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朝7時台には家を出て、名鉄と東海道本線を乗継、現地に向かう。
三島駅のわずかな乗継時間を活用し、軽い昼食。
「沼津登山東海バス」の元箱根港行に乗り、笹原バス停に降り立ったころには、すでに12時を超えていた。
しかも名古屋では晴れていたはずの空は、どんより曇っている。
まぁね、新幹線利用すればもっと早いのは当然なんだけど、まだ先もあるしね。
金額的にはここから先こそ、正念場なんだよ。
少しでも節約しないとね。
何度となくお世話になってきた「休日フリー切符」(2,600円)も、フリー区間は熱海までだけど、東海道的には実質三島まで。
旧東海道は熱海は通らず、三島からは東海道本線を大きくはずれ、箱根の山を越えていく。
今まではこのフリー区間に概ね納まっていたわけだけど、ここから先はしばらくバスしかなく、東海道本線に再び巡り合うのは神奈川県小田原市に入ってから。
すでにそこはフリー区間外となる。
もっともたかだかrunningのために、ここまで来ていること自体、壮大な無駄遣いをしているわけなんだけど(爆)。
正月早々、閉店していた雑貨屋も今日は営業中。
小腹減ったから、菓子パンを買ってお腹に入れ、本日のrunをスタート。
予定なら、今日のコースは「箱根旧街道」として有名だし、概ね案内板や道標も整備されたハイキングコースになってるからね。
見落とさないように気をつけさえすれば、まぁ、迷うことはない。
ただ、石畳やクロカン部分が多く、しかもひたすら登りだからね。
かなりのトレーニングになることは間違いないけれど。
バス停の脇から出ているクロカン道が東海道やね。
いきなり石畳が始まり、右側に笹原一里塚。
前回はここで引き返した。
いったん国1に合流し、再び右に分岐する。
ヘアピンカーブで登っていく国1に対し、東海道はショートカット?的に急坂を登って行くからね、きついね~。
再び国1と出会ったところが富士見平ドライブイン。
その脇を登っていくのが旧東海道で、芭蕉の句碑が建っている。
これまた激しく登って国1に合流、また右に分離。
しばらく国1と東海道は、分離したり合流したりを繰り返すが、要所要所には案内板が設置されている。
石畳を走る。
左手に「山中城跡」。
戦国中期の北条氏の築城した山城で、豊臣の大軍に攻められ、半日余りで落城したとされる。
ここは興味あるし、ぜひ寄り道したい!
ボリュームたっぷりの広さで、ここだけでもかなりのクロカンコースだよ。
文字通り、山の中に天守跡もあった。
写真も撮ったりしながら、約40分で城跡を一周。
再び国1に合流した東海道を先へ行く。
諏訪駒形神社の前に歩道橋があり、ここから右奥へ入っていくのが旧東海道。
さらに山深くなってきたね~。
そりゃそうだよね。
この辺り、「函南原生林」の中を行く東海道。
季節がら、すれ違うハイカーの姿もなく、自分の足音だけ。
見所もなく、ただ山の中を走るのみ。
国1に出てまた民家の脇をすぐに左折。
とにかく森の中を登り続ける。
「大枯木坂」「石原坂」を過ぎる。
それにしても行けども行けども登り坂。
峠の反対側(東側)は、箱根駅伝の見せ場5区。
山の神、今井君はこんな感じなのか?
(※2008年1月時点、柏原君はまだ高校生ね)
標高も上がってきた上、間の悪いことに雪がちらつき始めた。
念仏岩、兜岩といったごっつい岩もあって、親切な案内板もあるけど、立ち尽くしていると汗が冷えて寒いんだけど。
やっとの思いで国1に再び遭遇。
そこが接待茶屋一里塚跡。
国1は右に急激にカーブしてるけど、そこを左に入る階段を昇るのが東海道。
ゴルフ場?の脇を走り、某電話会社の交換所が右側に見えると、すぐに国1に出る。
左手に広々とした駐車場がある。
「箱根エコパーキング」。
要するに休憩所ね。
反対側にもドライブインがあり、久しぶりに広さを感じる空間に出て、少しだけ解放感?
周囲を見渡すと少しづつ雪化粧をしつつある。
国1をそのまま300mほど直進。
ついに来た!
ここが東海道中最高峰、箱根峠の頂上だ。
見上げると「標高846m」の看板が。
そして「神奈川県」「箱根町」と表記した看板も。
そう、ここは県境。
ついに静岡県制覇!
長かったね~、静岡県。
静岡県入って最初の白須賀宿を走ったのは随分昔だったような…。
そして東西に長い静岡県を東西にひたすら駆け抜け、今、この県境に立っている。
感無量!なんだけど、周囲は霧が立ち込め、見通しも悪いし、小雪がパラつき、立ち止まってるとアッという間に体が冷えそうなんだよ。
さっさと先に行くよ!
迷うとしたら、ここが唯一の地点かな?
案内板は、基本、行政単位で管理されているんだろうね。
だからここまで来ると、県境や市境周辺は意外と案内板が少ないことがわかってくる。
東海道を通しで走る(歩く)には、必ず事前のリサーチが必要だ。
この峠をまっすぐ進むのは国1。
左に分岐するのは芦ノ湖スカイラインで、歩行者通行不可(当然ランナーも×)。
右斜めに分岐する、一番地味な道を行くのが正解。
突き当たったら左折して坂を下る。
再び国1に吸収されるけど、ここがまたややこしい。
ここで国1が2つに別れるからね。
しかもインターチェンジのような構造になっていて、立体交差している。
直進しているは国1でもバイパスの方で、通称「箱根新道」と呼ばれている。
そのバイパスの下をくぐる感じで、左に降りて行くのが本来の国1で、コスモタイガーもこちらを進む。
季節的なことと天候もあって、幸い交通量はかなり少ないけど、この辺り、横断歩道がないから注意しないとね。
200mほど、歩道のない国1を進む。
右に入っていく小道があって、案内板も設置されている。
先ほどまでの箱根西坂に対し、ここからは「東坂」と呼ばれることもあるらしい。
で、東坂の方が険しいらしいんだけど。
西坂でも充分すぎるぐらいボリュームあるけど!
今度は石畳の混じったクロカン道を急激に降りることになる。
1本道だけど、「風越坂」「釜石坂」「赤石坂」と続き、注意しないと転んでしまいそう。
国1をアンダークロスし、道なりに走る。
「向坂」。
まだあったの?
ボチボチ人家が出てきて、左側には芦ノ湖も見え隠れする。
国1に再びぶつかり、そこを左折し、そのまま国1を走る。
箱根宿は近そうで、その上、いつしか雪も止み、寒さも和らいでいる。
何よりこんな季節でも、ここまで来ると観光客と思しき集団を見かけるからね、一気にホッとしたよ。
そして200mほどで「箱根関所南」の交差点。
ここは普通の東海道ウォーカーにとってはどうでも良い地点なんだろうけど、ランナーとしてはずせないポイント!
そう、箱根駅伝往路(5区)のゴール直前に右折する交差点だ。
角には「襷」(たすき)と書かれた記念碑も建っている。
ここから芦ノ湖に向かって50mほど走ると、往路のゴールがある。(写真)
ランナーの端くれとして、俺もここをゴールにしよう。
まだ時計は14時半を指しているけれど、ここから先、また人家のないところを行くわけだしね。
今日は大半が登りだし、山中城跡やその周辺でかなり距離ふんだからね。
実走距離は14~15kmぐらいかな?
でも東海道だけなら10kmに満たない気もするけど。
真ん前に箱根駅伝ミュージアム。
意外に人気スポットらしく、結構入ってるんだな。
でも箱根駅伝どころか、関東地区の大学にも縁のないコスモタイガー、とりあえず一通り見学だけしたけどね、土産物も買わずに早々に退出。
それに頭の中はどっちかっていうと、駅伝より東海道モードだし。
お正月になると、元旦のニューイヤー駅伝は録画してでも見るコスモタイガーだけど、箱根は時間があればチラ見する程度。
ランナーの間ですら意外に知られていないのが残念だけど、「箱根駅伝」の正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」。
主催は関東学生陸上競技連盟。
言いかえれば、基本的には「関東学連に所属する大学のみに出場資格がある」ことになる。
関東地区以外の大学は、レベル云々以前に、予選も含めてそもそも出場資格すらないわけだ。
何が言いたいかというと、箱根駅伝は全国大会ではなく、「関東地区のローカル大会」なのだ。
大学生の最高峰の大会はあくまでも「全日本大学駅伝」(熱田神宮~伊勢神宮間:毎年11月に開催)であって、箱根ではない。
それを某TV局が大々的に宣伝しはじめ、完全中継を開始し、雑誌等でも大々的に取り扱い、あたかも「最高峰の全国大会」のような印象がある。
その結果、有力選手も続々と関東へ…、となっていったわけだね。
様々な意見があり、なかには「有力選手が関東一極集中になり、他地区の地盤沈下を招いている」と弊害を指摘する声もある。
逆に、純粋に楽しんでいる箱根ファンも存在しているのも事実だし、大会自体盛り上がるのも素晴らしいことだ。
それに昨今のランニングブームや駅伝人気に一役買っている部分も大いにあると思うし。
ただ、好き嫌いは別にして、少なくともランナーであれば知識としては知っていてほしい、正確な事実。
それは「箱根は全国大会ではなく、関東地区ローカル大会」であることだ。
寒い中、着替えだけ済ませ、しばし周辺をお散歩ね。
でもまぁ、メインは次回に取っておくとして。
まずは芦ノ湖をじっくり見たい。
ミュージアムの裏が小さな港になっていて、ちょうど観光船が停泊していた。
せっかくここまで来たんだから、土産物でも買っていこうかな。
そのまま裏手の道(公園?)を適当に歩き、有名な箱根ホテル前を通過するんだけど、ついでに「箱根ホテル前」バス停の時刻表をのぞく。
何と!
もうすぐ熱海駅行のバス便がある!
予定では、前回の帰路と今日来る時に利用した「沼津登山東海バス」で三島駅に戻るつもりだったんだけどね。
同じ経路を何回も行き来するより楽しそうだ。
熱海ならギリギリ「休日フリー」のエリアにもなってるし。
ということで、復元された有名な関所に寄って、門の前で写真だけ撮影。
取って返してホテルの隣の土産物屋にてあわてて土産を購入。
そして「箱根ホテル前」のバス停でバスを待つ。
(2013年現在、時刻改正され、すでにこの時間帯に熱海駅行は無いようだ。)
運行は伊豆箱根バス。
名前の通り、伊豆箱根鉄道のグループ会社だ。
十国峠という名所も通り、車窓もこちらの方が良い。
…はずなんだけど、霧がかかって何も見えなかったけど。
でもまぁ、予定外のルートでドキドキ感を味わい、熱海駅に到着。
熱海といえば温泉!
と言いたいところだけどね、東海道に熱海は関係ねぇし。
そもそもそんな時間もない。
熱海駅下車後、のんびりするヒマもなく、東海道本線乗継で家路に着いた。
前後駅に着いたころには、すでに21時を過ぎていた。
※2016.1.17追記 地図、作成しました。(ここをクリック)
iinaも寄りましたが、あいにくと富士山は見れなかったです。でも、此処は足柄城址と違って堀や土塁が
良く残って好きな城跡です。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/a6428ef5a435fb7143b18be2747515b3
足柄峠は、富士山の絶景を拝めましたから、いま ことしを清算したような爽快感を味わっています。
> 足柄峠はそんな昔から「道」としての機能があったんですね。
富士山を眺めることしか頭になかったので、日本武尊と金太郎の伝説を含めて見ごたえがありました。