崎街道はこの先も続くけど、そろそろ復路にしないとまずいよね。

ってことで、次の信号。
ここをそのまま入ってすぐ左にカーブする、いかにも古道らしい雰囲気の道があり、そそられる。
どうやら明知集落に入っていくらしい。

逆に信号を右折し、少し先で左に入ると「細口池」なる小さな池があり、周囲をとりまくように小公園がある。
「細口公園」というらしい。

この池を周回するか、明知集落めぐりをして、国境を再び超え、帰途に就くコスモタイガー。
これで概ね、120分LSDのマイコースなのだ。
コメント (3)
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